2017-10

失われつつある子供の空想力 - 2012.03.29 Thu

久々に『書』をはじめました。
小学校の頃にしばらく習字教室に通っていて、高校の美術の専科で書道を選択したのが筆を持った最後なので、かれこれ20年ぶりくらいです。

別にたいしてうまいわけじゃないんだけど、展覧会に出すわけじゃないし、書きたい字を書きたいように書くだけでもなかなか楽しいです。







もう身体の成長は止まっちゃったし(ウエストをのぞいて・・・)、大人になるとあんまり自分の成長を感じることってないんだけど、ちょっとずつでも練習していると上達していくのが、自分の内的な成長のようで、それが実感できるのがとてもいいです。

それに、集中してなにかをするっていうのが、思った以上にリフレッシュになるみたい。


元々「かな」書ってほとんどやったことがないのだけど、あらためてやってみるとこれが面白い。
しかし、昔の人はよくこれが普通に読めてたな~。省略していくと、違う字でも似たような形になってしまって、紛らわしいことこのうえないのに。



そんなこんなで、夕食の片付けしたあとなど時間のあるときに、ちょこちょことやっています。
むーちゃんは墨をするとき硯に水を入れるのを、自分の仕事だと思っていて、おとーちゃん以上にやる気満々。

おにーちゃんは文字の読み書きができるようになってきて、とても興味があるのだけど、変体仮名とか草書の連綿とかなのであんまり読める字はないですが、たまたま書いている中に「かき」という字を見つけて。

「これかきだね~」「あむっ、甘くておいしい~」と食べるマネを始めたのです。
そのときちょうど寝室に寝にいくちょっと前だったので、そのままおかーちゃんと布団に入っても「これ、おとーちゃんがくれた柿だよ。はい、むーちゃんも食べていいよ~」としばらく遊んでいたそうです。



この4月から小学校にあがるので、人によってはこういう様子を「幼い」と感じるかもしれないけれど、僕としては、こういうイメージして遊ぶ力がまだあってよかったな~と心から思うのです。

というのも、こういうのって年齢が上がってきて、いろんな物を知っていったり、いろいろな楽しみや刺激に慣れる過程で、多かれ少なかれ消えていってしまうものだからです。
それがいまだに純粋に残っていることを、僕はとてもうれしく思います。

こういうものが消えてしまうのは、ある意味成長の流れだからしょうがないことなのだけど、この頃の子供たちの様子を見ていると、ちょっと気になることがあります。



その子その子の興味や個性・性格というものがあるから、子供によりそういった面の多い少ないはあるのだけど、ともするとそういったイメージや空想を使ったり、それで遊ぶことのとても少ないか、まったく見られない子供というのが最近とても多くなってきているように感じます。

4~5歳は言うに及ばず、すでに2歳くらいから、妙にリアリスティックというか即物的というか、大人びているというか。
それと同時に、そういった子にはどうも心に余裕がない様子を感じます。


小さな失敗に大きくめげたり、人と比べていじけたりすることが多かったり、また人の失敗を許容してあげられなかったり、逆に自分の優位をかさにきて人を責めたり、物の自慢ばっかりだったり・・・。

いろんな原因はあるのだろうけど、やはり大人の子育てにおける関わり方に余裕がなくなってきているのが、大きいのではないかなと感じます。

目先の「出来ること」なんかに大人が価値を置きすぎるので、子供が一生懸命それに寄り添おうとするあまり、様々な気持ちの余裕や空想を働かせる余地を持てなくなっているのような気がします。
子供も、「出来ること」、目に見えることや、物に、より心がとらわれてしまっているようです。


子供以前に大人も、いろんな余裕がなくなってきているのかもしれないね。
仕事におわれ、家事におわれ、さらに子供の世話と忙しいことばかりだものね。

でもそんなときだからこそ、ちょっと古いけどキャラクターの「たれぱんだ」のように子供をお腹や背中にのせてぐたっ~っとするような、気の抜けたいっとき(気持ちだけでも)を持てたらいろいろ楽になるような気がします。
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● COMMENT ●

7歳までは夢の中

先日は、喧嘩の仲裁についてのコメントをありがとうございました~。

今日の記事も共感です!「7歳までは夢の中」って言いますもんねぇ。なるべくメルヘンの世界に子供の時期はゆったり浸してあげたいなぁと思ってます。

わた君と同じ、この春から小学生になる甥が、もうすっかり世間ずれしているみたいな口の聞き方をするので、最近かわいくなくて仕方ありません(笑)

おとーちゃんが、指摘されてるように、小さな失敗に大きくメゲるというか、失敗自体を避けていて、先日も一緒に棒崩しみたいなゲームをしていたら、まだ負けてもないのに、負けそうになるだけで、ゲームを自分から止めて、その後母親のせいにしてずっとウジウジ言ってました。

親が教育熱心というか、二歳くらいから、石○式漢字教育をしていたり、そろばんを習わせたりしています。早期教育も子供をメルヘンの世界から遠ざけたりするんでしょうかね?

No title

お話の内容も素敵ですが、夕食後にゆっくり書をなさるおとーちゃんさんもすごいとおもいました!!
わたしなら、子どもが墨を触りたがったら~とか、ひっくり返して汚しちゃったら寝る前にドタバタかぁ~とか、
先にそういうことを考えてしまいます。
やるとしたら「今日はやるぞ!!」って昼間に気合をいれて、かなぁ(^_^;)
そういうゆとりある環境こそ空想力を培うためには一番大事ですよね。
たれぱんだのようにこどもとだら~んとする時間をわたしも持とう(^^)

思い出しました

記事を読んで、自分が年長さん頃の記憶が甦りました。

空想遊びが異常に大好きで、現実にはありえないとわかっていながらも先生にメルヘンな事を言いまくって遊んでもらっていました。
例えば『空から甘いキャンディが降ってくる』設定を皆に強要したり(めんどくさい園児。笑)。

今、大人の脳ミソでかんがえると、自分の構築した嘘の世界を受け入れてもらうというのはすごく大事なことだったんだなと思います。
まだ子供でいたいというモヤモヤした気持ちも満たされたし(^_^)
何のヘンテツもない大人に成長しましたが、幼稚園の思い出は楽しいことばかりなので先生に感謝しています。

今度は私が子供にとことん付き合って受け入れてあげる番ですね~。

墨の香り

いつも丁寧なご回答ありがとうございます。息子のオムツは、焦らずにいこうと思います。それより、色々な経験を積めるように配慮していきたいと思います。
書道、いいですよね。私も小学生から高校生まで習っていました。墨をする時のあの香りが、何とも癒やされますよね。
が、3歳と1歳のチビちゃん達のいる中でやろうなんて、とても思いつきませんでした。今は特に、下の娘の怪獣ぶりが激しいので…。
もう少し落ち着いたら、私もまたやってみたいです。

No title

即物的な子供かー。
寂しいですね。余裕なくなる気持になるでしょうね。
見えるものしか理解できないのだから。


何かで子供はファンタジーが生きる活力だと聞きました。
ファンタジーの中でふわふわ生きられる環境作り考えてみます。
いつもお世話や規則正しい生活をとか言い聞かせとかに追われて楽しく過ごすことが一番大事ってことを忘れがちになってしまいがちなので。。

1歳7カ月の娘がいますが、自我が覚醒してきたのか癇癪も起こします。最近では、物を床に落とし、私がさっと拾うとまさかの怒り狂いになってしまって。。自分で拾いたかったのかなと。。
そういう手出しは止めようと思いました。

少しおとーちゃんさんに聞きたいのですがよろしいでしょうか。

最近近くの保育園に遊びに行ったのですが、4歳くらいの子供たちが先生と鬼ごっこをしていて、楽しそうだなーと思ってみていたのですが、先生(鬼の役)に捕まると子供が泣くんです。10人以上いましたけど、半数は泣いていたかな。私としては捕まる瞬間がぞわぞわして楽しい瞬間だと記憶しているのですが、子供ってそんなことで泣くんだーと思いました。そんなものなんですかね?

あと、ドッジボールってあんまり良い遊びじゃないんでしょうか?



No title

たれぱんだかぁ~♪
ウチのチビも、おんぶしながらアタシとダラァ~っとつぶれる遊び?
体勢やけに気に入ってるようです(笑

・・・おとうちゃんさんのブログ読むようになって
今更ですが「ダメ」を→「どおしたの?」になおして接してみています。
まだ始めたばかりですが
アタシの気持ちが「楽」です♪
ダメダメ言ってると、つい感情入っちゃっったり、一向に効き目もなくて
凹んだり・・・言い過ぎたコトに後悔したりetc
声を荒げそうな自分を抑えて「ダァ~メヨ~~」って
客観的にも自分が穏やかです。
ただ、とっさに本当に危なかったり駄目なときは
なんて接したらいいんでしょうか?

No title

・・・過去記事物色してましたら
なんとなくわかりやすく書かれてありました
自分なりに咀嚼して栄養にします
このブログ「本」になって欲しいです☆
読んでると『すぅ~』っと気持ちが晴れてきます

No title

>小さな失敗に大きくめげたり、人と比べていじけたりすることが多かったり、
>また人の失敗を許容してあげられなかったり、
>逆に自分の優位をかさにきて人を責めたり、物の自慢ばっかりだったり・・・。

↑これ、私なんです。3行目以外、当てはまってます。
自分の育ちを乗り越えての子育て・・・まだ乗り越えてはいないんです。
人間関係はどこかぎこちないことがまだ多いです。

確か母乳育児の団体で「物よりも人」という標語を使っているのを見たことがあります。
物を与える前に、もっとよいもの・よいことがないか考える。
物で解決する前に、工夫してみる。
私なりに「物よりも人」を実践しています。そうするとその方が面白いし、より豊かだと感じます。

最近うちで流行っているのが「エア電子レンジ」です。
いつでもどこでもチンできます。

kyomiuさん

少なからずそういうケースを見てしまっているので、早期教育は子供の空想する力や想像力を奪うこと甚だしいものがあると僕は感じています。
そういうの見るとほんともったいないと思うのですよ。

ぽんさん

子供と関わっていて、一番ほのぼのとするのはなんでもうまくできる子よりも、純真で子供らしい子供につきると僕は思います。
きっとそのときの先生たちも、そういうやりとりを楽しんでいたんじゃないかな。

そういう心をたくさんもっている子だと「この子は大丈夫だな」って思えるんですよね。

まっちゃんさん

>最近近くの保育園に遊びに行ったのですが、4歳くらいの子供たちが先生と鬼ごっこをしていて、楽しそうだなーと思ってみていたのですが、先生(鬼の役)に捕まると子供が泣くんです。10人以上いましたけど、半数は泣いていたかな。

↑これは僕にも理解できないな~。
おっしゃるとおり、捕まるときも楽しいものなんですけどね。
むしろ最近は、大人から関わってほしい気持ちが強い子が多いので、つかまりたくてしょうがない子がとっても多くなっていると思います。

ときどき、勝ち負けなどにこだわる子がいて捕まる子を嫌がったり、2歳や3歳の前半では鬼になることが嫌で捕まるとめげたりする子もいますが、4歳で捕まって泣くのはどうしてなんでしょうね~。

ドッジボールは普通に楽しいと思いますよ。
ただ、まれに意地悪な子がいたりすると、そのゲームの中で特定の子ばっかり狙ったりして弱いものいじめにしてしまったりすることもありますが、保育園でならば大人がそういったことは配慮すればいいだけですからね。

ひつじさん

その問題があることを、自分自身で認識していれば、その問題の半分はもう解決しているようなものだと僕は思うのですよ。
同じことをしてしまうにしても、それが問題であることを意識せずにするのと、してしまったと知っているのでは大きく違うと思うのです。


本当に僕も「物より人」だと思います。
でも、自分の世代、今の親の世代というのは、物がとても豊かな社会に育って、大人自身がすでに即物的になっているんですよね。


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