2017-08

乳児の遊び・関わり Vol.2 「乳児最大の遊び」 - 2011.04.13 Wed

前回最後にちらっと紹介した本の題名が微妙に間違っていました。
正しくは 『人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ」 ロバート・フルガム著 河出文庫 でした。

これは子育ての本ではありません。人の良いクリスチャンのアメリカ人のおじいさんが嫌味にならない程度に人生訓をちりばめて書いたエッセーとでもいうような本です。
砂場うんぬんの話はそのなかの一つの短い話なのですが、子供が砂場での関わりで学ぶような人として当たり前のことが、大人の社会でも国家間の平和というところでも大切なことであるというようなお話です。
なかなかおもしろかったですよ。
子育てには直接関係ないので特にお勧めしているわけではありませんが、話にでてきた行きがかり上紹介しました。

さて、ここからが本題です。
「乳児最大の遊び」とはなにか。

それは「私はここにいるよ」です。

「私はここにいるよ」なんていう遊びしらないよ とおっしゃると思いますが、僕が勝手に名づけたものなのでたしかにそんな遊びはありません。どんな育児書にも書いてないはずです。

それは遊びの真髄・エッセンスとでもいうようなものです。
乳児期の遊びの楽しみの行き着くところをつぶさにみていれば、すべてが結局はこの「私はここにいるよ」に結びついていることに気づきます。

例えば「いないいないばぁ」
見えないところから、自分と目と目があってにっこりしてもらい安心して楽しくなって笑います。

例えば「積み木倒し」
倒してその楽しい気持ちを一緒に遊んでいる大人と共感して、また作ってと繰り返し繰り返し楽しみます。

他にも滑り台を上手に滑って自分で拍手しながら、大人にも拍手を要求してニコニコしたり。

結局全ての遊びの行き着くところは、大人に(親に)自分を見てもらうことで満足しはじめて完結するのです。
見てもらいたい・認めてもらいたいという気持ち、その乳児の遊びの中の必要不可欠なエッセンスを「私はここにいるよ」と僕は名づけました。

「いないいないばぁ」なんてまさにそのエッセンスだけで成り立っていますよね。
それゆえにこそ、生まれたときからずっと大きくなるまで楽しめる遊びなんでしょう。


個人差がありますが2、3、4歳くらいから、この「私はここにいるよ」を大人としなくても、一人で自己完結した遊びや、子供同士だけで遊びが楽しめるようになります。

しかし、それは単に年齢が上がったからできるようになったわけでなく、それ以前の乳児期にしっかりとこの「私はここにいるよ」をしてきた子ほどそれができるわけです。

「私はここにいるよ」つまり、作ったものや出来たことを大人に(親に)認めてもらったり、楽しさを共感してもらったり、ほめてもらったりしてきたことの蓄積がそれ以降も、遊べる子・物事に前向きに取り組める子に育てます。


自分のことをちっとも見てもらっていない子、放任されている子でも、当然年齢があがれば乳児期は終わります。
その「私はここにいるよ」を十分に出来なかった子、してもらえなかった子は、どうなるでしょう。
必ずとは言いませんが、遊べない子・遊ぶ力の弱い子になる可能性は高いと思います。

自分で選んだ遊びは長続きせず、そのとき目に入った他児の遊びを取ってはすぐ他に目移りしたり、他の子の作った遊びを壊すことでしか遊べない子だったり、モノを溜め込むことでしか遊びにならなかったり、他の子の世話ばかり焼きたがったり、他児の非をあげつらって告げ口ばかりになってしまったり・・・。


放任・無視されてきた子だけではありません。
せっかくなにか達成して「私はここにいるよ」をしているのに、それを認めてもらうことが出来ずに親から余計な小言ばかり言われている子がたくさんいます。

1歳くらいの子が小枝を拾って親に見せているのに、「そんなの危ないからポイしなさい」
砂場で砂をコップからさらさらさせて楽しんでいるのに、「ダメ。砂がお友達にかかるじゃない!」「砂が服についたじゃない、パタパタしなさい」
アリを見つけて教えようとしている子に、「早くいくわよ」
何かを持てば「あぶない!」どこかに乗れば「あぶない!」

そんな不発に終わる子供たちの「私はここにいるよ」を公園に30分もいればごまんと見かけます。
その子たちが公園から帰りしなダダっこになってないていると、「公園は楽しいからもっと遊びたいよ~」と言っているのではなく「僕はちっとも満足できてないよ~、もっとちゃんと遊ばせてくれ~」とゴネているのが聞こえます。

この4月で公園で見かけた1~2歳の親子のなかで、子供を見守り適切に対応している親が少し、ほとんど放任していて子供を見ていない親が少し、その他が圧倒的に「過干渉」でした。

やれ「こんにちわは?」「ありがとうは?」「そっちはあぶない」「そこは汚い」「それはダメ」「それはお友達のでしょ」「そこは他の子がいるから、あっちで遊びなさい」「それをしたら誰々に怒られる」「なになにはしないお約束でしょ」「(滑り台で)次の子が後ろにいるから早く行きなさい」
他にもどこかへ行こうとするたびに無言で腕をつかまれて引き戻される子や、抱きかかえられて誘導されてしまう子などなど。

「私はここにいるよ」に対して肯定的な関わりがもらえるところまでいかないので、遊びが完結できない・満足できない関わりをしている親子が圧倒的に多かったです。


せっかく子供が遊びを見つけてそこから様々なものを学んでいこうとしているのに、親がそれをはばんでしまうなんてもったいない。

おうむ返しや心の言葉の代弁をして、なんであれまずはそれを認めてあげることが必要です。

「砂がさらさら落ちるの楽しいんだね~。でも、お友達にかからないように気をつけてね(or こっちでやるといいよ)」


安易に「否定」の関わりをせず、同じことを伝えるにも「肯定」の方向から伝えることは簡単にできます。
砂場で山を作っている子供の輪に入ろうとした子に対して、「そこはお友達がいるからダメでしょ」と言うのではなく、「こっちがあいてるよ」と地面を叩いてわかりやすく伝えるだけで、抑圧ポイントをためることもなくすんなりと自分の遊びが展開できます。

遊びの場において大人の役目は、安易に「止める」ことではなく、適切な遊びになるよう手を貸したり、遊びに取り組めるよう援助してあげることです。(出来るならばそれも最低限がいいね)
そうすれば短い間であってもたくさんの「私はここにいるよ」が出来ますね。

ここでは公園での遊びを例にとりましたが、室内の遊びであっても同様ですよ。

乳児の遊びをみるときはきちんと「私はここにいるよ」に相手をしていってあげることで、しっかり遊びのできる子供に育ちます。

するとだんだんと一人遊びが出来るようになっていきます。
しかし一人遊びであっても、必ず大人の顔を確認する瞬間があります。
小さいけれどそれもそのときの「私はここにいるよ」です。
それに対して、ウンウンとうなずき返したり、「いいよ~」「見てるよ~」と伝えてあげることで子供は安心して遊びに取り組めます。

それは単に遊びが出来るようになるというだけではありません。
心も同時に伸ばしていっているからね。

そういった肯定的な関わり、遊びをしていくと子供の様子はそうでないときと見違えるほど変わってきます。
それはもう肯定的に関わられてきた子はとっても可愛くなるよ。
どれほどの様子を見せてくれるのか、ちょっと「私はここにいるよ」を意識してみなさんがご自分の目で確かめてみてください。

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● COMMENT ●

またグチなんですが…

こんばんは。
又々、いいお話をありがとうございます。

と、言うか、今の私の悩みを代弁してもらったような気がした記事でした。

悩みと言うのは、息子のことでなく、他の子のママ達なんです。

育児広場に行ったり、ママ友とランチをしていたら、記事にあるように、ダメ出しと否定のオンパレード。人の子でも、そこまで否定されているのを聞いたら、気分が悪くて…。挙げ句の果てに私の息子に対しても「それは危ないよ。」とか注意してるのを見て、親切心から言ってくれているだろうとは思うのですが、「うちの息子がそれを使って危ないかどうかは、親の私が判断するから頼むから余計な口出ししないで下さい。あなたの子どもに危害を加えてるのでもないし。うちの息子は、それで遊びたいのですよ!」と心の中で叫びながら、言えないので、辛うじて微笑みながら見ています。(でも、元来が負けず嫌いの頑固者なので、息子に止めさせることもしない私なのですが(^^;;)

何だか前回の記事のコメントに続き、グチっぽくなってしまいました。しかし、何だか自分が人間嫌いになりそうで…。子どもを通さず付き合えば、多分ほとんどの人がいい人なのですよ。いえ、過干渉の人も躾と言う名の下にマジメに頑張ってるのだと思います。でも、私にはその言動を見るに堪えない気持ちになり、息子と2人で公園で遊び、毎日ジョギングをしているおじいちゃんとおしゃべりをしている時が一番こころが安まるのです。その、おじいちゃんは、子どもはただ褒めて、認めてあげればいいと仰って、いつも息子がしてる何気ないことをニコニコしながら褒めて下さいます。

「わたしはここにいるよ」に、しっかり応えてあげたいと思います。手前味噌ですが、そう心がけて努力をしているつもりなので、うちの息子は本当に可愛いです。親バカですが、よく皆さんに褒めていただいてると感じています。

グチと自慢みたいな恥ずかしいコメントですが…送信します!

No title

そうですね~。
「わたしはここにいるよ」とってもわかりやすいです。
子どもってアリとかが何かを運んでたりするのって本当に喜びますよね。
この間、公園でお弁当を食べてるときに娘が落とした(ありにとって)大きなツナのかけらを一匹で運んでいるのをずっと2人で追いかけて行き、途中で二匹になり三匹になり、みんなで力を合わせて運んでいるのをずっと2人で見ていました。
もっと時間があれば巣まで追いかけていきたかったんだけど、ずっとコンクリートの上で巣らしきものに辿り着く気配がなかったので途中で諦めてしまいましたが(^^;)
こういう時間って本当に楽しいなと思います。
これをしないのは本当にもったいないなぁ~と思います。
さらに「ここにいるよ」を意識していきたいな~と思いました。

kyomiuさんに同感

共感できます。

主人は次男くんが公園の公衆トイレのお水をいじるのがすきで(当時1歳前半くらい)多分、普通の親なら「汚いからダメよ」というところを
好きなだけいじらせて、最後に手を洗わせているのを見て立派な親だなーと感心してました。
その当時我が次男くんは満たされたようで今はもうしません。
子供にとって「興味は無限」
それを親(大人)の常識?みたいな感覚で「あれもダメ」「これもダメ」では確かに、抑圧ポイントたまりまくりですよね。

No title

いつもとても参考になる話を書いて頂いてありがとうございます。
このブログで、自分が過干渉なママであることに気がつき、娘への関わりを変えていこうと努力しているところです。

実は相談したいことがあって、初めてコメントします。
2歳9ヶ月の娘とパパとの関わりについてです。
1歳過ぎてママへの後追いを始めたころから、娘がパパと距離を取り始めました。つたない言葉で「パパ、いや」「あっちいって」と言いだし、パパと一緒のお風呂は、大泣きで拒否(それまでは、よく仲良く入っていた)。パパ「だっこしようか」「いやー」、パパ「一緒に遊ぼうか」「いやー」の繰り返し。最近ではパパが保育園のお迎えに行くと「ママがよかった」と大泣き。夜寝るときも「パパとは寝ないよ」、朝起きても「パパが隣にいたー!ママがよかったー!」と大泣き。
10歳下の弟の面倒をみてきたパパは、出産前から育児に関して自信があったのですが、娘に関わりを持とうとするたび拒否されるので、今では「家で疎外感を感じる」「娘に愛情が持てない」と不満をつのらせているようです。
仲を取り持とうと、パパに「イヤイヤされるのは、○子がパパを信頼しているからだよ」「○子は本当はパパが好きなんだよ」と言ってみたりしましたが、「娘に愛されているおまえに言われても全然フォローにならない」と一蹴です。
保育園で先生に相談しましたが、「思春期になるともっとパパを嫌がるようになりますしー(笑)」と何ともすっきりしない答えで…。
娘とパパが仲良くなれるように、二人に対しどのように声かけしていくといいのか、教えて頂ければと思います。
長文ですみません。

今日も素敵なお話ありがとうございます!

こんにちは。
最近子供がみずぼうそうにかかったりおたふくかぜになったりと病気続きで・・・なかなかコメできなかったんですが、いつも読ませていただいてました。
砂場・私はここにいるよ・おうむ返し・・・どれも「そうか子供ってこういうことを求めているんだなぁ」と思いました。
私は器用なタイプではなくて良い母親とは言えないんですが、子供達は私みたいなママでも大好きでいてくれて、「大好きよー」って言うとニッコリしたり、ふとした時に私の姿を探してくれたりすることにすごく嬉しくなります。
今回の記事を読んで、もっと子供の見ていてほしい認めてほしい気持ちに応えてあげたいと思いました。
正直同じ部屋にいても私が携帯を触っている時もありました。
それって同じ空間にいても心は違うところにあるのを子供達はよくわかっているんですよね。
これからはそんなことしないようにしていきます!

過去の記事も全て目を通してその時はわかった気になっていたのに、どうしても忘れて自分本位に生活してしまう私なので、これからも保育士おとーちゃんの日記を読み返しながら子供達が笑顔いっぱいでいられるように励みたいと思います!!

最後に一つアドバイスをいただきたいことがあるんですが・・・。
実は、娘(今月3才)は私や主人が歌を歌ったり、TVのダンスの真似をするとすっごく怒ります!
これってこの年の子供にはよくあることですか?
息子が歌ったり踊る分には怒らないし、息子自体は私達が歌ったり踊ったりするのは嫌がらないし喜んでいるようです。
ここ2年はこんな様子なので、ちょっと困惑しています。
もし何か思い当たるようなことがあったら、ぜひ教えていただきたいです。
長々すみません。失礼いたしました。

はじめまして

先日保育士おとーちゃんさんのブログの存在を知り、少しずつ初めから読んでようやく追いつきました。
読んでいて、子供が『関わって欲しい』と思っているときに関われていないのかも…と感じました。
そして、私が子供のころ感じていた家庭での居心地の悪さの原因もわかってきたような気がします。
これからも参考にさせていただきます。

おとーちゃんさんに相談があります。
実は去年の夏、息子(当時2歳)のトイレトレーニングをしたのですが、10回ほど怒ってしまって、怒る自分が嫌になってやめました。
息子はやはり傷ついていますよね…
何か良いフォローの仕方はありますか?
そしてそろそろおむつはずし計画を再開しても良いのでしょうか?
アドバイスいただけると幸いです。

おじいちゃんおばあちゃんに合わせてあげたくて、毎週義父母の家に行っていたのですが、1歳過ぎたころから毎回『おむつはずれたの?』と聞かれて焦ってたんですね…
もう何を言われても、息子のペースに合わせて信じて待つことにします。

No title

いつもステキなお話ありがとうございます。
前回の砂場のお話のときから、少し気になっていることがありまして・・
というか、ご相談なのですが^^;

うちの娘はものすごく神経質で敏感で頑固(と、お医者さんに言われました^^;)
なのですが、そのせいもあり、全く外遊びをしたがりません。
わたしは汚れることに神経質になったりしたことはないのですが
新しい体験・感覚が好奇心よりも恐怖の方が勝るようで
砂遊びもねんど遊びもしたがりません。
公園も行きたがらないし(すぐに帰りたがります・・)最近は門から出ることも恐怖、
庭に出ることも嫌がるようになりました。
自分の安心できるスペースが家の中にほんの一角あるだけです。
病院の先生からは「それは病気とは関係なく、性格だろう」と言われていますが
この病気は発達障害もあわせ持つことがあるとのことで、もしかしたら
そっちの素因もあるのかなぁ、と勝手に自分で思っているのですが・・

無理強いしたくないし、いつか自分でやりたくなることもあるだろう、と
娘のペースを守ってきたつもりですが、最近さらに過敏と言うか、
病的に感覚が敏感になってきている気がします・・
食事に関しても絶対に食べ物を触りませんし、
ちょっと手に水がついたりしただけで「タオル~!」と叫びますし、
口のなかにごはん粒が残ると気になって食事が進みません。
多分、敏感すぎるせいで食事も偏食なんだと思います(いまだにお米しか食べません・・)

同年代の子が経験することをほとんど経験していないことが
娘にとって良いことなのか、気になります。
わたしはどんなかかわり方をしていったらよいのでしょう?
「かわいいかわいい」したり、「だ~い好き」といったりぎゅーっとしたら
逆に嫌がられるんです・・そういう子もいるんでしょうか><
「感覚が過敏だからなでられることもいやなの?」と思ったり、ちょっと悲しいです。

それとまだ早いのですが、1年後には幼稚園か保育園に行かせたいなぁ、
と思ってはいるのですが、あまりに自立していないと入園を拒否されることってあるのでしょうか?
今の状態で比べるのはおかしいのですが、
ちょっとしたことでパニックになるし、食事や排泄もまだまだ自立には時間がかかりそうです。
おそらく、他の人から見たら娘はすごく手のかかる子に見えると思います。
小学校以上では特殊支援学級とかありますが、それ以下の年齢の子だと、
そういうクラスって無いのでしょうか?

長々とすみません。最近、このことばっかり気になってしまって・・^^;
お答えできる範囲内で結構ですので、またお時間のある時にコメントいただけたら・・と思います。。

kyomiuさん

わかりますよ、僕も同じ気持ちになりますもの。
その人の子育ての仕方っていうのは、その人自身の生育歴なんかにかかわってくるから、容易にかわるものじゃないんだよね。
だから、「そんな風にしてたら子供だめになっちゃうよ、こうすればいいのに・・」と思ってても口に出せなかったりそういうジレンマをいつも感じちゃうよ。
そういう人も、自分で子育ての仕方について気づければいいんだけどね~。

sacchin さん

> ほんとそういうことを楽しめないのってもったいないよね。
> うちもいつも見て帰るアリスポットがあってね。
> 入り口がいくつも花壇の上と下とにあって、「ありさん二階建てのおうちなんだね~」「地下鉄できっとつながってるんだよ」なんてとっても楽しんでいるようです。

ちえっつママ さん

そう、子供はその発達段階においてやるべきことがきちんとわかってて、満たされるまでできるとよりいい形で次のステップに進んでいくことができるんだよね。
いまの親はなんでもダメダメしちゃうから、子供は満足しきれなくってしばしばごねる子になっているところが多々あるようだね。

romさん

子供が父親に抵抗感を感じることはしばしばあることです。
原因はいろいろなことが考えられるのですが、romさんのところがどの原因からくるのかはわかりませんので参考までに。

子供が父親をいやがる大きな理由のひとつは、その声の大きさや、身体の大きさ、動き、などからくる威圧感とでもいうようなものが考えられます。
はじめてあったネコと遊ぶときは上から手をだして頭をなでようとせずに、自分も小さくなって下からアゴをなでるといいって言いますよね、あれににたようなことかな。

他にもしばしばあるのが、お父さんへの軽口・悪口が子供の耳にはいってしまったときです。大人は冗談のつもりで言っていても、子供はそうは受け取らずお父さんを拒否することにつながったりという可能性もあります。

また、お母さんに対する甘えの理由付けとして父親を拒否することを使うということもときどきあります。どういうことかというと、母親に甘えたい・依存したいという欲求をみたしたいが、素直にそれを主張することはしにくいので、きっかけとして父親の存在を使うものです。
別に子供に悪意やそういった下心があってするのではないですが、ストレートに出せない性格の子や・心の成長の早い子・そういうことに恥ずかしさを感じてしまったりする子にはときどきあるようです。そしてそれがクセになってしまいます。

子供は本来警戒心がとても強くあるものですから、母親とは違った存在である父親を拒絶してしまうことはめずらしくありません。
多くの場合、これらの原因が複雑にからみあってそういう姿がでているのだと思います。

対応としては、いまあげたような原因に思い当たるところがあれば、そういったところを気をつける・徐々に緩和させていくなどのことができるかと思います。

ただ、こういった強い警戒心などは成長過程ででてくる時期的なものとも言えます。
また「成長期」の話のところででてきたように、感情のコントロールを学ぶ時期でもあります。
そのための変形してでてきた反抗期なのかもしれません。

僕の知っている事例でもたいていが結局のところ時間が解決してくれています。

ですがやはりお父さんからしたら寂しいことですよね。
劇的に変わるというものではないですが、心の言葉を使うようにして話していくといいかもしれません。
上手く答えられないかもしれませんが、「どうしてそんなにお父さんのこと嫌がるの?」と子供自身に聞いてみましょう。
そうして考えるプロセスを子供に与えることで、ちょっとづつ感情をコントロールする助けになったり、冷静に気持ちを整理することにつながるかもしれません。

そして、「お父さんのことイヤイヤしてすると、お父さん悲しい気持ちになっちゃうよ」「そんなに○○ちゃんがお父さんのことイヤっていうとお母さん悲しいな」ときちんと心の言葉で大人の気持ちも伝えましょう。
伝わって変化が出てくるまでは時間がかかりますが、必ず伝わっていきますので、子供を誘導するのでなく気持ちを押し付けるわけではなく、ただ大人もそういう気持ちになってしまうことをちょっとづつ伝えていってみてください。

お礼

お忙しいところ、お返事いただいてありがとうございました。
おとーちゃんのいう原因は、どれもなるほどと思いました。ママにべったりの恥ずかしがり屋さんなので、お母さんに対する甘えの理由付けの部分が大きく当てはまるのかと思います。
パパへのイヤも、全力拒否3割(ママ不在時)、へらへら笑いながらイヤ(ママがいるとき様子を見ながら)が7割です。
当てはまった原因に気をつけつつ、押しつけにならない程度に心の言葉で「イヤイヤされるとパパ悲しい」気持ちを伝えていきたいと思います。(成長期の話も読み返してみました)
あとは、時間が解決するのを待つのみですね(^^)。なんだかほっとしました。

小鳥さん

返信が遅くなりましてすみません。
この時期は生活が変わったり、季節の変わり目で体調崩しやすいですものね、お大事に。

ご相談の件ですが、成長期に表れるもののひとつで似たような様子があります。
物に対して「自分の」というこだわりが出るのはよく知られていると思いますが、それと似たようなもので歌は「自分が歌うもの」という思いがあるのかもしれませんね。

そういえばうちの息子もテレビの主題曲を一緒に歌ったりすると、「歌わないで」と大人の口を押さえたりする時期がありました。

基本的にはそういった成長のなかでの時期的なものかとは思われますが、あまり長引いたり、その感情の起伏の度合いが大きいようならば、ずっとくせになってしまっても困るでしょうから、心の言葉で大人の気持ちを伝えたり、子供の思いを汲んであげるようにしていくと緩和していくかもしれません。

うまい答えが返ってこなくてもいいので「どうして歌ったらいやなの?」とストレートに聞いてみることも、自分の感情を認識してコントロールするきっかけになります。

「○○くんは一緒に歌ったらいやなの?でもそんな風に止められたらお母さんはいやだな」
「一緒に楽しく歌いたいな」など、大人の気持ちを伝えるようにしていきます。
子供の行動を誘導したり、押し付けるのではなく、また叱ったり、子供のその行動を直すために言うのではなく、気持ちを伝えることで、心に種をまきそれを見守っていればそのうち少しずつですが様子が変わってくるかと思います。

専業おかーちゃん さん

専業おかーちゃんさんはじめまして。

返信が遅くなってすみません。
ご相談の件ですが、子供の気持ちはさまざまな関わりをする上で上書きされていくように、その後の対応さえかえていけばあまり過去のことは気にしなくても大丈夫なようです。
もちろんトラウマになってしまうような経験であれば、そう容易にはいかないですが、少し叱ったくらいではどうにかなってしまうものではないですよ、あまり気にしなくて大丈夫かと思います。

それとも現在でもなにか「傷ついている」と思われる様子がありますか?
またそのとき折檻するような激しい叱り方をしてしまいましたか?

そうでなければ気にしなくていいと思います。その後怒ることをやめたことでフォローになっているのではないでしょうか。

おむつをはずす時期に関しては様子を見ていないので僕からは明らかなことは言えません。
おそらくいまは3歳になっているのかな。年齢的にはおむつがはずれる年齢ということは出来ますが、保育園の3歳児クラスに新入園してくる3歳児の中にも、「もう少し様子をみてからはずしたほうがいいかな」という子もいます。
過去記事の「排泄の自立」のカテゴリーのなかで書かれているようなところから総合的に判断してあげてください。
もしうまくいかなくてもそのときは戻ればいいんだし、あんまり神経質に考えなくても大丈夫ですよ。とりたてて急ぐ理由もないならあせる必要もないけどね。
もしまたわからないことがあれば、お子さんの普段の様子とか、排泄の状況なんか詳しく書いてくれればご相談にのりますよ~。

返信ありがとうございます

息子は2歳8カ月で、今月に入って急に自分でできることも「やって」と言ってくるので、甘えん坊がおさまってから様子を見ておむつはずしをしようと思っています。
去年のトイレトレーニングの時は言葉で「何度言ったらわかってくれるの?」と怒りました…そのせいか、息子はうんちになると部屋の隅っこに行ってしています。

普段息子は植物に興味を持っていて、「これは?」「咲いてる」と言いながらずーっと花びらや枝を拾っています。物を並べることとお片づけも現在ハマっています。
時々「おかーちゃんはあっち行って」と言って一人で何かして「おかーちゃん来て」と呼ばれます。特に何か作った物を見せてくれるわけではないので、謎の行動です。これも「ここにいるよ」でしょうか?

私は月に2回×2日間、訳もなくイライラして感情をコントロールできなくなる日があり、ちょっとした事で「お前!何で○○すんねん!」とか言ってしまいます…叩きはしませんが、言葉の暴力ですよね。本当にひどい鬼母です…
そんな日はお風呂で謝っていますが…

でも普段は本当に息子がかわいくてしかたないんですよ。恥ずかしいのですが、毎日お風呂で「○○ちゃん好き~」と言ってギューッてしています。男の子なので、いつ嫌がられるようになるかわからないので今のうちにと思って(笑)

あおむしさん

返信が遅くなりましてすみません。

実際の様子をみてないのではっきりしたことは言えませんが、お話を聴くとたしかにそれらの様子には気になるところがありますね。
ただお医者さんのいうとおり性格的なものが強く出ているだけだったり、これまで歩くのが遅かったりしたりそういった経緯から外遊びが嫌だったり新しいものに対する抵抗感などがあるだけかもしれません。

あおむしさんのところがそうかわかりませんが、

>砂遊びもねんど遊びもしたがりません。
>食事に関しても絶対に食べ物を触りません
>ちょっと手に水がついたりしただけで「タオル~!」と叫びます
>口のなかにごはん粒が残ると気になって食事が進みません
>いまだにお米しか食べません
>「かわいいかわいい」したり、「だ~い好き」といったりぎゅーっとしたら逆に嫌がられる
なでられることもいや、戸外遊びが苦手、パニックになりやすい

これらの特徴は自閉症や広汎性発達障害などに見られたり、典型的だったりする症候群でもあります。
こういった様子があるから必ずしも障がいというわけではなく、症候群として存在しているものですからさまざまな要素から出ることはありえます。
ただあおむしさんもおっしゃるようにずっとこのままでいってしまっては発達上問題がでてきてしまうことも考えられます。

保育園・幼稚園には基本的に特殊支援学級みたいなものはないですが学齢期以前の子供をケアするために、「発達支援センター」といったものを各自治体は設けていたり、提携していたりしています。

あおむしさんのお住まいの地域にそういったものはないでしょうか?
こういった施設は障がい児でなくとも発達になんらかの問題があれば専門的に子供をケアしています。
保育園に通いながら週に何回か支援センターに通っている子なども多数います。

病院や保健所・自治体の発達相談などから紹介してもらえます。
病気の影響にしろ性格からくるものにしても専門的なサポートが得られれば、子供もさらなる発達の余地がありますし、もやもやしているよりもあおむしさん自身も気持ち的に楽になるかと思いますので、そういったところも考慮してみるのがいいかもしれませんよ。
もちろん保育園などに通っていなくても大丈夫なので、相談だけでもしてみてください。

僕が住んでいるのは東京なのでそういった施設がとても充実していて、何人か担当している子供たちが通っていたりして見学・研修等にいきましたがとても高い専門性をもって取り組んでいて感銘をうけました。
子供も専門的なサポートのもとに伸びていけますので、利用できるものならば利用しないともったいないくらいですよ。
豊富な知識のもと保育園や進学の問題などもきちんと相談できますので、いろいろ悩みも解決できるかもしれません。

あおむしさんのブログを読ませていただいていると、お子さんを大切にしているのがとても伝わってきます。
これからも応援していますよ~。

すてきな 言葉!

「私はここにいるよ」って素敵な言葉ですね!

気にしてやってみよう!!と思いました。

思えば、「私はここにいるよ」遊びは大人にも当てはまりそう。

認めてもらうことは、とても気持ちがいいこと。

素晴らしい命名に拍手です。

romさん

こどもが何かを甘えることの理由付けに使うことはよくあることです。
甘えさせてもらえないという子ばかりでなく、性格的に素直に出せない子もいるからね。
転んだときにオーバーに泣いたりすることなんかもその典型的なものですね。

そんなとき僕はこういう風に伝えています。
「そんなところで泣いて甘えなくても、普通に甘えていいんだよ」
「素直に甘えてくれた方がずっと可愛いんだよ」

専業おかーちゃんさん

2歳8ヶ月なのか~じゃあまだそんなにあせらなくたって大丈夫。
例え、今からオムツ外したとしても、2ヵ月後から外したとしても完全に確立するときはそう変わるもんではないよ。
うんちを隅っこでするのはたぶん怒られたことが原因じゃないよ。
部屋の隅っことか机の下でするとか安心するらしくて、よくあることだよ。
自然界で排泄中に天敵から襲われるとひとたまりもないので、安全を求める自然な動物的行動なんだろうね。

「あっちいって」「こっちきて」はこの時期よくあることですよ。
成長期まっただなかだから、「自立したい」のと「保護されていたい」の間をいったりきたりしているんだろうね。ようするにツンデレってやつだねっ。

大人だって子供に対してきちんと意思や気持ちを表明していいんですよ。「だれだって嫌なことは嫌」
僕はそんなときは相手が小さくたって「○○したら困る」と本気で伝えます。
子供自身にたいしてNO!とはいわないけれど、行動に対してNO!というわけです。

こうしていくと、子供はすんなりとしていいこといけないことが心に入っていけるようです。

可愛いとさえ思えていれば、ちょっとやそっと怒ったって間違ったって子供はしっかり育ってくれるから大丈夫ですよ。

みかさん

ありがとうございます。
そう、ほんとは大人も子供も一緒なんですよね。

ただ自分が「ここにいるよ」をしたくて、からんできたり、クレームつけてくるような大人が現実にはたっくさん・・。
よくよく考えてみると、無条件で「私はここにいるよ」を受け止めてくれるのって、自分の親くらいなもんなんですよね。それも子供時代ではないと無条件ではなくなってしまうしね~。

No title

はじめまして。
とあるサイトで貴ブログを知り、やってきたら何とタイムリーな記事が!
私にはいま一歳10ヵ月の娘がいます。ほぼ、この記事にある「過干渉ママ」に違いありません…。いまからでも取り返せますか?上手に一人遊びできる子へと導いてやることができるでしょうか…。
なんだか自分が情けなくなってきました。

りさママさん

子供は親がその気になればなんとでも変わっていくことができます。
1歳10ヶ月なんて全然余裕だよ。
否定を肯定に変えていくだけで、確実に子供の姿は変わっていけますよ。
むしろなかなか変わるのが難しいのは大人の方。
でも、いま気づけてよかったね。この時期ならば子供も大人も変えていくのは、もっと大きくなってからよりずっと楽に行くからね。
子育ては無理しないで楽しめるのが一番だよ。親も子もね。


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Author:保育士おとーちゃん
当ブログはあくまで個人ブログであり、記事の内容および相談・コメントの返信等は効果を保障するものではありません。
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楽しく無理のない子育てを広めたいと2009年ブログ開設。多くの方の応援があって著作の出版や講演活動をするようになりました。 現在は、子育て講演や保育士セミナーの他、『たまひよ』や『AERA with Baby 』等の子育て雑誌の監修やコラム執筆。『ジョブデポ保育士』の監修や育児相談などをいたしております。

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