2017-05

子育ての「正解探し」にならないで - 2016.08.16 Tue

娘がアデノウイルスにかかってしまいました。
アデノウイルスはこの時期はやりやすい病気で、症状はだいたい風邪と同じようです。
しかし、抗生物質などの薬は効きません。
ですので、自然治癒するまで約1週間くらいかかってしまいます。

娘の場合は38℃~39℃くらいの熱がずっとある状態なので、つらそうで親としてはどうにも心配になってしまいます。








でも、心配をいくらしたからといって、それで治るわけではないのですよね。
そこで親があまりにも心配からオロオロしてしまっては、かえって子供を不安にしてしまいかねません。

だから、以前の

子供への関わり方のコツ 「不安は隠す」

の記事のように、平気なふりをしてどーんと構えているくらいでないといけないのですよね。




さて、そんなように親ですから子供のことを心配する気持ちになってしまうのは当然なのですが、ですがそれゆえにかえって子育てを難しくしてしまうケースが少なくありませんので、それについて触れておくことで子育てする方にはちょっと気をつけてほしいなと思います。



それはタイトルにあげましたように、「子育ての正解探し」になってしまうことです。


現代の子育ては、どうしても未知のものである子育てに対しての不安をなかなか拭い去れません。
それはしかたがない部分があるのですが、それをちょっと自分でわきまえていないと子育ての迷走がはじまってしまうことがよくあります。



例えば先日、積み木についての記事を僕が書きましたね。

子育てに不安や心配がたくさんあって、「正解探し」の気持ちになってしまっている人は、こういった記事を読むと「我が子にも積み木をさせなければ!」と考えたり思ったりしてしまいます。

不安が強いと、どうしても「安心したい」という気持ちになってしまうので、「正解」に見えるものに飛びついてそれを教科書的に「〇〇しなければ」というふうになってしまいやすいです。


しかし、子供はひとりひとり違いますので、「子育てするのに〇〇がいいですよ」という情報は、必ずしも「子育てするのに〇〇しなければならない」と言っているわけではないのですね。

(「〇〇しなければならない」と強硬に主張してくる子育て情報があるとしたら、それはあなたを騙しておそらくは不当にお金を儲けようとしているものである可能性があります。気をつけましょう)



僕も、例えば積み木で遊ぶのはいいですよ、大切ですよ、必要ですよ、といったことは述べます。
ですが、それはあくまで一般論としてのもので、「誰しもどんな子供もが絶対〇〇しなければならない」という意味ではないのです。
これは僕が述べていることのほとんどがそうです。

子供によっては、積み木を好まない子もいます。
そういう子にまで、「何が何でも積み木で遊ばせる必要がある」というわけではないのですね。



積み木にしたって、必ずしも「どこそこの〇〇でなければならない」と言っているわけではありません。別に他のものだっていいのです。


しかし、自身が不安と心配を持っていて「正解探し」の状態になっている人には、これらの情報は「〇〇しなければならないのだ」というニュアンスで取れてしまいます。


それで、「それをしてみてそのとおりになって安心できた」という結果ばかりならば、それでも問題はないかもしれませんが、まずそのようにはなりません。


子供は、個性があってその好みはいろいろだし、その発達段階も個々によりまちまちです。

しかし、「正解探し」になってしまっている人には、それらにそういう長い目や広い目で子供を見てあげられる余裕はなくなってしまいます。



不安や心配がその原動力にあるので、明らかなに好ましいと見える状態以外は、その多くがマイナスに見えてしまいます。

すると余計に子育ての心配事、不安事は増えていきます。




そして、そうなると

大人: 「不安」「心配」→「正解探し」

子供: 大人の思い通りにならない状態



このようなことが子育てにずっと続いていきますので、

ある人は、自分を責める心情になっていきます。

「私は、子育てが下手だわ…」
「私には愛情が足りないのかしら」
「私はなんて悪い母親なのだろう」


またある人は、


その思い通りにならない状況に直面することのお手上げ感が、他者への怒りとなっていきます。

過去記事のコメント欄まで目を通されている方は、「こうするといいですよ」といった趣旨の記事にときどきそうした怒りに満ちたコメントが寄せられていることをご覧になっているかもしれません。

そういった状況から子育てが怒りを生んでしまうということはよくわかるし、理解もできるのだけど、でも怒りになってしまうと、その人の子育てを救ってあげられる人はどんどん少なくなっていってしまいます。




人間ですから、どうしても行動が感情に引きずられることがあります。

でも、ちょっと気づいておくことができると、その影響を小さくしたり回避することも可能になってきます。


ですから、世にある子育ての情報があくまで「一般論」であると思って理解するようにしましょうね。
どんな情報も、「絶対に〇〇しなければ子供がどうにかなってしまう!」と言っているわけではないし、自分のしていることと同じことを「それをするのはよくないことだ!」と書いてあったとしても、それは誰かがその人の子育てを見て名指しで非難しているわけでもありません。


もし、「自分は子育ての情報を読むと余計に不安になってしまう」とか、「それを絶対に正しいものとして正解探しになってしまう」、「人の意見を読むと多くの場合怒りになってしまう」といった人は、情報に振り回される前に、ちょっと自分の気持ちと向き合ってみましょう。



子供というのは、健康で、家庭で安らげることができていれば、そうそう取り返しの付かないようなことになったりはしないのでおおらかにいきましょうね。


関連記事

● COMMENT ●

心に余裕があるかないか

アデノウイルス大変ですね、お大事にされてください(>_<)

コメント欄まで読んでる読者の一人です。
正解探ししてる人多いなぁと感じます。
でも私も前はそうだったかも...
子育てに行き詰まった人が多く見に来るブログなので、正解探しの人が多くなるのも当然かもしれません。
おとーちゃんのブログをきちんと「ただのアドバイス」(というと失礼かもしれませんが、変に信じすぎないという意味で)として受け止めるには、何よりも自分の心の余裕が大事だと感じてます。
心に余裕があれば、同じ子供の姿でもおおらかに見ることができるし...
余裕なければキーッとなってしまうし(^o^;)

おとーちゃん流子育て、3歳過ぎてようやく実を結んできたように思えます。
本当に粘土細工ではなく水やりですね。
これからも即効性を求めず焦らず長い目で子供の成長を見守っていきたいと思います。

むーちゃんご心配ですね。よくある夏風邪とわかっていても、ぐったりしていたり食欲がなかったりすると心配になりますね。
育児の本などは、子育てのtipsとして自分の育児に取り入れてみるというのがいいのだと思うのですが、よくない関わり方の例に自分がやっていることがぴったり当てはまると、どうしてダメなのか、じゃあどうすればいいのか、と真剣に考えてしまいます。やっている事ではなく、それで子供がどんな気持ちなのか親はどんな気持ちでやっているのかということが大切なんだということはわかってはいるんですがね。
他の人と比較することも批判されることもないので、自分の独善でやっていることが常識と大きくかけ離れていないかいつも心配です。

正解探しの真っ只中です

秋で3歳と1歳の子がいます。2歳の娘の子育てでなやみ、かなり前からネットをあさり、おとーちゃんのブログにたどり着きました。早速本も2冊読み、おすすめのしつけ本も読みはじめて自己嫌悪におちいる日々です。
娘は危ないこと(車道を歩くなど)、不潔なこと(汚れたおしりを触った手を洗わずご飯を手づかみしようとする、水たまりで濡れた靴を脱いで裸足で走り出すなど(危険もあるので)、水を出し続けて止めてもまた出すなど遊びを許容したいけどもったいないことを次々にするばかりで、はじめは共感したり何とか言葉をかけたりしますが結局やめないのでこちらも限界に達し、激しく怒鳴りながら強制的にやめさせる→ギャン泣きの繰り返しです。いつもうまくきかせることができず、結局最終的には恐怖で言うことをきかせ、上手にできない私が悪いんでしょ!じゃあどうすればいいんだ!と怒りの感情まででてきてしまいます。そしてまたネットなどで方法を探す、などぶれまくりです。受容も心がようとしますが、結局制止ばっかりになってます。怒鳴らないようにするかわりに結局ペナルティを持ち出してしまうことも多いし。
社会に出られなくなった友人や、仕事柄、社会に適応できなくなった人と多く接していたり、いじめが当たり前になっている学校に子どもを今後通わせることへの不安などから、子育ての正解を探し続けてしまっていました。
うちの子に合った子育て、やっぱり不安で見つけたくなってしまいます。


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