2017-10

レゴの車と子供の自信 - 2014.03.08 Sat

子供たちが遊んでいるのを見ていると、ときどきこんな子供の姿が見られます。

あるときレゴブロックを遣って車を作って遊んでいました。







ある子は、それなりにきちんとした車ができているのに、「それの形が立派ではない、自分にはどうせ立派なものはできないのだと」、萎縮してしまってそこから先の遊びに発展できない子。
なかには手を出す前から、自分にはどうせ満足いくものはできないのだと決め付けてしまって遊びに参加すらしない子もいます。


かと思うと、その子達が作るものより、ずっと大したことのないものしか作っていないのに、「みてみてー、すごいかっこいいのできたよー」と見せびらかしに来て、さらにそれでどんどん遊び込める子もいます。

たまたまレゴを引き合いに出しましたが、もちろんそればかりでなく、粘土や絵、工作や折り紙などの形を作るものを前にしたとき、子供のこういった姿が顕著にでてきます。



前者の萎縮してしまう子と、後者の見せびらかしに来る子の差はなんでしょう?

モノの出来不出来ではないのは明らかです。

ここでの違いの大きな原因となっているのは、「自信」です。
「自分に対する自信」の少なさ、持てなさというものが、子供が本来持っている無邪気さ、前向きさというものをおおい隠してしまっています。


もともとの持って生まれたような気質として、自信たっぷりな子もいれば、自信に乏しい子もいるでしょう。
それならば、よしんば自信に乏しい子だとしても、それはそれでそういう個性なのだというところから出発すればいいだけの話です。


でも、これらの萎縮してしまっている子達の「自信のなさ」というものが、大人の関わり方ゆえだったとしたらどうでしょう。

それは大変もったいないことです。

しかし、こういうケースは少なからずあります。

受容されることの少ない子、肯定されることの少ない子、否定されることの多い子の中には、こういったものごとに自信をもって取り組めずに萎縮してしまう子がいます。



子供の成長の中で重要なのは「自信」です。

大人はどうしても目に見える形での結果を子供に求めてしまいがちですが、子供は成長の過程にいるわけですから、多くのことが「まだ」できなくても大した問題ではありません。

それに取り組む意欲さえあれば、それがいずれは結果をつれてきます。

その意欲となるのが、この「自信」です。



小さい子が工作などをすると、大人の目にはなにかをぐちゃぐちゃと丸めたようなだけの、まるでゴミのようなものすら作ってきます。

それに対して、大人が「こうすればもっとよくなる」と教えなくても、そうやって遊ぶことが好きでさえいればおのずと子供は成長に応じてその子のそのときなりのものを作るようになっていけます。

いくら立派につくれるようになったとしても、それが好きでなくなったり、自信がなくなったりしてしまえば、そこまでで終わってしまいます。

極端な話、なにかをうまくできなくとも、それを嫌い・苦手にさえしなければそれなりに問題なく成長していけるものです。
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● COMMENT ●

幼稚園に通っていた頃、友達と担任の先生に絵をプレゼントしようということになり、絵を描いたのですが、その絵が友達よりうまく描けていない気がして私は先生に絵をプレゼントしなかったことを思い出しました。

自信って大事ですよね。ありのままの自分ってのも大事な気がします。

はじめまして。
3歳・5ヶ月の女の子2人の母です。
現在は育児休暇中ですが、上の子は保育園に通っています。

ブログ読ませて頂いてます。
本当に勉強になります。
ありがとうございます。

一つご相談させて頂けないでしょうか?
私自身の事になってしまうのですが…
私は、小学校中学年位から自殺願望を持つようになりました。
中学生時代からリストカットを日々行い、高校生以降は自殺未遂を繰り返してきました。

24歳の時子どもを授かった事で、嘘のように自傷行為はなくなったのですが、娘たちが同じ事を行ったらと不安でたまらなくなります。

私自身は一人っ子だったこともあり、両親はとても愛情を注いでくれていたと思います。
母親は専業主婦でしたので、家に帰ればいつも母がおり、料理や裁縫を教えてもらったり、習い事も多々通っていました。
生活環境も悪くなく、必要なもの、欲しいものは与えてもらっていました。
強いて言うなら、両親はとてもケンカが多く、朝目覚める時は二人の怒鳴り声で目が覚めることが多かったです。
しかし、仲が悪かったわけではありません。
休日は家族で出かけることもとても多かったです。

恵まれた環境で育ってきたにも関わらず、物心ついたころから現在まで、何故か満たされること、何においても自信を持てることがありません。

子ども達には私のような想い・経験をしてほしくありません。
自傷行為を行う子どもの育て方には、何か原因や特徴はあるのでしょうか?
どうすれば、回避することができるのでしょうか?

今回のブログの内容とは関係の無い質問となり、申し訳ありません。
お時間がある時にアドバイス頂ければうれしいです。
よろしくお願いします。


先日の『プラスの関わりとマイナスの関わりvol1』でもコメントさせて頂きました。連日のコメント失礼します。

その際にも書かせて頂いたのですが、まさに今そういった自信のなさが目について気になります。ちなみに2歳女児で保育園などまだ行っておらず下に赤ちゃんがいます。
特にお絵描きや粘土、ブロックなど出せ出せと言う割にはほとんど手を付けず「ママ作って、ママ○○描いて」ばかりです。
もともと内気でやたら怖がり(慎重派?)なところもあります。それはそれで私も割とそんな感じの子供だったのでそういう気質なんだろうと思って、気長に見守ろうと思ってはいます。

が、今回の記事でまた少し不安になってきてしまいました。日頃からよく褒めて、共感する関わりをしているつもりですが、自分の心に余裕がない時に口うるさく叱ってしまったり急かしたり、子供の想いを受け止めてあげられないことが多々あります。こういった事が子供の自信を削いでしまってるのてはないか…。

また私自身は絵や物作りが好きで子供と一緒にやる時も結構本気で楽しんでやります。子供にも好きになって楽しんで欲しいという想いも人一倍強いと思います。それが逆に子供の気持ちを萎えさせたり、無言のプレッシャーを与えてしまってるのかもしれない…と心配になってきました。

大人の関わりによって自信を持てない、本当にもったいないことだと思います。自分自身、子供の時から内気で自信がなく人目を気にして思うように動けないタイプでした。自分の子供にはそうなって欲しくないなぁと思います。
上記のような関わりが子供の自信ややる気を削ぐ原因になりますか?具体的に良い声かけと良くない声かけの例など、また記事にして頂けると嬉しいです。

No title

持って生まれた気質…
うちの上の子は完璧主義でおとーちゃんさんの書いてらっしゃる
萎縮してしまうタイプの子です^^;
とても怖がりなので「こうしなくちゃいけない」と律儀に守りすぎるみたいです。
一方、下の子は自信満々で好奇心旺盛で興味の対象も次から次へ移って、失敗も恐れず嫌なこともすぐ忘れてくれるんです。
上の子は一度怖い思いをしたら何年も覚えていというのに…
きょうだいでもこんなに正反対なもなんですね。

記事の主旨とちょっと違ったのですが、ふと気になったのでコメントしちゃいました^^;

あやたろさん

もともとの生まれ持っての気質で、そういうような「自信たっぷり」みたいな子もいますし、その逆もいます。
それはそれで個性としてあっていいことだと思います。

そういうことを大人になっても覚えているというのは、きっとそこでよほど感じるものがあったのでしょうね。
そういうようなことを経験していくというのも子供として大切なことなのだと思います。

さなさん

>自傷行為を行う子どもの育て方には、何か原因や特徴はあるのでしょうか?どうすれば、回避することができるのでしょうか?

僕は心理カウンセラーというわけではないので、この種のことは専門ではありません。
なので僕がコメントから感じたことを参考までに書いておきます。


こういったことにはさまざまな原因となるものがあるでしょうから、それらをひとつひとつ仮定してピンポイントに回避できるというものでもないでしょう。

ただ、「自己肯定感」を高く持っているというのは、この種の自身の存在について悩んだ時の大きな助けになることであろうとは思います。



また、コメントから感じることとしては、さなさんがお持ちのこういった悩みが、具体的に子供への関わりの中に表れてしまっているか、それともそれらはうちに留めたままそのような素振りもなく関わることができているのかどうか僕からはわかりませんが、もし、そういったある種のネガティブ思考が子供にも感じられる形で顔をだしているとしたら、そのこと自体なんらかのマイナスの影響を及ぼすという可能性もあります。


子供が幼少期のうちから自傷行為をするのではないか、させないようにどうしたらいいかという心配を持つということ自体が通常はでないものです。
それは子供や子育てに関する悩みというよりも、もしその心配・懸念というものが簡単に払拭できないというものであるならば、ご自身の問題と捉えてご自身に対するケアを考えてみる必要があるのではないかと感じます。


別に責めて言っているわけではありません。

保育園で多くの親子と接していると、なかには内的な問題や生育歴からくる問題を抱えたまま、悩みつつ子育てしている人がたくさんいることも知っています。


そこでは、人から見たら些細なことでも自分ではどうにもできないものや、それをクリアするために大きな努力を要するもの。自分ではなんでもない・気づかないことが実は大きな影響を与えていたり、子供の問題と思って疑わないことが実は大人の方の問題であったり、などなど。


このようなことをひとりで解決しようよするのはとても大変だったり、もしくは難しかったりします。

本人の頑張りだけではどうにもならないこともあります。
ときには人に頼ったり、自分にできないことがあると感がてしまったほうがいいことだってあります。

問題を一個一個に分けていけばたいてい解決のいとぐちはあるものです。


漠然と悩みを抱えたままこれからの子育てをおくるよりも、対応のできるところからとりくんでいってしまうほうがいいということもありますよ。

assamさん

>こういった事が子供の自信を削いでしまってるのてはないか…。

そうかもしれないし、そうでないかもしれないというのが実際のところです。
というのも、結局のところ「この部分は関わりの影響でこの部分は生まれながらのもので・・」というように判断することはだれにもできません。

なので、こういう記事を僕が書いたのでそれを読んでしまったことで、そういった個々の事象というミクロ的な部分が気になってしまうのだけど、そこばかりを気にして「ここをこういうようにしたら、このようになる」といった関わりはしようと思ってもできるものではありません。


『苦手を決めつけない』の記事にも書きましたが、子供の成長はつねに過渡期なので、今の姿は変わり続けます。
なので、ミクロ的な注目をしてそこを改善しようとすることにあんまり意味はないこともあります。


この記事の例にあるような、本当に自信の欠如してしまっている子の問題というのは、ものごとに取り組む際の言葉掛けや関わりというところに原因があるというよりも、もっと深いところにその根っこがあります。

例えば、母子関係や、家庭が心休まる環境になっていなかったり、受容されてきたか否かというようなところです。


こういった生育上の基礎に関わる問題が、いくつものベールを通り抜けて表層に上がってきたその結果のひとつとしてなにごとにも自信を持てないという性質を表してしまっているわけです。



なので、基本的に我が子が可愛いと思って接することができていたり、子育てに多大なストレスを感じたりしていない状況があるならば、本当に深刻な「自信」の問題にはそうそうなりえません。



また、具体的ないい関わり方良くない関わり方というのは、そうそう言えないのです。

ある子には、その言葉がけがよくても、別の子には全く逆というようなことも普通にありますし、大人の違いによってもそれは同様です。


さらには、言葉掛けや関わり方にそのポイントがあるというよりも、それ以前の大人と子供の信頼関係などにその要因があるということだって大きくあります。


また、このような子供の具体的な姿の点において、よい関わり悪い関わりというのを考えるということは、なにか「あるべき」「正しい」「理想的な」子供の姿というものを措定するということです。

それはときに子育てを縛ることになり、親や子を苦しませる場合もあります。


必ずしもものごとに自信をもって取り組める子が100点というわけではありません。
その個性として、そうではない子がいたっていいわけです。

少なくとも幼少期は、「あるがままを認める」というスタンスでいるのが、一番無理がないし、実はそれが子供をもっとものびのびと大きく育ててくれるのではないかと僕は思うのです。



不思議なもので子は親に似ることがよくあります。

親はどうしても自分のウィークポイントを子供には持たせたくないと思うのだけど、子供が自分に似てた場合その部分まで引き継いだりします。

子供のうちに克服してしまえば簡単なのではないかと思いがちなのだけど、そういうこともあるにはあるだろうけど、やっぱり小さかろうが大きかろうが自分の向きでないものを獲得するというのは難しいものです。

それがどうしても乗り越える必要のあることならば、叱咤激励して取り組むというのも手ではあるのだろうけど、そうでない類のことならば親はそれを自分もそうだったからと理解してあげる方にシフトするという選択もあるのではないかな。


こういうのもさっきのと同様でミクロ的な部分を変えようと思っても、思い通りになるというものでもないので、基礎の部分さえしっかりしておいたのならばあとはそれに自信をもって見守っていくことでその子なりの成長を見せてくれると思います。


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