2017-05

相談 子供の対人関係(4歳11ヶ月) - 2014.10.19 Sun

10月4日 ふくのすけさんの相談コメントへの返信










はじめまして。
4歳11ヶ月と1歳9ヶ月の男の子がいます。

長男のことで相談させてください。
おっとりしていて優しい性格なのですが、言葉が発達していて(ときどきこちらがどきっとすることを言ったり、保育園の先生からも同年齢の子供よりも言葉の理解力があると言われます)、年中さんになった今年くらいからお友達とトラブルになることが出てきました。

トラブルになる理由として保育園の先生から言われたことは、
①お友達と遊んだり、先生のお手伝いをするときに交渉術を使う(○○してあげたからありがとうと言って、今度はぼくに△△してよetc)

②年中さんでは交渉術に対応できない子供の方が多いので、長男と遊ぶと面倒くさいから遊ばない子が出てくる

③長男は悪気があって交渉術を使っていないので状況が理解できておらず、並行遊びはできているので友達はいると思っていて困ってない

④改善されないのでお友達とうまく遊べない
ということのようです。
また、長男が「一緒に遊ぼう」と言っても入れてもらえない場面の多くあるようです。そういうときは「○○が遊ぼうと言っても入れてくれない。いじわるされた」と言います。(親も今まで上記のような状況を把握していなかったので、息子が原因だと思っていませんでした)

「ありがとうと言って」ということについては、あいさつやお礼をちゃんと言える子に育てたいと思い、「ありがとう」と言った方がよいと親が思う場面で、「何て言うの?」と子供に求めていたことが影響しているのかなぁと今は思います。
また、それ以外の交渉術についても、親がご褒美のようなつもりで言っていた「○○できてから△△しようね」というやりとりをまねているのではと思います。

おとーちゃんのいつかのブログにあった過干渉な親と祖父母によって身の回りのことはできないけれど他の子のことは指摘するという公園であった女の子のように育ってしまっているような気がして心配です。

また、嫌なことを自分で解決しようという気持ちがあまりなく、すぐに親や先生に「○○くんが靴を投げた」「△△くんが嫌なことしてきた」と報告に来ます。
年少さんのときにすぐに手が出るお友達に叩かれたりかまれたりしたことがあり、「困ったことがあったら言うんだよ」と言ったとおりにしているのですが、お友達からすぐに告げ口すると言われています。

今後どのように親として子供に接することが、よいのでしょうか?
親が危ないと思う場面で先回りして危険を回避したり、子供を否定しないようにと心がけていたことが過干渉や過保護で、日々の積み重ねにより子供に悪い影響を与えてしまっていたと思っています。

ご意見・アドバイス、よろしくお願いいたします。



いまの姿が過保護・過干渉によるものだとしたら、「どのように子供を改変していくか」というアプローチでは、さらに過保護・過干渉を重ねることになりかねません。

もともと、対人関係というのは基本的に実際の経験の中で身につけていくしかないことです。


ある、うまくない子供の行動に対して、大人が「それはあなたのここがよくないからそうなってしまうのだ、このようにしていきなさい」ということを教え込んだとしたところで、それが身につくものでもありません。

むしろ、大人のその心配が子供の逃げ道となってしまって、自分で乗り越えようとする気持ちを失わせてしまうかもしれないことです。


また、人間関係というのは「なにが正しいなにが正しくない」ということだけで割り切れるものでもありません。
正解を伝え、それを実行させるだけでも円滑にいくわけではありませんね。


対人関係・人間関係というのは、基本は大人は信じて見守るしかないのです。
大人が大きく介入するのは、子供の力ではどうにもならない事態になったとき、なってしまいそうなときだけです。

年中という時期は、人間関係を学びはじめた1年生です。
まだ、完全にうまくできなければならない時期ではありません。
いま、失敗も成功も自分でさせて長い目で身につけさせていけばいいのです。

ましてや家庭内のことではなく、保育園でのことですから、親が直接的にどうこうするという余地はあまりないことです。
よしんば、積極的にどうこうしようとしたところであまり効果はあがらないでしょう。

親ができるのは、基本的な情緒や生活を安定させてあげることと、子供を信じ見守り、自分で乗り越えさせられるように後ろから支えてあげることです。

子供は自分で、自分の関わり方ではうまく関われないこと、友達の反応がよくないことなどを受け止め、自分の心の中で何度も葛藤をすることでよりよい方法を自分で見つけなければなりません。

大人が正解を教えようとすると、自分で葛藤して出した正解ではないので、それが同じものであったとしてもいつまでも身につきはしません。


子供集団というのは、その場にいる保育士のような大人からしても完全にコントロールしきれるものではありません。せいぜい方向の修正をできるくらいのものです。

しかし、集団の力は子供にさまざまな学びを与えます。
息子さんはそれを実地に学びにいっているのですから、親としては正解をあたえるのではなく、失敗も大きな経験なのだと思って見守ってあげる姿勢が大切だと思います。


また、親のできることとしてはこの対人関係の問題以外のところでの、過保護・過干渉になっているようなことがあれば、それはできるだけ減らしていく方がよいでしょう。

それらの過保護・過干渉が子供の心に作り出す、子供の余裕のなさ、心の幼さというものが、回り回って子供同士で関わる際の齟齬を生んでしまっているからです。

普段の生活の場面で大人がおおらかさをもって接することができ、子供に余裕を持たせることができれば、だんだんと子供同士の関わりでも落ち着いた姿が見られるようになってくるのではないかと思います。
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● COMMENT ●

相談者さんではありませんが

同じような事で悩んでいます。ありがとうございます、という気持ちです。

私はつい、ああしたら?こうしたら?と言いたくなってしまいますが、私が同じ立場なら言われたくないしな…と思うので言わずにいます。
夫は、いじめられっ子コースやな、自信つけさせなあかん、と言います。付けさせようとして付くなら、やってごらんなさい、ですわ…
私に出来ることは、家でのんびり寛げるようにすることかなあ、と思うのですが、下の子、夫、親との関係、育ちの問題など重なってしまい、なかなか困難な状況です…

解決は出来ないのですが、同じような事で悩んでいる人が居られた事と、おとーちゃん先生がそれにこたえて下さっているという事に救われています。ありがとうございます。


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