2017-10

”意見を表明する”ということ vol.2 - 2015.08.16 Sun

日本人は、我慢や忍耐を美徳のように考えてきた経緯があります。







これまで学校の教師は、「社会にでたらもっと理不尽なことがあるのだから」とうそぶいて、「いまから慣れておけ」とばかりに子供たちに体罰をふるってきました。

そして、嫌なこと、不満があっても我慢しろ、弱音を吐くなと、忍従することを求めてきました。

その人たちの教育の成果は、現在大成功したといえるでしょう。

学校を出た多くの人たちに用意された就職先は”ブラック企業”で、そこではただひたすらに耐え忍んで働く社会になっています。
これが他の国だったらば、とっくにストライキやデモや、暴動になっていてもおかしくないかもしれません。



まっとうな手段で状況を改善する見込みもなく、我慢をつねに強いられる人のなかには、その矛先を弱いものに向ける”いじめ”を好んでするようになる人もいます。


ブラック企業は、いざとなれば辞めるという選択肢もありますが、
そこにいる人が、もっとも意見を表明することができない組織はどこかというと、それは軍隊です。

軍隊では自由な意見の表明はできないので、必ずといっていいほどいじめがあります。

戦いのない平時にすら、軍隊には通常の社会よりも多い自殺者がおります。
なんと日本の自衛隊ですら、その自殺率は、常に一般社会の倍ほどもあります。


そのように「意見を表明できない」、または「その意見をないがしろにされる」ということは、その人の尊厳に関わることなのです。




これまで、我々はたくさんの子供の”いじめによる自殺”の報道に触れてきました。
思い出してみてください。
そのなかの多くに共通することがあります。

「いじめられていることを教師に訴えたのに、とりあってもらえなかった」
「先生はいじめがあることを知っているはずなのに、訴えても見て見ぬふりをした」
「”あなたが弱いからだ”、”あなたが強くなりなさい”と、逆に自分が責められただけだった」
「親に学校が辛いことを訴えたけれども、”甘えるな、がんばれ”と理解してもらえなかった」


このような、自分の”訴えが届かないこと”をともなっている事実です。

人は意見が述べられない、もしくはないがしろにされる状況にあると、「絶望」を感じます。

いじめを受けている子が、とどめの一撃をさされるのは、「意見を言うな」、「私の思いはどこにも届かないこと」なのです。


どんなに些細な意見や、取るに足りない、それが受け入れがたいと思うものであったとしても、意見が出せる道をふさいではならないのです。




この前、なんかのフィクションの小説を書いているとかいう人が、「いいたいことをいっている新聞社を潰せ」と述べたそうです。
それを聞いた国会議員が「その通りだ、やれやれ」と賛同したとのこと。

素人のおじさんがなんと言おうとかまわないかもしれませんが、国会議員がその程度とはほんとうに情けないことです。

いやしくも国会議員ともあろう人は、それが自分の意見と合わないことであったとしても、人々の意見に耳を傾ける義務があるのです。
少なくとも、民主主義の国の政治家ならね。

その上で自分の信じるところを、堂々と弁論で述べればよいのです。
それを「新聞社に言いたいことを言わせないために、スポンサーを絶つよう圧力をかけろ」という話に賛同するなど、本当にお粗末な話です。


自由な言論そのものを否定するということは、すなわちそのまま民主主義の否定ということです。

言論を封じること、統制しようとすること、表現の自由を制限すること。
これまでの歴史をかえりみても、決まってこれらは自由や民主主義が死の病にかかったときの最初の症状です。
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● COMMENT ●

慣らし保育について

来月から11ヶ月の子供を保育園に預けることになり、このブログを読ませていただいています。
預ける予定の保育園は、私立保育園で、慣らし保育がありません。
一時預かりをやっているので、入園前にそこを利用して慣らしてください、ということのようです。
子供によっても様々なのでしょうが、どのくらいの時間から、どのくらいの期間で慣らしていくのが子供にとって負担が少ないのでしょうか?
突然のご相談で申し訳ありません。

ゆみりさん

個々の子供によりますので一概に言えるものでもありませんが、かつてよくあったような親子が同伴してすごすような慣らし保育は近年ではあまりやらなくなってきています。
そのような慣らしをいくらしたところで、母子分離をせねばならないのはいずれ出てきてしまうことですし、保育環境に親がいることでかえって「依存」が高まったり、その後の不安を大きくしかねないといったことがあるからです。

ですから、最近ではほんの数日間、通常保育よりもやや早めのお迎えにしておく程度のことや、なにかあったとき(あまりに泣き続けていて健康に影響が出そうであるとか、まったく食事やミルクをとれないなど)にどなたかのお迎えができるように一応の段取りをとっておく、といったことを「慣らし保育」としているところも多くなってきています。

僕も、預け先の保育がしっかりしてさえいれば、さほど手厚すぎたり、長々とした慣らしはいらないだろうと思っています。

ただ、0歳児であれば、その環境の変化や疲れからすら発熱したり、体調を崩したりといったことが普通にあります。ですので、その覚悟なり準備なりはしておくといいでしょう。また急いで本格復帰する必要がないのであれば、とくに慣らしとされていなくても、気持ち早めにお迎えにいってあげたりすることはなんら問題ないと思いますよ。そのあたりは保育園側と話してみるといいでしょう。

早々とお返事ありがとうございました!

私は10月から復帰予定で、子供は9月から預けることになっています。
この1年離れたことがなく、私の心の準備がなかなか整わないのが本当のところです。

ですが、こちらのブログにもあるように、預けると決めたら不安を子供に見せてはいけませんね!
明るくバイバイして、早めに迎えに行き、帰ってきてから寝るまでの短い時間を大切にしたいと思います!

ありがとうございました。

悩んでいます

おとーちゃんさん、こんばんは。次男が生まれてから、長男が情緒不安定になり、悩み、このブログにたどり着き、1年半が経ちました。たくさんのヒントや導きを頂き、いつも感謝しています。このブログに出会えなければ乗り越えられなかったかもしれないです。最近、長男が色々あり、学校へ行けなくなりました。最初は、彼が弱いのか、世の中もっと辛い事があるんだから、これくらい乗り越えられなくて、どうする。と思い、対応してきました。私がそう育ってきたからです。でも、ここを読んで、それは違う。彼の気持ちをしっかり受け止めてあげなくては、彼が壊れてしまうと感じました。また色々記事を書いてください。応援しています。いつもたくさんのヒントをありがとうございます。


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