2017-11

「尊重」することは「支配」しないこと vol.2 - 2015.06.05 Fri

「子供を信頼していること」は、これは大人に置き換えて考えるとわりと簡単にわかります。







もし、職場の上司に「どうせ君にはこの仕事できないよね。でもまあやるだけやってみてよ、たぶん無理だろうけどね」と言われながら仕事をまかせられても、そうそうやる気がでるものではありません。

それが一度や二度ならば、「見返してやろう」と発奮するかもしれませんが、うまくいっったときの手柄は上司が取り、失敗は自分のせいにされる、そしてほかに自分の努力を認めてくれる人もいない、という状況が繰り返されていたら、最初からやる気になどならなくなってしまいます。



子育てでは、ともするとこの状況が簡単に起こってしまいます。

「どうせあなたはできないよね、じゃあモノで釣っていうことを聞かせてしまおう」

「どうせあなたは口で言ってもわからないよね、だから身体ごと持ち上げて動かしてしまおう」

このような扱いを積み重ねられてしまうと、子供は最初から自分で進んでやろうという意思そのものを持たなくなってしまいます。


また、大人の方が子供の力を信頼していないと、子供がそれを自分からするまで、もしくは達成するまで、”待つこと”ができなくなってしまいます。

これはけっこう重要で、本当は子供自身やる気があったり、できる能力があるのに、それを待たずに大人が手を出してしまうと、子供は次から自分でしようとはしなくなってしまいます。

これらは実際には、大人は気にも留めないような些細なところにもたくさん現れています。
例えば、子供を移動させるときに、行くべき方向を向かせるために後ろから背中を押してしまったり、両肩をつかんで向きを変えさせてしまったり、多くの人がなにげなくやりますが、これが大人相手だったらばそういった行為は普通に失礼なことであると多くの人が考え、しないことでしょう。

しかし、子供にはそれを気にも留めずやってしまいます。
それは相手を「子供だから」と見くびった気持ちで捉えている心がどこかにあるからです。(ときに必要は場面はあるかもしれませんが)

それらは些細なことかもしれませんが、無自覚に積み重ねられてしまえば、その蓄積は大きなものとなりえます。



僕はいろんな大人の子供との関わりを観察していますが、「あ、もう少し待ったらその子は自分でしたのになぁ」ということが、とてもたくさんあります。
さらには、大人が待てずに手を出してしまったり、「できない」「やる気がない」と決めつけて、本来なら言う必要のない小言を言っていることも多々あります。

もちろん、そのようにされたら、子供はやる気が育ちませんから、次から自分でしようとはしませんね。

つづく。
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● COMMENT ●

グサグサっ

ま、ま、まさに最近こうです...
2歳過ぎて前のように素直に動いてくれない場面が多くなりました。肩を掴んで方向を変えたり背中を押したりしょっちゅうです(ノ_<)良くないことだとも気付いていませんでした。ショック...
尊重しない行動、朝も夕方も、忙しいときに動いてくれないとしょっちゅうやってしまいます。仕方ないときも多いんですがなるべく気を付けます。気付きをありがとうございました。続き楽しみにしてます!!

あと1秒待ってくれたら自分で気付けた

とアルバイトをしている時によく思っていました・・・

なんか年季の入ったクソババァが細かいことまで逐一命令してくる職場でして
最後の方は怒鳴り返さない事にばかり必死でエネルギーを使っていた

そういった経験があるためか、児童館などで赤ちゃんが母親にすごい頻度で口出しされているのを見かけるとわが事のように心が痛むし
それって大抵自覚の無い「周囲へのちゃんとしつけしてますアピール」が多いもんですから時にはもう憎しみすら湧いてしまって

乳児時代のママ友はゼロです(-.-)


支配しないことが尊重、ってとても分かり易くて感銘を受けました。
うすらぼんやりとした尊重観で手探りで「子供を尊重」していたので
これから行いを省みる際の指針のひとつにします。

No title

おはようございます。

一連の記事、改めて自分のことを振り返りながら拝見しました。

確かに、大人相手(例えば会社で新人さんの指導をする時など)であれば
容易に取らない手法を子供相手だと選んでしまいそうになります。

こちらのブログで学ばせてもらっているので、実際の行動(脅し・釣り)に
つなげることは何とかどうにか抑えていますが(笑)
それでも「どうしてAして欲しいのにBするの!?」という
考えが浮かぶのを抑えるのはなかなか難しいです。

大人相手なら「Aしてほしいと伝えたか」「Bしてほしくないと伝えたか」
「決める前に相談してと伝えたか」と自分の行動をまず振り返るのに、
自分の子供だと、なぜ「何で私が思ったように動かないの?」と思ってしまうのか・・・

>「子供だから」と見くびった気持ちで捉えている心
よくよく考えると、子どもを「下」に見ているつもりはないのですが、
自分の身の「一部」・「内」のように捉えてしまっている
心はあるのかもしれないと気付きました。

だから自分の意に反することをされると「なぜ?」という
疑問が浮かんでしまうのかもと。

言い訳するならば「可愛くて仕方ない」「愛情」と言えるのかも
しれませんが、子どもを一人の独立した人格と見なしていないという
意味では「下」に見ているのと同じですね。

この記事のお陰で自分の思考が少し整理出来ました。
ありがとうございます。

自分がされたら嫌なのに

大人に置き換えて考えてみる…。考えると、真っ先に子どもへの謝罪の気持ちが沸き上がります。それに加えて嫌味も言ったり。信頼して、待つ、忘れません!!


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