2017-10

支配しなくても子供はまっすぐ育つ vol.2 - 2015.01.30 Fri

コメントやFacebookで、『保育士おとーちゃんの「叱らなくていい子育て」 』が手に入らないと何件かお伝え頂きました。
たしかに、楽天ブックスでもAmazonでも入荷未定や、注文受け付け不可という状態になってしまっているようです。
書店さんでも品薄のようです。
(現在、楽天では在庫あり、Amazonでは来週には在庫が補充される予定になっているそうです)


ちょうどいま28日付で増刷されました分が配本されているところだと思いますので、この状況もいましばらくで改善されることと思います。
せっかく、お探しくださっているのに申しわけありません。
もうしばらくお待ち頂ければと存じます。



では、前回からの続きです。







◆子供を「支配されること」に慣らさない

僕は子供が大人の手に負えなくなってしまうことの原因のひとつは、大人が子供を「支配してしまうこと」そのものにあると感じています。

なぜかといいますと、大人が子供の行動をコントロールすることを常習的に積み重ねていると、子供の方もその状態を当然のものと感じていくようになります。

この状態になってしまうと、子供は自立的、自発的に動くこと、考えることをしないという習慣がついてしまいます。


思えば2009年にこのブログを始めたときの一番最初の記事に、「子供の二の腕をつかんで誘導しない」ということを書きました。

例えばですが、このことを常習的にされている子は、大人に引っ張られて歩いたり、安全確保をしてもらうことが「当たり前」になってしまっているので、自分で周囲の状況を見て考え行動するといった能力が伸びないまま年齢だけ重ねられてしまうということがあります。


子供に「正しい行動をとらせる」だけ、では子供はなかなかその能力を高めてはいけないのです。
むしろ「支配」で関わることは、子供に自身の持つ能力を使わせる前に、大人が正しい行動を「させてしまう」というアプローチをすることも多いので、かえって子供は能力を伸ばさない・使わないまま過ごしてしまうことになります。


このことが何を意味しているかというと、支配をたくさんされている子は、さらに支配をたくさんしなければならない子になる、ということです。


腕や手首をがっちり掴まれて連れ回される子は、自分はどう行動すべきかという学習の積み重ねをしないまま、ただ大人に受動的に連れ回されるので、自分で考えることを最初からしなくなります。しても意味がないのですから、そうなるのは当然の成り行きというものでしょう。
ですから、連れ戻したり、力尽くで誘導しなければならない場面が増えていきます。

また、自分の行動を制限されることが多くなるので、その抑圧から逃れようとする行動を示すようになります。
つまり、掴まれるのを嫌がります。さらには大人と一緒に歩こうとすることすらも嫌がります。
この面からも、その子供はさらに支配を強めなければならない状態へとなっていってしまうのです。


腕をつかむことは、あくまで数ある関わり方のひとつです。
他にも、「うるさい」といった、叱責することで子供の行動を抑えつけるアプローチや、
「言うことをきかないと、置いていくわよ」、「そんな子はうちの子じゃない」などのように疎外を使うこと、
大人が普段からイライラした様子や不機嫌さなどを出しておくことで子供の行動をコントロールすることなど、
多岐に渡る同様のものがあります。


自ままな行動はそう増えない素直なタイプの子供であっても、大人からの支配がたくさん積み重ねられていれば、その子は素直であるがゆえに、「指示待ち」という傾向を身につけていきます。
これは、子供の自発性が発揮できなくなる育ちを得てしまうことになり易いです。

まじめで素直ではあるけれども、積極性や自発的な行動力、自己表現力に欠けるといった、
こういう傾向は、子供だけでなくいまの青年期の人たちにも顕著になってきている姿ではないでしょうか。



これまでの日本の子育ては、「大人の言うことを聞く子」を目指してきた側面があります。
それはつまり、「大人の支配を従順に受け入れる子」ということです。

しかし、それはむしろ育てにくい子を作り出していたのです。
昔の子育てでは、それが前提なので、どうしても「叩く」という最終手段を容認しなければならなくなっていました。


子供を支配されることに慣らしてしまえば、かえって子育ての大変さは後々高まってしまう可能性があります。
しかもそれは、大変さから抜けきれないスパイラルにはまってしまう場合があるのです。

核家族、特に現代に多い「孤立した核家族」(単に親子で住んでいるだけでなく、周囲に関われる人が少ない状態)では、「しつけ」や「叩く」、「支配する」という関わり方で子育てを組み立ててしまうと、そのリスクは格段に高くなると言えるでしょう。



そこで、子供との関わりは最初から、大人と子供との信頼関係によって行動を導くことが必要なのです。

最初からと言ってはいますが、ある程度の年齢になってもこのレールを乗り換えることはもちろん可能です。

なぜなら、子供だって大人に反発をしたいと思ってしているわけではないからです。
信頼関係の上で、気持ちよく素直に行動させてもらえるのであれば、はるかにそちらの方が子供にとっても心地いいのです。

ですから、これまでにも何度となく述べているように、子供が手に負えないという状況になっていても、受容のところから始めて信頼関係というレールを敷き直してあげれば、そこから子供が大変という負のスパイラルから抜けることはできるでしょう。

その方法は、ブログの過去記事にもありますし、
拙著『保育士おとーちゃんの「叱らなくていい子育て」 』 
 その7  「難しくなってしまった子育てを安定化させていく方法」(p.144)

からもわかりやすく述べています。
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楽しく無理のない子育てを広めたいと2009年ブログ開設。多くの方の応援があって著作の出版や講演活動をするようになりました。 現在は、子育て講演や保育士セミナーの他、『たまひよ』や『AERA with Baby 』等の子育て雑誌の監修やコラム執筆。『ジョブデポ保育士』の監修や育児相談などをいたしております。

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