2017-10

息子の小学校で募金がありました   Vol.4 - 2014.02.22 Sat

ずいぶん前から(十数年くらい?)、小中の学校教育の中で(高校も?)「ボランティア」ということが注目されるようになってきたみたいです。

子供がしたボランティア活動に対して学校がなんらかの(プラスの査定として)価値を認めるというようなこと。







また、「体験学習」ということで、小中学生が街のさまざまなところで、実際に働くという活動をするようなことが行われてもいるみたいです。

保育園もその対象のひとつとして、受け入れを依頼されました。

その「体験学習」では、いくつかの候補先からひとつを選んで子供たちが行くとのことでした。

これはこれでいいと思います。




これとは別に中学校から「ボランティアの受け入れをしてもらえないか?」という打診を保育園にされたことがあります。

東日本大震災の教訓で広く認知されるようになってきましたが、そこにおいて必要とされる能力がある人が来てくれなければ、ボランティアというのは返って重荷にしかならないこともあります。


この場合はそうでした。
「ボランティア」というのは役に立ちに来るわけです。
「職業体験」というのであるならば、それは学習ですからそこでの役に立つか立たないかというのは別です。
なので、このふたつは似ているようで全然違うことでした。


でもまあ、学校がそのように依頼してくるのですから、半分は学習としてということを了見してそれらの受け入れに協力しました。

それでやってきた中学生というのが、あんまりやる気がなくて、話を聞いていると「内申点がよくなるのできましたー」とドラマのセリフみたいなことを実にあっけらかんと話すのですね。

そういうのが数年に渡って続いたので、さすがにそのボランティアの方はお断りするようになってしまいました。



学校側はなにがしたかったのでしょう?

ボランティアに行かせる「だけ」でなにかの教育的な意味が生まれると考えていたのでしょうか?

「ボランティアにいくと点数がよくなる」みたいなことを子供に教えてしまったら、その子達は将来けっして本当の意味でのボランティアに行くことはなくなってしまうと思います。

だって本来、ボランティアは自分個人の経験や満足以外見返りがないことですから。




僕が経験してきたような学校での募金活動も、これと大差のないことではないかと感じます。

募金活動をやらせた「だけ」で終わらせてしまうのであれば、そこにはさして意味はないでしょう。

このボランティア活動にしても、募金活動にしても「やらせるだけ」で終わってしまうのだったら、学校側自体がそれら「ボランティア」ということの本質を理解していないと言えます。



僕が推察するに、おそらくはその向こうにあるねらいとしては、子供たちに「利他的な行動や精神」というの身につけさせたいというのがあって、それの格好の材料として「ボランティア」なり「募金」なりということを使っているのではないでしょうか。

しかし実際としては、それの形をなぞらせることだけで終わってしまっています。
もちろん、「形をなぞらせるだけ」であっても、全く無駄ということもないでしょう。
なかには、それによってその本来のねらいへと近づく子供もいることでしょう。

でも、先に挙げた「点数がよくなるのでボランティアしにきた」というように、返ってマイナスになりかねないような事態も生んでしまっています。


教育として為すのであれば、「形をなぞらせる」ことのほかに、「それに意義を見出させる」という部分にもきちんと着目し、むしろそこに重きを置くべきではないかと僕は思います。

子供の中になんらかの「人の役に立つ行為をしたい」という気持ちを芽生えさせさえすれば、実際の行動は子供が大きくなるにつれて実現できる場も多くなっていくし、気持ちさえあるならばその子は誰に言われずともそれをするようになるでしょう。

そのほうが、ただ「過去に○○のボランティア活動をしたことがある」というよりもはるかに意味のあることだと思うのです。
関連記事

● COMMENT ●

No title

担当者様
下記の文章を削除御願いできますか。


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://hoikushipapa.blog112.fc2.com/tb.php/538-9254580d
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

子育ては良くも悪くもバランス «  | BLOG TOP |  » ハードルを下げてしまう  《子育ての大変を変えていくために》

ごあいさつ

ただいまコメント欄での子育て相談は休止中です。 お悩みのコメント下さっても回答を差し上げることができません。 申し訳ありませんが、過去記事、すでにある返信コメントなどを参考になさってください。 多くの相談への返信がすでにあります。関連するカテゴリーから探す、検索を使って探すなど利用してみてください。 多忙になってしまい、コメントへの返信ができなくなってしまいましたが、お寄せいただいたコメントにはすべて目を通し更新の励みになっております。ありがとうございます。

最新刊

よければレヴューも書いてね!

前作!

最新記事

最新コメント

プロフィール

保育士おとーちゃん

Author:保育士おとーちゃん
当ブログはあくまで個人ブログであり、記事の内容および相談・コメントの返信等は効果を保障するものではありません。
ご利用に当たっては自己責任でお願いします。

楽しく無理のない子育てを広めたいと2009年ブログ開設。多くの方の応援があって著作の出版や講演活動をするようになりました。 現在は、子育て講演や保育士セミナーの他、『たまひよ』や『AERA with Baby 』等の子育て雑誌の監修やコラム執筆。『ジョブデポ保育士』の監修や育児相談などをいたしております。

講演等のご依頼

講演・ワークショップ等のご依頼はFacebookのメッセージ または『保育士おとーちゃんホームページ』 http://hoikushioto-chan.jimdo.com/ よりどうぞ。

カテゴリ

はじめにお読みください (1)
【まとめ】記事 (2)
子育てノウハウ? (75)
子育て日記 (13)
保育園・幼稚園 (90)
日本の子育て文化 (169)
おもちゃ (27)
叱らなくていい子育て (9)
排泄の自立 (11)
『魔の2歳児』 (5)
子育てまめ知識特集 (4)
あそび (41)
おすすめグッズ (8)
おすすめ絵本 (23)
食事について (15)
過保護と過干渉 (44)
満たされた子供 (7)
早期教育 (19)
我が家の子育て日記 (89)
心の育て方 (91)
相談 (84)
子供の人権と保育の質 (56)
その他 (57)
未分類 (21)
講座・ワークショップ (75)
父親の子育て参加について (3)
雑誌・メディア (21)
子育てに苦しむ人へ (6)

保育ひろば

保育ひろば

楽天

FC2カウンター

全記事表示リンク

全ての記事を表示する

おしらせ♪

当ブログはリンクフリーです。トラックバック・リンクはご自由にどうぞ。 しかし、本文・コメント・その他を含めて著作権は私にありますので、引用・転載する場合は連絡をお願いします。また引用元の記載も併せてお願いします。 なお写真の転載はお断りいたします。

ランキングに参加しています

検索フォーム

月別アーカイブ

リンク

このブログをリンクに追加する

QRコード

QRコード

アクセス解析