2017-09

虐待 ーいま我々に求められているひとつのことー - 2015.05.08 Fri

生後4ヶ月の子供が父親に殴られて死亡したというニュースに接しました。

悲しく、なんともやるせない思いです。

生まれてからたったの4ヶ月。
何の罪もないどころか、自分の周りのごくごく狭い範囲でしか世界を認識していない時期です。

なぜ殴られるのかということはもちろん理解していないでしょうし、そもそも殴られるということ自体を痛み以外では認識していないことでしょう。







生まれたばかりの赤ちゃんは、つねに不安と戦っています。

まぶしいほどに明るく騒がしいところに突然生まれてきて不安な中、大人に頼ることでなんとか安心を得て過ごしています。

その内、大人が授乳させてくれたり、あやしてくれることで、その大人のことを信頼し、頼り、受け止めてもらいながら、周りの世界のことも「まあ、わるいものではないな~」とだんだん受け入れていきます。
大人を通してのみ世界とつながっているわけです。


その過程にいる子にとっては、そこでの大人の存在は世界のすべてといってもいいほどのものです。
その大人が自分を受け止めてくれないとしたら、その世界は絶望に満ちたものになってしまうでしょう。

亡くなられたお子さんが安らかに眠られんことを切に願います。






以前にも書きましたが、虐待を無くすために我々一般人ができる第一歩は、「子供を育てるのに叩く必要はない」と言えることです。



悲しいかな日本には、「子育てのために子供を叩いていい」という社会通念ができあがってしまっています。


このことは、子育てを深く考えない人にも、

「子供の行動は叩けばなんとかなる」という、安易な考え方を持たせてしまっています。


「子供のしつけのためならば叩いていい」
「子供のしつけのためには叩く必要がある」
「子供が言うことを聞かないならば、叩いてでも親に従わせる必要がある」
「叩くのは愛の鞭だ」
「子供をしつけられない親はだらしがない。親は子を叩けることも必要なのだ」


そういった、本当は少しも子供を伸ばしはしない子育ての手法が、まことしやかに語られています。


そのようなことを口に上らせる人も、全員が「自分は虐待をしてもいいなどとは言っていない」と口をそろえて言うことでしょう。

でも、その人たちがどう思っていようとも、結果的には


「子育てのためには子供を叩いていい」

という言葉は、子供を虐待する人たちの行動の理論的根拠となってしまいます。
それは、回り回って子供を虐待している人、子供を死に至らしめる人の背中を押して、その人たちにエールを送っているのです。



真剣に、子供への暴力的な虐待を無くしたいと考えるのならば、

「虐待はいけないことだよね、でも子供は叩いて育てるものだよね」

と言ってはならないのです。


本当は、

「私も子供を叩かないから、あなたも叩かないで育てていきましょうよ」

と、社会の多くの人が思い、言えるようにならなければ、このような悲しい虐待死はじめ、子供への虐待がなくなることはないのです。



「子育てのためには子供を叩いていい」

この、日本でまだまだ一般的な考え方は、あきらかにこれまでの世代が作り上げてしまった、負の遺産です。

これを変えていくのは、いまの世代に求められている責務であろうと僕は思います。
関連記事

● COMMENT ●

本当に悲しいですね。ただ、私は親も被害者だと思うんです。もちろん殺人は殺人です。被害者を肯定したいわけではありませんが、予備軍はたくさんいると思うんです。そういった人は、育ってきた環境や子育てしている今の環境に何らかの原因があるのではないと思うんです。子育て、そしてなりより今の時代は親育ても必要なような気がします。親が自己肯定を知らないから、子どもも肯定できないんですよね。本当に負のスパイラルです。どうしたらたちきれるのでしょうか…

子どもの権利

子どもに何も非はないですね。虐待含め子どもの権利の保障があまりにも曖昧だと感じます。本当に悲しい気持ちになります。

子どもを人として尊重するって何でしょうね。

育児をする立場になってようやく、具体的な知識や子どもをとりまく環境を整える大切さに気づきます。叩くという負の遺産について、子どもの権利について、健やかな発達を保障していく社会について、親として考えるべきだと、おとーちゃんさんに賛同します。

疎外の記事や、その他を読んで、私が日ごろまさに4歳の長男にしてしまっている事そのものだと、涙がでました。
こんなに可哀想な、何て酷い事をしているんだろう、と。
でも、もう関わり方がわからないのです。
今、もうすぐ2歳になる次男がおります。思えば、次男を妊娠して暫くしてから、次第に長男を可愛いと思えなくなってきてしまっていました。
悪阻のため、実母が長男の面倒を見てくれる事が多くなりました。
しかし、物で釣り、脅し、ばぁばの言うことが絶対なんだと従わせ、果てに私の悪口を当時3歳の長男に聞かせていたのです。もちろん、私のいないところで。
知らずの内に、私の言う事全く聞かない子になってしまいました。臨月付近では、わざとお腹を攻撃されたりしました。
自分の子なのに、気付いたら全く知らない子になっていた、そんな感覚に陥ってしまいました。あの頃の可愛かった長男はどこへ?状態です。
次男が落ち着いてきて、実母に長男を、任せてしまってからが原因なのでは?と気付いて、なるべく距離を置くようにしてから、少し落ち着いてきて、子供が甘えてくるようになりました。
しかし、今までが酷かったので、私が長男に生理的嫌悪に似た感情が出てしまうのです。自分の子なのに、自分の子だと思えないのです。
他人の子に、ベタベタ甘えられる感覚を受けるのです。(もちろん、次男を妊娠する前までは、この子のためなら自分の命を落としても構わない程、可愛い子でした
そんな自分にも自己嫌悪する毎日で、こちらのブログに辿りつきました。
こちらで、やってはいけないという態度は一通り、実母と私がもう長男にしてしまっていて、すっかり、可愛くない子、なのです‥。
今からでも、私が変わればいつかは可愛い子に戻るでしょうか?
この生理的嫌悪感は無くせるんでしょうか‥
子供にも、本当に可哀想でなりません‥
虐待をする親の気持ちがわかってしまう自分が恐ろしいです‥

泣ける環境

虐待を無くすために我々一般人ができる第一歩ですか?

どうして、叩こうと思ったのか?

僕は、泣いてる子どもを黙らせたいから、だと思っています。

なので、子どもが安心して泣ける環境を作ることですかね。



悲しい事件

4カ月の赤ちゃんのご冥福をお祈りいたします。本当に悲しい事件です。泣き止まない赤ちゃんをあやすのは、大変なことで、お父さんだったらなおさらだったと思います。
事件の背景は、わかりませんが、何か助けを求めたりしたのかな?何かやりきれない思いでいっぱいです。

はじめまして

おっしゃる内容は正論で私も娘を叩いた事はないですが、叩いてしまう親の気持ちも理解出来ます。
睡眠不足の中毎日子供の世話。
ギャーギャー泣いて親の精神が悲鳴をあげる。
頼れる人もいない中ノイローゼから暴力に走ってしまう気持ちは理解してしまいます。
もっと一時保育がとりやすいと良いのですが激戦区では厳しいです。
こんな悲しい親子が減るために国も頑張ってほしいと感じます。

No title

子どもは 叩いても、泣きやみません。黙りません。
叩いたら、もっと泣くだけ。

泣きやませたいだけなら、叩いてはいけません。
何の意味もないです。
「叩く」ことで、自分の気が済むだけです。


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://hoikushipapa.blog112.fc2.com/tb.php/786-64100d86
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

子育て支援 ーいま保育園に求められていることー Vol.1 «  | BLOG TOP |  » リンク 『保育園に「モノ申したいとき」の2+7つの作法』 

ごあいさつ

ただいまコメント欄での子育て相談は休止中です。 お悩みのコメント下さっても回答を差し上げることができません。 申し訳ありませんが、過去記事、すでにある返信コメントなどを参考になさってください。 多くの相談への返信がすでにあります。関連するカテゴリーから探す、検索を使って探すなど利用してみてください。 多忙になってしまい、コメントへの返信ができなくなってしまいましたが、お寄せいただいたコメントにはすべて目を通し更新の励みになっております。ありがとうございます。

最新刊

よければレヴューも書いてね!

前作!

最新記事

最新コメント

プロフィール

保育士おとーちゃん

Author:保育士おとーちゃん
当ブログはあくまで個人ブログであり、記事の内容および相談・コメントの返信等は効果を保障するものではありません。
ご利用に当たっては自己責任でお願いします。

楽しく無理のない子育てを広めたいと2009年ブログ開設。多くの方の応援があって著作の出版や講演活動をするようになりました。 現在は、子育て講演や保育士セミナーの他、『たまひよ』や『AERA with Baby 』等の子育て雑誌の監修やコラム執筆。『ジョブデポ保育士』の監修や育児相談などをいたしております。

講演等のご依頼

講演・ワークショップ等のご依頼はFacebookのメッセージ または『保育士おとーちゃんホームページ』 http://hoikushioto-chan.jimdo.com/ よりどうぞ。

カテゴリ

はじめにお読みください (1)
【まとめ】記事 (2)
子育てノウハウ? (75)
子育て日記 (13)
保育園・幼稚園 (88)
日本の子育て文化 (169)
おもちゃ (27)
叱らなくていい子育て (9)
排泄の自立 (11)
『魔の2歳児』 (5)
子育てまめ知識特集 (4)
あそび (41)
おすすめグッズ (8)
おすすめ絵本 (23)
食事について (15)
過保護と過干渉 (44)
満たされた子供 (7)
早期教育 (19)
我が家の子育て日記 (88)
心の育て方 (91)
相談 (84)
子供の人権と保育の質 (56)
その他 (56)
未分類 (21)
講座・ワークショップ (73)
父親の子育て参加について (3)
雑誌・メディア (19)
子育てに苦しむ人へ (6)

保育ひろば

保育ひろば

楽天

FC2カウンター

全記事表示リンク

全ての記事を表示する

おしらせ♪

当ブログはリンクフリーです。トラックバック・リンクはご自由にどうぞ。 しかし、本文・コメント・その他を含めて著作権は私にありますので、引用・転載する場合は連絡をお願いします。また引用元の記載も併せてお願いします。 なお写真の転載はお断りいたします。

ランキングに参加しています

検索フォーム

月別アーカイブ

リンク

このブログをリンクに追加する

QRコード

QRコード

アクセス解析