2017-08

おもちゃでいっぱいの部屋  その11 ―テレビゲームとの関わり方 Vol.6― - 2013.03.30 Sat

前回の続きです。

よくテレビゲームを子供に与える際は、「ルールを決めて」などと言われていますね。

なるほど、それはたしかにそうだろうし、有効な手段であろうと思います。







しかし、そのルールはいつも確実に、気持ちよく守られているだろうか?

それができる子供、家庭というのもあるでしょう。それはそれで結構なことです。


しかし、テレビゲームというのは大変面白いものです。

それを「もっとやりたい」とか、「勉強やお手伝いよりも楽しい」などと感じるのは、これはもう人情というもので、そのように思うことは無理からぬことです。

そしてそれは、与える前からでも予測できることで、やむを得ないこと、ある意味避けられないことともいえるでしょう。

本当の問題はこの先に来るのです。



このような状況になってしまったあとの親の対応としてどういったものが考えられるだろうか。

しごく大雑把に見て、以下のパターンがあるようだ。


・子供の要求にいつのまにかルールなどうやむやになってしまうケース

・約束を盾に、怒ったり・叱ったりしつつもルールを守らせようとするケース

・特例を認めたりと、親子で譲歩し妥協点を模索しつつ対応していくケース


ここで僕はどのパターンがいいとか悪いとか言うつもりはないんですよ。

これらのことが起こったとき、そこでの親子関係の中でどういう心情が両者にもたらされ、それらはどういうことを引き起こすのかということに注目したいと思います。


子供の側からすれば、ルールや約束だとは言え、「楽しい」「もっとやりたい」と思うものを止められるというのは、それはなかなかすんなりと受け止められるものでないこともあるでしょう。
人情として、それに不満を覚えたり、ときには反発・反感という気持ちになることも容易に考えられます。

親の側からしたって、勉強や手伝いよりもゲームばかりしていたり、話しかけてもスルーされるようなことがでてくれば、イライラしたり怒りを感じたりするでしょう。

やめるように言っても、なかなか聞かなかったり、ふてくされた態度をとられればなおさらというものです。
これもやはり人の情として、ある意味当然とも言えることです。


そしてここに、前回述べたような「本当は与えたくなかったのだけど、○○なので与えた」という親の意識があれば、さらにそれは大きくなります。

そればかりか、この気持ちから生まれるイライラや怒りというものは、その子供へと向けられてしまいます。

このことは、子供の側にさらなる不満や反発・反感・怒りというものを持たせることもあるでしょう。

親子間で互いにこういう気持ちを持ち合うことは、せっかくそれまで作ってきた信頼関係というものに余計な軋轢、ヒビをいれることにもなりかねません。


そこまでいかなくとも、親が子供の普段の様子に、うんざりや無言の不満という意識をもってしまうということも、子供に自己肯定感を欠如させたり、あまりいいことではありません。



テレビゲームから引き起こされるであろう、日常の諸問題というのを「子供のせいだ」にして責めを子供にだけ負わせるのは、そこで引き起こされる問題をさらに大きなものとしかねません、テレビゲームにGOサインをだしたのは親なのですから、子供を責めて解決する問題でもないのです。

ましてや、テレビゲームの問題をある程度認識していて、予測もついていたであろう「本当は与えたくなかった」親であればなおさらです。



こういった事態を安易に引き起こさないためにも、テレビゲームを与えるのならば、「子供がかわいそうだから渋々」や「子供が欲しがるのでイヤイヤ」ではなく、その後に出てくる問題に関してもひっくるめて大人の責任において与えるというくらいの意識を持っていたほうがいいのでないかという気がします。


まあ、子供というのは親の監督下・保護下にあるのですから、本来はゲームに限らず、玩具でも絵本でも、テレビでも食べ物でも教育でも「親の責任において与えられている」というのは言うまでもないことなのですけどね。

ただの単なる刺激の強い玩具という程度にとどまらないほど、テレビゲームというのは影響力の強いものなので、きちんと認識しておくべきかと思います。


そして、前回ちらっと出てきた

「このプロセスを踏むことが、そのあとあとのゲームとの関わりを持っていく上で大きな布石となるのではないか」

へと話がつながります。


それについては次回。
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こんにちは。最近おとーちゃん先生の日記を見つけて、読み始めたのですが、とても励まされてます。
うちは小2男の子、年少女の子がいます。上の子の友達は、クラスに男子が11人おり、うちの子以外は皆DSを持ってます。このクリスマス、本人はそれを欲しがっていましたが、私がまだ譲れず、キュボロにしました。このあと学童から帰ったらプレゼントを開けるので、反応がどうなるやら。。です。

ゲームの記事に限りませんが、育児について大変参考になり、励まされます。ありがとうございます♪

悩みます

イベントのゲーム大会(抽選会みたいなもの)の特等でゲーム機が当たりました。
なのでゲームに関しての記事をさがして読んでいます。どこの記事よりおとーちゃんのブログはグッと来て染みます。
私はゲームは必要ない考えなのですが子供や旦那は喜んでいます。まだ約束や話し合いが途中で未開封のままです。
本心は与えたくないです。
与えるのは簡単です。しかし
与えてしまえば与える前には戻らない。戻れない。ですからね。
与えるのは親の責任です。ゲームができなくて暴れるということもあるかもしれない色々な問題も頭をよぎります。大人も子供もゲーム機のことでイライラするのも嫌です。
与えたくないということ話をしてみます。

書き忘れてました

⬆先程の投稿の子供は四年生です


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