2017-09

0~1歳時期の食事  てづかみ、好みのではじめ - 2011.08.03 Wed

1歳すぎのお子さんのいる家庭からしばしば、「それまではよく食べてくれていたのに、この頃食べなくなって心配している。どうしてでしょう?」という相談を頂きます。

いろいろなケースがありますから一概には言えませんが、1歳前後くらいから「食の好み」がはっきりしてくることがあり、それ以前では普通に食べていたものを食べなくなったりすることはよくあることです。

子供が食べなくなると心配になってしまいますが、「好みが出てきたのかな?」というケースであればまあそれほど心配することはないと思われます。
なにからなにまで食べなくなったというのでは困りますが、好みというのは誰しもあるものなので、ああそういう成長の段階にきたのだな~と様子を見守ってあげればいいかと。

そのまま好みとして固まってしまうこともあれば、またそのうち食べるようになったりすることもあるようです。



また、もうスプーンを使う年齢になってしまいましたが「手づかみ食べ」をこれまでさせてこなかったので、今からでもさせたほうがいいでしょうか?という質問もしばしば受けます。

別に普通にスプーンやフォークを使って食べられるようになってしまっているのならば、なにもそこから無理に手で食べさせる必要はありません。

「手づかみ食べ」が必要な理由のひとつは「自発的に食べる意欲」を育てるということにあります。
0歳や1歳ではまだ手や指の機能が未発達なので、それらを使って食べるのが大変なことがあります。

そこに大人の感覚で、「食べるときはスプーン・フォークを使わなければ」とそれをうまく使わせることにこだわってしまうと、それらを使うのが大変なあまり食事自体がストレスになりかねません。

そうすると「自発的に食べようという意欲」が育たず、その後年齢が進んでも食事に前向きに取り組めない、食べることに関心がもてない、ふざけたりゴネたりしがちになるといったネガティブな行動を招いてしまう可能性がでてきます。

小さいうちは、「大人の」食事マナーを教え込むこと以前に「人として」の食べるという意欲を形成することが先にあるわけです。


また、最近では「こぼすから」「よごすから」「スープに手をつっこんでしまうから」などの理由で、それらを気にするあまりほとんど全て大人が食べさせてしまう という食事介助をしているひとも少なくないようです。

こうしてしまうのも、やはり自分で食べるという意欲を育てない、そればかりでなく、機能的な発達も幼いままにしてしまうので、自分で食べるべき年齢・発達段階になってきたときに自分で食べようとしない・食べようと思っても食べることがものすごく下手でうまくいかずイライラしたりしてしまう といったことも近年よく目にします。

(食べるときの機能とは、大人はなんでもないようにやっていますが実は食べるときの手の動き、口の動きなど0歳~1歳にかけて食べる経験の中で学んでいくものなのです。例えば自分で食べ物をもって食べるようになったばかりの子は、手に持ったものを口に運ぶことすら最初はままなりません、口にいれようとしてもあごや鼻に食べ物をくっつけているなんてことも普通です。
口や舌の動きも離乳食をする過程で、おっぱいを飲む口の動きから、物を食べる口の動きへと実地に覚えていっています。
そのように食事の際の手の機能、口の機能というのは少しずつ身につけていっているものなのです。)



そしてまた、食べる量が少なかったりすると親としては大変心配なものです。
しかしこの時期くらいから3歳くらいまでは「好み」と同様に、食に対して「ムラ」が自然とでてきます。

食べる量もそうだし、好んでいたものをあんまり食べなくなったり、その逆もあったり、それがころころ変わったり。

ですので、長期にわたって極端に少ないとか体重が減ってしまうほど食べないとかでなければ、あまり気にしすぎず見守ってあげていいと思います。

なんとか少しでも食べさせようと目くじら立てたり、お菓子で釣って食べさせようとかはあとあと返って食事を摂らないことにもなりかねませんので、一回一回の食事にこだわりすぎないのも必要かもしれません。


小さい子は、おやつなどの「補食」で補うことができるのですから、なにがなんでもそのときにたくさんの量を食べさせようとしなくても大丈夫です。

食事の直後ではよくありませんが、たとえば昼食をあまり食べなかったのならば午睡明けに、ちょっといつもよりおやつを少し多めにしてあげるなどの配慮をすればいいとわりきって、あまり過剰に食事を食べさせることにがんばりすぎないのも手だと思います。



余談ですが、この頃の我が家のおやつは、ぬかづけや枝豆、ミソをぬったキュウリ、炒ったシラスなどをよく食べます。

人は足りない栄養素を自ずと補います。
今の季節ならば汗を大量にかくのでなんといっても塩分が不足します。

なのでぬかづけのキュウリやダイコンを喜んでばりばり食べてくれます。
食事のときにだしてもそれほど食べないのだけど、おやつとしてそれを出すとよく食べてくれるんですよね。
食欲が低下する時期ではありますが、野菜不足にはならないで過ごせそうです。

ベランダにもっていってのんびりと空や庭をながめながらそんなおやつタイムを過ごしています。

この前手がふさがってしまったのでぬかづけのお皿とむーちゃんのお茶のコップだけもってベランダにでていたら、「チョットマッテテーネ~ゴニョゴny(解読不明)」といいつつむーちゃんが部屋に戻って食卓においてあった僕のお茶のコップをわざわざもってきてくれました。

僕が出入りするとくっついてきてしまうので、「ちょっと待っててね。いま○○もって来るから」という言葉は僕がよく使っているんですよね。
そんなのをいつのまにか覚えて真似していたみたいです。
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● COMMENT ●

食事では悩みが尽きませんー。

こんばんは。
食事のことでは、以前にバナナを一本食べないと食事を取らないことで、相談させてもらいました。ご丁寧なアドバイスありがとうございました。

その時に、食事前に味見をさせて、食べる意欲を高めるよう教えていただいたのですが、今ではすっかり味見が定着しています(笑)

バナナ三昧はなくなりましたが、やはりムラはあるし、昼寝のタイミングなんかで決まった時間にきちんと量を食べることはできないので、漬物や小魚なんかをちょくちょく食べさせています。以前はテーブルにきちんと着くことに私がこだわりすぎてたのですが、一緒に台所の床に座って、漬物ボリボリをしてみると、息子も楽しそうだし、私もほっこりします。

やはり暑いからか、息子も塩昆布と梅干しなどの塩分を欲しがります!

それと、今はお茶を移し替えることが大好きみたいで、しょっちゅうこぼしてますが、「こぼれたねぇ、これで拭いてね。」と布巾を渡すと「あーあ。」と言いながら拭いているので、可愛らしいです。

本当に食事に関しては、栄養のことや、お行儀なんかが気になり出したら止まらないのですが、今の時点(1歳7ヶ月です)では、食べたいものを食べたい時に食べたいところで食べたい量だけ、多少は遊びになってもそれも五感を刺激させてると思って食べさせようと考えが変わってきました。甘いだけのお菓子やジュース、添加物がたくさん入っているものは与えませんが。そんな感じでも、いずれはきちんと食べるようになるんでしょうか?食事に関しては悩みが尽きません…。

むーちゃんとベランダでおやつはほのぼのしてていいですね~。

No title

おやつにぬかづけやシラス、いいですね~~~。
うちもぬかづけやシラスが大好きなので、おやつに取り入れてみます~~~。

ちなみにぬかづけ、うちの娘はちょっとすっぱくなった古漬けじゃないと満足してくれないです(^^;;
しかもぬか漬けを切ってるといい匂いがする~~~とかぬかづけの匂いがぷんぷんしてる私の手をいい匂い~~なんて言う、超年寄り臭い幼児です(* ̄m ̄)プッ

kyomiu さん

食事の行儀とか気にしだすと細かくなりすぎていってしまうこともあるから、結局どこかで線引きが必要なんだよね。
こぼしたりすると「うわ~ここは一言いうべきか?」って思っちゃう自分がいるのだけど、そこに「まあいっか、わらっちゃえ」と思う自分もいてそっちに従ったほうがあとあといろいろよかったり。

食事にたいする感覚ってほんとその子ひとりひとり違うから、なんともいえない部分もあるのだけど食事のいいくせをつけたりわるいくせをつけてしまったり、またそれを後で直すことができるかどうかっていうのは食事に対するものだけでなく親しだいなところがあると思うよ。

さっちんさん

ぬかみそ好きなんて渋いね~素朴でいいね。
ぬかづけは夏ばて予防にもいいらしいよ。

このあいだ

ブログを勉強会に使わせてもらえるようお願いした者です。
おかげ様で勉強会始めました!とりあえず皆さん、「うんうん…」とうなづきながら聴いています。行動に起こすのは難しくても、まず知ることと知識を共有することからなんだろうなと思っています。それにしても、おとーちゃんのブログは本当に分かりやすくて、保育士の参考書みたいです。解答例もちゃんと書いてあるここまで分かりやすい参考書、初めて!本にして出してくれたらいいのに…

ところで、私の二人目の1歳3カ月の男の子。
離乳食初期から手づかみでバクバク食べています。
今でもスプーンは一応置いているものの、あまり興味を見せずご飯もおかずも手づかみで綺麗に空っぽにしてくれます。
大人でも大きな唐揚げを細かく細かく出しちゃちぎり、出しちゃちぎりしながら適当な大きさにして食べちゃいます。
ここ数年0歳児を見ていて、咀嚼力の無さとか噛みちぎりが出来ない子が気になっていたのですが、この子を見て、「そうか、手づかみをさせない親が増えたから噛みちぎりが出来ないんだな…」と気づきました。また、他にも絵の具や泥んこ、ひどい子はチョコレートクリームとかまで触れない子増えましたよね。これもきっと手づかみ食べが無くなったことや流行りの「除菌」生活のせいなんでしょうね。汚れて遊べない子って本当に心配ですよね…。

rinさん

このブログを始めた当初は、娘の成長記録のついでにちょっとした子育てのヒントになることでもと軽い気持ちでいたのですが、まさかこのような形で活用してもらえるということになんだか感慨深いものを感じます。

ありがたいことに本として出版というご意見もしばしば頂くのですが、そこまでの完成度のものを書く自信がないのと、おそらく出版という形をとってしまうと以後このようなかたちでコメントのやり取りをしたり、相談に返信するというようなことができなくなってしまうのではないかと思いまして、コメントへのレスがしきれなくなってしまうというような状況になるまでは、閲覧数もこのくらいの今のようなかたちでいいかなと思っております。


>これもきっと手づかみ食べが無くなったことや流行りの「除菌」生活のせいなんでしょうね。汚れて遊べない子って本当に心配ですよね…。

たしかにこの頃の過度に綺麗ずきなのって、子育てをするうえでも行き過ぎのような気がします。
おっしゃるとおり手づかみたべや、砂遊びすらさせないというような状況が子供を育てない方向へいってしまっているのはたくさん目にします。

No title

たまたま検索でヒットして以来、目から鱗の記事ばかりで毎日毎日つい夜更かししながら拝見させていただいてます。
もっと早く出会いたかった!!!(上の子はもう3歳です)

まだまだブログを全部読み切れていないのですが、私もぜひ1冊の本にしてくれればいいのに!と思ってました。(ブログだと読むのが大変なので;)やはりそういうお話は沢山あったのですね。

おとうちゃんさんはどんな育児書を読んでいるんだろうと思っていたら何冊か紹介されていた記事があったので、早速図書館で借りてみました。
「子育てにおもちゃを」良書でした。絵本は沢山与えていたのですが、おもちゃを軽視しすぎてました;猛省中です。子育てってこんなにも必要な知識があるのに私も含めて何で知ってる人が少ないのですかね、全てのお母さんに最低限の知識があれば世の中から犯罪なんてなくなるのでは?と思ってしまうくらいこちらのブログに感銘を受けております。

ありがとうございます

はじめまして!
元保育士です、高齢で授かった娘を大事に?しすぎ、最近このままで大丈夫か不安になり、このサイトに出会えました!
大変参考になります(*^o^*)


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楽しく無理のない子育てを広めたいと2009年ブログ開設。多くの方の応援があって著作の出版や講演活動をするようになりました。 現在は、子育て講演や保育士セミナーの他、『たまひよ』や『AERA with Baby 』等の子育て雑誌の監修やコラム執筆。『ジョブデポ保育士』の監修や育児相談などをいたしております。

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