2017-08

『遊びの中での声のかけ方』 Vol.3 - 2010.02.26 Fri

第三回目です。

こどもって一見、鈍感なように見えても、実は大人以上に敏感で繊細です。
(ただ大人の接し方によっては鈍感になってしまうこともありますが)

前回、こどもは悪意でやっていることはほとんどないのだ、と言いました。
悪気があってやったわけではないのに、叱られたり、止められたり、注意されたり、日常なにげなくこういうことがたくさん経験させられてしまう子もいます。

大人がもし他の人から、故意でもないことで叱られたり、止められたり、注意されたりということを繰り返されたら、とても怒ったり、イライラしたり、へこんだりしてしまいますよね。

でも、これが当たり前になってしまっている子が少なからずいます。

これを普段からされていると、一見それは特にこたえているようでなくても、実はちょっとずつ影響がでます。
『遊び』のときもやはりこういう声がけが多く、よい遊びができなくなる理由の一つです。

そうしないために、注意や否定の言葉を大人が言う前に、『そのとき使う言葉を教えてあげること』を僕はしています。
どういうことかというと・・・









例えば、こどもはしばしば、他児の使っている遊具を取ってしまいます。

「Aちゃん!それはB君が使っているでしょ。ダメよっ。返しなさい」
などと大人は言ってしまいます。

こうすると、こどもは、特に意志のはっきりした頭のいい子などは
意地でも返すものかと意固地になり、その遊具を握り締めて返さなかったり、否定されて整理できなくなった気持ちがあふれでて、感情的に泣いたりしてしまいます。

こういうこどもの側からすれば理不尽な対応を大人からされると、こどもはますますこういった行動を繰り返すようになります。
教えて直すどころか逆効果になってしまうのです。
そして、困ったことにそうしている大人は自分がそうさせてしまっているということに気づかず、さらに注意を増大させていきます。
完全な悪循環です。


こどもをよ~く観察していれば、こういう場合は悪意でとっているのではなく、適切な言葉をしらないがために起こっていることがわかります。

そこで

「Aちゃん、それが使いたかったの? そういうときはね、<かして>って言えばいいんだよ」

A「カシテ」

「B君それ使ってたんだよね。貸したくないなら<つかってるよ>って言っていいんだよ」

B「ツカッテルヨ~」

「そっかじゃあB君使ってるから、Aちゃんほかので遊ぼうか」


こうするだけで、AちゃんもB君もそのまま良い遊びがつづけられます。
こんな簡単にうまくいくかな~?と思われるかもしれませんが、普段から家庭で可愛がられている子ならば出来ます。

(あまり普段から十分に可愛がられていない子だと、他児に対して攻撃性が強かったり、物に対するこだわりが強くなってしまったりということがあるので、簡単にはいかないこともあります。)

ほんの数回これを繰り返すだけで、言葉を適切に使えるようになるので、自分から「かして」といったりすることができるようになりますよ。



こどもが何かを要求するとき、1語だけで話すことがあります。

「ミニカー」
「あれ」
「それ」
「お茶」 などなど

大人からすると省略された言葉がわかるので、それで要求に答えてしまいますが、

「そういうときは、<ミニカーとって>って言うんだよ」

と適切な言葉を教えてあげるといいと思います。




1歳を過ぎて「成長期」が近くなってきたり、いろんなところで智恵がまわるようになってくると、
「ふきだした感情で大人に言うことを聞かせようとすること」が出てきます。

こどもが、要求しているにもかかわらず怒っているようなときです。
なにごとか叱られたりして、つまづいて泣いた後などこういうことが多いですね。


そういうときは

「怒りながら言われたらやだな~。可愛く○○して~って言ってね」

って教えてあげます。

「○○シテッ ><;」

「もっとニコニコして言ってよ~」

「○○シテ~~」
不思議とこれで機嫌も直って、その後もよく遊べたりしますよ。
けっこういろいろなところで使えると思います。
ただし、大人が怒りながらいっても効き目ないですからね、大人が余裕を持っていってあげましょうね。


この前2歳の子に「足滑り台」(僕が椅子に座って、こどもに膝の上をまたがらせてお腹をつかんであげて足の上を滑らせるだけの簡単な身体を使った遊び)をしていたら、それを見ていた別の子がやきもちを焼いて割り込んできて邪魔をし始めました。

「○○ちゃんもやって欲しかったの?そういうときは可愛く<やって>って言うんだよ」と話したら

「カワイクヤッテーーー;;」と言うので思わず吹き出してしまいました。

もちろんその後は機嫌よく遊べました。


こどもに何かを伝えたかったら、「否定より肯定」の方が断然いいのだということの一例です。

では、今日はここまで、この「声がけのしかた」はもうちょっとだけ続きます。
ではおやすみなさい~。


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● COMMENT ●

こちらこそ

紹介させていただいてありがとうございます。
最近、長男と同じ同級生の女の子を、ファミリーサポートとして預かっていますが、「物の取り合い」やってます。とーちゃんのような声かけ毎回やってますが、どっちも譲りませんよー。長男が泣いて・・・お互いに主張しあって・・・が延々と続きます。どうしたらいいのですかねー。お互い負けず嫌いも手伝い、すべてにおいて何でもいいから勝ちたいようです。ちなみに女の子は絶対、喧嘩では泣きません。

遊びにきちゃいました

先日は 訪問 コメント ほんとに有難うございました!!

保育士おとーちゃんさん のブログは 他の方のリンクなどで

ず~っと気になっていたんです(^。^)

なかなか忙しくて 遊びに来れなく やっと これました!!

そうしたら ほんと 子育てに為になる ことだらけ で感動!!

息子は もうすぐ 二歳  だんだんと  魔の二歳児が 開花途中!

困った時は よろしくお願いします!!

また 伺います!

ちえっつママさん

> 最近、長男と同じ同級生の女の子を、ファミリーサポートとして預かっていますが、「物の取り合い」やってます。とーちゃんのような声かけ毎回やってますが、どっちも譲りませんよー。長男が泣いて・・・お互いに主張しあって・・・が延々と続きます。どうしたらいいのですかねー。お互い負けず嫌いも手伝い、すべてにおいて何でもいいから勝ちたいようです。ちなみに女の子は絶対、喧嘩では泣きません。

こういう状況になるとそれは遊具の貸し借りが問題なのではなく、負けず嫌いの時期や性格の問題になっているのだと思います。

これはこういう経験として見守ってあげればいいのだと思いますよ。
ひっかいたり、物を投げたりしないようにさえ見守れば、あとは泣くのも主張するのも、そして負けてしまうのも成長の上で必要な経験だと思います。

周りに同年齢のそういった相手がいないと、お互いにどこまで出していいのか、どうしたらうまくいかなくなるのかとか実地に経験できないので良い遊び相手に恵まれたんだと思いますよ。

ちっぴ~さん

こちらこそありがとうございます。

もうすぐ2歳ですか~とっても可愛い時期ですよね。
自分を一生懸命出すのもまた可愛いし。
子育て楽しんでいってくださいね~。

またどうぞ~。

こんにちは!

むぅ~。
子育てビギナーとしていっぱい参考にしたいものがあるのに、全く覚えれないし、とっさに出てこない(T_T)
ちょっとずつ…ですよね!

息子は7ヶ月になりましたが、一人遊びあんまり上手じゃないかも。
目新しいオモチャや大人が使っているもの(特にリモコンやコップ)などを手に取るとイキイキと遊んでますが…。
飽きがとても早いです。
すぐ抱っこ!って手を伸ばされますし。
もうちょっとオモチャの質を見直したほうがいいのかなぁと考え中です。

まめさんいらっしゃい

> むぅ~。
> 子育てビギナーとしていっぱい参考にしたいものがあるのに、全く覚えれないし、とっさに出てこない(T_T)
> ちょっとずつ…ですよね!

大丈夫、子育ては1日で終わるわけじゃないんだから、ちょっとずつですよ~。

> 息子は7ヶ月になりましたが、一人遊びあんまり上手じゃないかも。
> 目新しいオモチャや大人が使っているもの(特にリモコンやコップ)などを手に取るとイキイキと遊んでますが…。
> 飽きがとても早いです。
> すぐ抱っこ!って手を伸ばされますし。
> もうちょっとオモチャの質を見直したほうがいいのかなぁと考え中です。


個人差もありますが、
7ヶ月くらいだと、1つ1つの遊びの時間はけっしてそんなに長くもないものです。
だから短いからといって上手じゃないってわけでもないですよ。

7ヶ月くらいってたしかにけっこう遊具選びむずかしいんです。
大事なのはその子の成長にあったものなんですよ。

例えばものを指でつまみたいならつまめるものを。
手で握りたいなら握れるおもちゃを。

そういう普段の様子からどんなおもちゃがいいか、だいたいですがわかってきますよ。

No title

「否定より肯定」ホントにそうそうv-218です。

我が家でも・・
ちび<かしてー>
長男<あとでー>
ちび<かしてー>
・・
を繰り返しています。(笑)

気持ちの切り替えが必要なのですが、うまくできないとどちらかがふんぞりかえることもしばしば。そういう時って母が事務仕事を家でしているときによく起こっているかも。ちゃんと見ていてあげないと・・と思いました。


ぴよままさん

兄弟がいるって素晴らしいですよね。
こども一人ではそういう物のとりあいだって経験できないし。
思い通りにならないこともやっぱり経験で大事なんですよね。


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楽しく無理のない子育てを広めたいと2009年ブログ開設。多くの方の応援があって著作の出版や講演活動をするようになりました。 現在は、子育て講演や保育士セミナーの他、『たまひよ』や『AERA with Baby 』等の子育て雑誌の監修やコラム執筆。『ジョブデポ保育士』の監修や育児相談などをいたしております。

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