2017-05

政府の保育園・少子化対策が斜め上すぎる・・・・・・ - 2016.03.18 Fri

「保育園落ちた日本死ね」のブログ以来、さらに待機児童、保育園、就労問題の議論が過熱していますが、政府の対応は「どうしたらそんなことが言えるんだ・・・・・・」ということばかりで絶句しそうになりますが、言わなければなにもかわりませんので、大した意見ではありませんが感じたことを述べておこうと思います。







一連の経緯はこちらに詳しいです。

『「保育園落ちた日本死ね」を便所の落書き扱いする政治家自身が、炎上に油を注いでいるという皮肉』(リンクはヤフーニュース)


まず、おかしいと感じたのは国会答弁における、首相の
「私は承知をしておりませんが、かつまた、匿名ということですので、これ、実際にどうなのかということは、匿名である以上ですね、実際にそれは本当であるかどうかを、私は確かめようがないのでございます」という発言。

平沢議員の「誰が書いたんだよ」「本人に会ったのか」というヤジです。
平沢議員以外からも「中身のある議論をしろ」「ちゃんと本人を出せ」「うぜえ」といったヤジが合った模様。



まず、政治家の人は忘れているようだけれども、日本は記名選挙の国ではありません。「納税額いくら以上の誰々さん」だけが投票できる制限選挙の国でもありませんね。
議員というのは、匿名の国民がそれぞれよいと思う人に一票を入れて選ぶわけです。つまり、日本では匿名の人たちの期待に応えることが政治家の大原則なのですね。
「匿名で意見してなにが問題なのか」と声を大にして言いたいです。



「少子化対策」というのは、国が数十年も前から国の政策として掲げていることですよね。いまさら、「本当かどうか確認しようがない」などとはあきれてしまいます。
これまで「少子化対策」といいながらたくさんの予算を使いながらもなにも改善してこず、このように怒りとして出さざるを得なくしてしまったのは国の政策に落ち度があるわけです。
問題はとっくに「確認がどうこう」以前に、把握されていなければならなかったはずです。それを他人事のように言えてしまうというのは、国民の意識から大きく離れていると思わざるを得ません。



その後の27,682名もの書名を塩崎厚労相に出した際の、塩崎大臣の言葉にもあ然としました。
署名を受け取った塩崎大臣は「どのように困っているかをしっかりと受け止め、子育て支援をしっかりとやっていきたい」と語りました。ここまでならなにごともありませんが、最後には「財源が確保されたら・・・・・・」のように濁していました。

オリンピックのハコモノを作るためには、どこからかジャブジャブとお金がでてくるようなのに、国民が本当に求めているものにはお金を使う気がないように感じます。



上のリンク先にもでていますが、

「『保育園落ちた日本死ね』は便所の落書き」田中裕太郎・杉並区議のブログに批判続出【全文】

「東京、ある程度不便でないとダメ」待機児童問題で務台俊介・衆院議員が発言【保育園落ちた日本死ね】

こういった、国民の見ている現実と政治家の見えるものに乖離が感じられ、政治が国民不在になってしまっているのではないかという不安を感じます。

国民の意見が「便所の落書き」というのならば、選挙の投票用紙はトイレットペーパーくらいに思っているのでしょうか。
議員ともあろうものの、この見識の低さには正直怒りを感じます。



さて、ちょっと長かったですがここまでが前置きです。
今回テーマにするのは、国が実際にとっている保育士、待機児童対策の方向性があまりにもおかしいので、それについて述べたいと思います。

まず昨年12月に打ち出された「保育人材確保のための緊急対策案」が、すでにおかしなものでした。

概要とそれへの有資格者の反応はこちらに詳しいです。

『「まずは処遇改善を」の声多く…厚労省の保育士確保対策に疑問の声』(保育のお仕事)


アンケートによれば、8割の有資格者がこの対策は無意味であり、これをしたところで復職につながったりはしないと回答しています。

保育士の待遇改善がこれほど叫ばれているにも関わらず、まったく抜本的でないのです。


保育従事者への金銭的な対策にしても、一時金だったり一部の人しか影響がなかったりと、本腰を入れているとは思えない内容です。


さらにひどいのは、この『保育士資格取得支援』という項目です。

>補助員として保育ママなどを雇用する保育所に対し1人あたり300万程度を3年間貸し付けるというものです。その労働者が3年以内に保育士資格を取得した場合は、貸付金の返済が免除されます。

ん?
保育法人にお金あげるということ?
なんでそうなるの?

保育士の賃金として使われると使途が限定されているわけでもないようですし、これの意味がよくわかりません。

資格を持っていても働き続けられないから、いまの保育士不足の問題があるわけで、その労働環境が問題視されているはずなのに、それについてはぜんぜん対応せず、資格者を増やしたところでこれでは少しも改善されませんよね。

この制度、商売っ気のあるところがうまく活用したら、問題はなにも解決しないまま国民の税金を大量に企業の利益に変換できるんじゃありませんかね?

僕にはなんとも、意味不明な項目でした。


その次の『事務負担の軽減』もびっくりでした。

>業務管理ソフトなどを導入して、業務の効率化をはかります。助成額は80万~100万程度で調整される予定です。


ありていにいえば、保育士が人並みの給料をもらえないことが問題の根源なのですよ。
「保育士不足解消」を理由にパソコン関連企業にお金を渡したいわけですか・・・・・・。

この案が、前出の塩崎厚労相のもと出されているわけです。
この大臣は、28,000名近くの署名をはたして、きちんと受け止めてくれるでしょうか。



さて、この1月『少子化対策』の一環としてこんな予算案が政府からだされました。
「三世代同居支援事業」
問題点はこちらにくわしいので、どうぞ。

『こんな予算じゃ「保育園落ちた日本死ね」の声は止まらない。』

そうですか、少子化への対策といいながら、今度は建築屋さんにお金(税金)を渡したいわけですか。
しかも少子化対策になっていない・・・・・・。

政府の対応の端々にサラッと利権の匂いがするものが盛り込まれているように感じるのは、僕の気にしすぎなのでしょうか?そうならばいいのですが・・・・・・。
しかし、「緊急対策」といった喫緊の課題にまで、それを入れ込める辺り、不安でしかたがありません。



さらには、3月14日の衆議院予算委員会では、安倍首相から
「菅官房長官の下で、時代の変化に対応した栄典の授与に関する有識者懇談会を開催しており、叙勲において、保育士や介護職員を積極的に評価していくことについても検討していきたい」

といった発言がなされました。

いや、「叙勲の対象」とかそんなのどうでもいいから、人並みに生活できて子供に教育を与えて育てられるだけの給料を払えるようにしてくださいよ。
もう、開いた口がふさがりません。


このままだと、本当に日本は死んでしまわないか心配です。
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● COMMENT ●

尊いお仕事

花粉症ママさん、
おにぎりさん、
先日はお優しいお言葉ありがとうございました。
私は、現在インフルエンザBに苦しむ子どもの看病中です。結局、子どもの看病で1ヶ月半経過しました。

今回、小児科併設の病児保育室に大変助けられました。具合も機嫌も悪い子ども達と、笑顔で折り紙をしたり遊んだりして気分転換させながら、体調の変化を見逃さない保育士さん達。尊い素晴らしいお仕事だと痛感しました。
病児保育室のお陰で、母親の私も倒れず、優しい気持ちで夜の看病もできています。

ちなみに主人は単身赴任、祖父母同居ですが、子守りを手伝ってくれているうちに、疲労から風邪でダウンさせてしまいました。

3世代同居では全てが解決しません。
小児科併設の病児保育室が増えると、さらに子育てしやすい環境が整うのではないかと思います。
お恥ずかしながら、私は今回育休中でありながら、病児保育室を使わせていただきました。4月から中学校で勤務復帰します。公務員は有休が取りやすいと言われていますが、こんなに休めるはずはありません。勤務復帰の私にとって、病児保育室は、大きな心の支えです。
議員の皆さんには、保育園、ひいては病児保育室の環境も整えていただきたいと強く希望します。長文すみません。読んでくださりありがとうございました。

おとーちゃんが

「いっちょおとーちゃん式保育園でも運営してみっか!」
となるような

そんな日本が理想なのですが… …

バッハさんのおとーちゃん式に一票。

初めてコメントします。
子供が1歳になるくらいから拝読しています。最初は目からうろこが落ちすぎて。
今子供は2歳3ヶ月、成長期に入ってきていますが、とても可愛い子に育っていると感じています。おとーちゃんのお陰です。ありがとうございます。
(とはいっても、子供がだめだめマンになっている時、私に余裕がないと疎外を使って言うことを聞かせようとしてしまうこと多々・・・そのせいか不安定な側面あり。日々勉強と自省・自律です)

本当に、福祉にお金を使わずにとりあえず経済をまわそうという思考しか感じられない政策ですね。私の理解力が足らず一見良さそうに聞こえますが、おとーちゃんが紹介してくれると分かりやすいです。
おとーちゃんの文章で、日本の問題点がとてもよく分かります。
人を大切にできないんですね。他人だけでなく自分を。
神様の国なのでぎりぎり大丈夫でしょうけど、幼少期からの接し方でそれが作られているというのがよく分かりました。
本当に国(経済でもいいけど)を立て直すなら幼少期(というか日本の子供観?人間観)から変える必要があるということ。
そして現在、長期的な視点を持ちかつそれを実行に移すだけの愛と勇気が足りないのだ。と理解しました。(お金は後からついてくるってことで。)
私も、我と経験にとらわれすぎて、知っているだけではうまく対応できないけど・・・

考えさせられる文章、ありがとうございます。
私の子供も、1歳過ぎから保育園に通っています。
イベントごとに作品を作ってくださったりして、最初はとまどいましたが、本当に大変なお仕事だと感じています。
保育士の賃金も上がり、専門性も上がり、日本全体におとーちゃん式が普及しますように!

ふぅ、触発されちゃいました。ありがとうございました。

本当に開いた口が塞がらない

本当に開いた口が塞がりません。

「少子化対策」と言っておきながら、実質は
「経済対策」です。

土建屋(国土交通省・経済産業省)、パソコン関連企業(経済産業省)、
保育関連企業(厚生労働省)…。

どこの省庁も方向性は同じですね。

官僚の方に聞いてみたいです。

現場では志ある官僚の方々が多いけれど、
お偉いさん方のOKが出ないため
まともな少子化政策は潰されてしまうのか。

それとも、もはや、現場の若き官僚の方々は、
こういう政策を作って恥ずかしいとも思っていないのでしょうか。



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