2017-10

忘れがちだけど大切なのは基本的なこと - 2011.08.06 Sat

以前、育児関係のどんな本を読みますかという質問をいただきました。
勉強している頃は、諏訪きぬ先生や大日向雅美先生、汐見稔幸先生などの保育論の大家の著作はもちろん読みました。これらの先生のものでも一般の親向けのものではなく、主に保育論としての著作です。

(知名度も人気もある汐見先生などは親向けの本もずいぶん出ていますが、やはり親向けのものと学術的・保育士向けのものでは視点・深さがかわってきます。さらにテレビでの発言だとずいぶんやわらかく当たりさわりのないものになってしまいますが、プロ向けの講演とかでは子供の立場、親の立場、保育士の立場とそれぞれ理解して話してくれるので、歯に衣着せずで本音で語ってくれるところも多くとても共感できるものになっていて、大変人気があります。そして聞き終えた後はまた明日から仕事がんばろうという気にさせてくれるんですよね。テレビでだといろいろしがらみとかあって言えないことも多いのでしょうね。)

遊びに関しては樋口 正春先生の本はもちろんですが、セミナーにも2年ほど通ってたいへん勉強になりました。また遊びだけでなく子供と関わる上でのたくさんの大切なことも学ばせていただきました。

また、保育士向けですが難しい子供への対応を具体的に書いたものとして『受容と指導の保育論』茂木俊彦 ひとなる書房 なども参考になりました。

他には心理学その他の専門書・雑誌などを読みますが、あまりというかほとんど参考にするためにブームになっている子育て方法を読もうとは思いません。いまの保護者がどういうものを目指してどんなものを取り入れようとしているのだろうという視点でみることはままありますが。

子育て方法はある意味ダイエットのやり方によく似ています。

子育て方法にはそのときそのときのブームになるものがあります。おそらくは背景にあるビジネスなんかとも関係あるのでしょうけど。

ダイエット法もしばしば入れ替わり立ち代りブームがでてきますよね。
「りんごダイエット」がいいとか「いやグレープフルーツダイエットのほうがもっといい」とか、そのブームが消え去ったと思ったらすぐに「なんとかヨーグルトダイエット」がでてきたり、ひっきりなしにいろいろありますね。

まあ、そういったものにもそれなりの効果があるのかもしれませんが、そういうのはカンフル剤のようなもので、一時的な効果はあってもほんとの意味で必要なのは、普段のバランスのいい食事だとか、適度な運動、整った生活リズムとかのごくごく当たり前な基本的なことなのですよね。ですがどうしても人はブームに惹きつけられてしまいます。

余談ですがちなみに「ダイエット」というのは語源的には「主食」を意味する言葉だそうです。
西洋では日本のように米といったきまりきった主食があるわけではなく、日本で言うところの「おかず」だけで食事が完結したりします。パンがあるじゃないかと思うかもしれませんが、国にもよりますが、必ずしもパン=主食というものではないようです。「主食」という観念自体がどうも希薄なようです。
なので、主食をきちんと取り入れた食事を安定的にとることで、太り過ぎない健康的な身体を維持するというのがもともとの「ダイエット」にこめられた意味のようです。


それてしまいましたが、ダイエットでも本当に大事なのは当たり前の基本的なことなわけです。
そのときそのときのブームを追いかけたからといって、それで必ずしもうまくいくわけではないし、むしろバランスを壊してリバウンドなどの結果を招いたりもしかねません。


子育てもやはりそれと同じで、本当に大切なのはごくごく当たり前のことにすぎないわけです。
ブームに捉われすぎてしまうと、そんなごく当たり前のことまでおろそかになってしまったりするのは残念ながらよくあることです。


もちろん、新しいことに無関心でいいというわけではありませんが、僕自身は基本的なことを忘れずに様々な事例の一般化・個別化に気をつけながら出来るだけ自分の頭で考えてその子その子に必要なこと自分に出来ることを選んでいくようにしています。


保育というのはつきつめてしまえば、食べさせて・遊ばせて・きれいにして・寝かせる ただそれだけのことなのですが、実はそのなかに大切なことがたくさん詰まっているわけです。

↓諏訪きぬ先生の著書 プロ向け
【送料無料】“子育て・子育ち”支援と課題

【送料無料】“子育て・子育ち”支援と課題
価格:1,575円(税込、送料別)


【送料無料】受容と指導の保育論

【送料無料】受容と指導の保育論
価格:1,575円(税込、送料別)


【送料無料】新しい「しつけ」の本

【送料無料】新しい「しつけ」の本
価格:1,365円(税込、送料別)



調べていたらこんな講演も見つけました。愛知県刈谷市です、近かったら僕も行きたかったな~

↓ちなみにこちらは樋口先生が理事長をしている『まどか保育園』
http://www.kosodate-web.com/madoka/
関連記事

● COMMENT ●

No title

はじめまして。
3歳になったばかりの息子がおります。
先日こちらのブログにお邪魔して全部過去の記事も読ませて頂きました。
恥ずかしながら、小言やダメ出し、過干渉・・・全部当てはまってしまい3年間も息子に申し訳ないことをしてしまい後悔ばかりです。。。
私の注意を引く行為も抑圧しすぎたんでしょうね。
うちの息子は発達が遅く、歩くのも1歳10ケ月でした。(検査も受けましたが特に異常なしと言われました)
私が心配性のため、周りと比べてイライラしたり急かしたり・・・
安定しない歩行なのでこけて怪我するのが怖く、やりたい気持ちを止めてきてしまいました。
おとーちゃんさんのブログを読んで、今までの分もゆっくりゆっくり待ってあげないとって強く感じました。
もっと早くこのブログを知っていれば・・・なんて(笑)
読み返しながら、一進一退しながらでも息子と向き合って頑張ります。
なので、ゆっくりでも結構なので色々書いて下さいね!
とても励みに、というか頼りにもなるので。
楽しみにしています。
最後に一つ質問なのですが、公園でよく会う3歳7ケ月の男の子がいます。
とても元気で大人を困らせる行為が増長してきています。
私が言うのも何ですが、ママも多忙のためきつめに叱る事も多く小さい頃からキッチリ躾をという考え方のようです。 
息子は家ではしないことも、その子と遊ぶと乱暴な事をしたりおもちゃを投げたりで、言い聞かせてわかってくれたのにって思う事がよくあります。(前から気にはなっていたのですが、だんだんその子がバージョンアップしてきてまして・・・^^;)
集団に入れば色んなお子さんがいるので仕方がないのですが、その男の子にも息子にも上手に対応出来てない気がします。
お時間がある時やそんな話題を書く事があれば、ぜひお聞きしたいです。
長くなってしまってごめんなさい。


チャイルドシート

はじめまして。九ヶ月の娘がいます。今まで半信半疑で育児をしてきましたが、先週こちらのブログを発見して、共感できるところや学ぶことが多くて、バックナンバーを何度も読み返しています。実際、娘への接し方もだんだん変わってきて、まだまだ出来ていないこともたくさんありますが、今の時期の大切さをわかって過ごせるようになりました。おとーちゃん様が反発にも耐えて、惜しげもなく知識や意見を披露してくださっているおかげです。本当にありがとうございます。
わたしの相談はチャイルドシートについてです。わたしが運転のときは泣いても無理矢理チャイルドシートに座らせ、比較的いい子でいられるのですが、主人の運転などでわたしが隣にいるとそれができず泣きわめくので、思わずシートから外して抱っこをしてしまうのが癖になってしまっています。
言いきかせや褒めることなどで根気よく治そうと思うのですが、これもオムツやお箸のようにある時期がくると楽に乗り越えるタイプのことでしょうか?それとも断固として泣いても諦めるように今すぐ我慢比べをするべきでしょうか?…もちろん法律ですし、なにより娘の命を守るために「断固」にすべきだと思いますが、なかなかうまくいかないのです。お時間に余裕のあるときにアドバイスなどいただけたら嬉しいです。

かほさん

かほさん、はじめまして。
子育てはどんなうまくない人でも子供のことを大切に思えていれば、それなりにきちんと育つものですからきっと大丈夫ですよ。

友達の問題というのはなかなかに難しいんですよね。
相手のある問題ですからね~。
僕は基本的に人の子でも自分の子と同じように対応しています。
うまくいくとは限らないですが、少なくとも一貫した態度であるということは我が子に示せますからね。

お忙しい中ありがとうございます。
きっと大丈夫ですよって言葉にとっても励まされました。
息子を大切に思う気持ちが、ケガをさせたら…なんて変な方向にむかってしまって。実際、私も厳しく育てられましたし…。
息子は甘えん坊で泣き虫で、そのくせ外では好奇心まる出しで大変ですが、日々ゆっくりですが成長を感じています。
もう3歳になってしまうけど、まだ3歳って考えてたくさん受け止めてあげようと思います。
お友達の事ですが、その子もママに構って欲しいのをすごく感じるので、出来る範囲でフォローしながら息子にもそんな私の姿を示していけたらいいなぁと。
過去の記事に対するみなさんとのコメントのやり取りまでも、ためになる事ばかりです。
これからもお話聞かせてくださいね。

ゆうさん

はじめまして。
小さい子供は環境の変化にとても敏感です。
なかには平気な子供もおりますが、車のように閉鎖されてせまく、光や音においなどいつもと違う状況に、過敏に反応することは当然あることです。
たいていの場合はだんだんと慣れていくことが可能ですので、そういった状況もずっと続くわけではなく一過性のものといえるでしょう。
ただどのくらい続くかは個人差があります。

うちの子の場合は1歳半くらいまではあまり慣れず、ときによって泣き叫び続けるということもありました。

チャイルドシートはおっしゃるとおり法律で決まっていることですので、僕からどうこうということはできませんが、車にのってもできるだけ不安にならないような配慮というのは大人の方でどうにかできるかもしれません。
まあ、その子によりけりなのでこれといった手段があるわけではありませんが、空腹でイライラしているときに乗せないようにするとか、車内で眠れる子ならば昼寝の時間などに合わせて移動するなどなどです。

そして、どうしても乗せなければならないときは、「今はこういう姿の時期なんだ」とわりきってしまってもいいかと思いますよ。

No title

子供にどんなおもちゃを選べば良いか悩んでいまして、おとーちゃんのお勧めされた「子育てにおもちゃを」を図書館で借りて読んでみました。
子供にとってのおもちゃの大切さがよく分かりました。
日本のオモチャ売り場がゴチャゴチャと騒々しいのは、子供のオモチャが巨大な市場で子供にとって良いものではなく、売れるものを作っているからそうなっていたのですね。

オモチャに対する考え方が学べたとても良い本でした。
この本今から20年以上前に書かれた本なんですね。
20年以上状況が変わらない日本、そしてこちらの本に紹介されているヨーロッパのオモチャは現役で手に入るという現実にため息が出ます。
良い本のご紹介、ありがとうございました。
返信不要です。

質問です。

先日は長女の件でアドバイスいただきありがとうございました。
おかげさまで、日々彼女がのびのびと安心して過ごせるように変化しており、嬉しく感じています。

こちらの記事で保育に関する本の紹介をされていたので、質問させてください。

現在は専業主婦ですが、結婚前には保育士をしておりました。ですが、結婚が早かったのと、夫が転勤族のため、1年しか保育士の経験はありません。それ以降保育の仕事をしてはおりません。
子どもがある程度大きくなったら(小学生くらいを目途に)また保育士として働きたいと以前からずっと思っておりました。

1年しか経験がないと復職はやはり難しいものなのでしょうか?

保育士をしていたときに勤めていた園の保育が、今になって考えると「古い保育」をしている園でした(ちなみに北海道の認可保育園です)。保育士の数も少なく、一年目から4歳児のクラスを1人で受け持つことになり、毎日を終えることでいっぱいいっぱいでした。
自分の教わってきた保育とは何だかちがうな~と違和感はあったものの、仕事を覚えることと1人担任での試行錯誤の連続で、改めて教科書を読み直すなんていう暇はなく一年が過ぎてしまいました。

子どもをもった今、改めて思い返してみると、あのときわからなかったことや子どもの気がつけなかったことが、自分の子育てを通して気がついたりわかったりと発見の毎日です。そして、やっぱりもう一度保育士として挑戦したいと思っています。

そこで、自分自身の子育てはもちろんですが、保育士として将来また働けるように、保育に関して勉強したいのですが、こちらで紹介していただいた本のほかにはどういったものを勉強するのが良いでしょうか?

以前どちらかの記事で、エリクソンの発達課題を勉強しておくとよいというようなことは拝見しましたが、発達など専門的な分野に関して、読んでおいたほうが良い本などあれば教えていただきたいです。

7~8年前ですが、短大であれほど頑張って勉強したのに、時間を経つごとに面白いほど忘れていって、私の頭の中の消しゴムは多分とてつもなく高性能なのでしょう。(こんなタイトルの映画ありましたね)
長文でわかりづらい内容になってしまい申し訳ありませんが、お時間あるときにお返事いただけると嬉しいです。
よろしくお願いいたします。

ほわほわさん

経験年齢の如何に関わらず、保育士としての就職自体はさほど難しいことではないと思います。

地域にもよるでしょうけれども、いま保育関連の施設が拡充されていますから、とりあえず保育士として働きたいというのならば「すぐにでも来てください」というようなところもたくさんあるでしょう。


しかし、ひどい保育施設もたくさんあります。
就職してみたけど、子供を虐げているようで毎日が心苦しいというようなところの話もたくさん耳にします。特に認可外ですとその傾向は強いです。


昔ながらの考えの自治体や地域などだと、保育も古いままで望んだような保育ができないといったようなこともあります。

就職のハードル自体はさほど高くありませんから、納得して働ける保育をしている園を探してからが良いのではないかと思います。

パートなどで入ってみてから納得がいけば正規職員にということだってありますよ。

ほわほわさん 追記

どんな知識を学んでおけばいいかというところを書き忘れていました。

これについては、その地域や子供達の状況、園の方針などによりいろいろ変わってきますから、基本的なところさえ押さえていたら、あとはピンポイントにこれということはないと思います。

実際に働いてみてから、現場での事例に合わせて必要な勉強をしていけばいいと思いますよ。

ありがとうございます

まずはもう一度基本のおさらいからしてみます。
今の自分の娘たちの様子など、個別に気になったことなどから勉強して行こうと思います。
また何かわからないことありましたらよろしくお願いします。


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://hoikushipapa.blog112.fc2.com/tb.php/206-14cb1ff4
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

受容にどれだけの意味があるか ~事例より~  Vol.1 «  | BLOG TOP |  »  絵本の読み方のちょっとしたコツ

ごあいさつ

ただいまコメント欄での子育て相談は休止中です。 お悩みのコメント下さっても回答を差し上げることができません。 申し訳ありませんが、過去記事、すでにある返信コメントなどを参考になさってください。 多くの相談への返信がすでにあります。関連するカテゴリーから探す、検索を使って探すなど利用してみてください。 多忙になってしまい、コメントへの返信ができなくなってしまいましたが、お寄せいただいたコメントにはすべて目を通し更新の励みになっております。ありがとうございます。

最新刊

よければレヴューも書いてね!

前作!

最新記事

最新コメント

プロフィール

保育士おとーちゃん

Author:保育士おとーちゃん
当ブログはあくまで個人ブログであり、記事の内容および相談・コメントの返信等は効果を保障するものではありません。
ご利用に当たっては自己責任でお願いします。

楽しく無理のない子育てを広めたいと2009年ブログ開設。多くの方の応援があって著作の出版や講演活動をするようになりました。 現在は、子育て講演や保育士セミナーの他、『たまひよ』や『AERA with Baby 』等の子育て雑誌の監修やコラム執筆。『ジョブデポ保育士』の監修や育児相談などをいたしております。

講演等のご依頼

講演・ワークショップ等のご依頼はFacebookのメッセージ または『保育士おとーちゃんホームページ』 http://hoikushioto-chan.jimdo.com/ よりどうぞ。

カテゴリ

はじめにお読みください (1)
【まとめ】記事 (2)
子育てノウハウ? (75)
子育て日記 (13)
保育園・幼稚園 (90)
日本の子育て文化 (169)
おもちゃ (27)
叱らなくていい子育て (9)
排泄の自立 (11)
『魔の2歳児』 (5)
子育てまめ知識特集 (4)
あそび (41)
おすすめグッズ (8)
おすすめ絵本 (23)
食事について (15)
過保護と過干渉 (44)
満たされた子供 (7)
早期教育 (19)
我が家の子育て日記 (89)
心の育て方 (91)
相談 (84)
子供の人権と保育の質 (56)
その他 (57)
未分類 (21)
講座・ワークショップ (75)
父親の子育て参加について (3)
雑誌・メディア (21)
子育てに苦しむ人へ (6)

保育ひろば

保育ひろば

楽天

FC2カウンター

全記事表示リンク

全ての記事を表示する

おしらせ♪

当ブログはリンクフリーです。トラックバック・リンクはご自由にどうぞ。 しかし、本文・コメント・その他を含めて著作権は私にありますので、引用・転載する場合は連絡をお願いします。また引用元の記載も併せてお願いします。 なお写真の転載はお断りいたします。

ランキングに参加しています

検索フォーム

月別アーカイブ

リンク

このブログをリンクに追加する

QRコード

QRコード

アクセス解析