2017-10

『子どもvs子供 論争』 - 2010.09.11 Sat

前回まで食事について10回にわたって書いてきました。読んでくださった方ありがとうございます。

まだ食事に関することはたくさんあるのですが、キリがいいのでいったん食事についてはお休みです。
また、ある程度内容が固まってから、また書いていこうかと思います。

特に食事に関してでも気になるところとかありましたら、コメントなどにどうぞ。



今回は直接子育てについては関係ありませんが、以前あったこどもにまつわる一つの論争のお話です。






かつて、「こども」の表記を「子ども」にするか「子供」にするかで言い争っていた時期があります。
(フェミニズム運動とかそういう主張の多かった時期なのでそれらの一つの派生問題としてでていたような印象
が僕にはあるのですが。↓に書く経緯は僕のおおざっぱに記憶している印象なので、問題の細かい点は正確でな
いかもしれません)


本来、語としては「子供」と書くのが正しいのですが、この表記が蔑視的だと主張する人たちが現れました。

現代の日本語の中に「~~ども」という見下した言い方があったり、「おんなこども」という蔑視的な言い回し
があったためにどうやら「子供」という表記に矛先がむけられたようです。


かつて「みども」という一人称があったように、「子供」の「ども」は元々蔑視的なニュアンスを含んだものではないようです。
しかし、現代では人によっては蔑視的ととる価値観がうまれてしまい、そういった主張が力をもってしまったようです。

いまの差別・被差別やハラスメントが問題となったとき、こうむる側を守るため、受け手主義で判断するようになっています。
するほうに、その意識がなくともされるほうがそうと受け止めれば、それは差別でありハラスメントになるわけです。

(だから「きれいですね」「お子さんまだ(できないの)ですか?」と何気なくいったことだけでも、言われたほうが不快に感じればハラスメントとされてしまうわけです)


そういうわけで、「子ども」という表記が文法的に正しくなかろうが、「子供」という語に差別的な意味がないと言語学的に説明しようとも、差別的・蔑視的と主張する人がいる以上「子供」は不適切で「子ども」と書くのが一般的に可となってきてしまいました。

文法的には一語でありながら、漢字とかなをごちゃまぜに使うのはおかしなことなので、「子ども」という表記は小学生低学年が自分の名前の難しい漢字だけひらがなで書くような、選挙の立候補者が名前の一部をひらがなにするような不自然さがあります。

それ故に法律などおおやけの文書では使えませんが、当時の厚生省だったか文部省だったかはそれらの主張を受けて、一般向けの文書などでは「子ども」をしばしば使うようになりました。


そういう経緯から、「子供」「子ども」どちらも避け「こども」という表記が使われることも多くなってきました。

僕のブログでも「こども」という表記でこれまできていましたが、実際に自分で読み返してみると文章中に「こども」と書くと「こ」の字が前の言葉とくっついて見えてしまったり、「も」が助詞の「も」とまぎらわしかったりしてとても読みにくく感じます。

そういうわけで今後「こども」の表記は「子供」にしていこうと思います。



確かに日本の社会では子供が不当に低く扱われてきたということがあります。

ですから、「子供」が蔑視的だと主張してきた人たちが、現実に起こっている子供が不当に扱われてきたことまで改善してきた(もしくはその後していった)のならばわかるのですが、残念なことにそういった活動は知りません。

だから僕自身の印象としては、子供を低く見る状況への批判というより、フェミニズム運動の補強材料であること、自分達の主張のための主張という感じがぬぐいきれませんでした。


本質とは関係のない上っ面だけの議論だったと思います。
いまはいろんな点からこういうことにかかずらう時代じゃなくなってきているので、ことわる必要もなかったのかもしれませんが、「こども」表記を変えるにあたっての確認作業でした。


当然ながら僕は「子供」と書いたからといって子供を蔑視的に扱っているわけではないですよ。
むしろこれまで僕の書いてきたことの半分くらいは子供を尊重していこう、ということであると思っています。


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● COMMENT ●

No title

日本語って難しいですねぇ~^^;
他にも、昔は普通に使われていた言葉が今は「差別的」と言われて
使われなくなった言葉も多いですよね。

「子供」の問題はわたしが高校生くらいだった時に、
姉が幼児教育学科だったので聞いたことがありました。
そういう理由だったのですね。理由は忘れていたんですけれど・・
わたしは看護師なんですが、学校ではずっと「子ども」でした。
いまでは「こども」なんですか・・本当に時代によってころころと変わっちゃうんですね^^;
こどもちゃんたちはそんなこと気にしてないと思うのですけれど~^^;

遅ればせながらむーちゃんお誕生日おめでとうございます!
小さいうちの1年って本当に密度が濃いといいますか、変化が大きくて
楽しいですよね^^

あおむしさん

> こどもちゃんたちはそんなこと気にしてないと思うのですけれど~^^;

そうなんですよね、当の子供にしてみたらどう扱われるかが問題なのであって、書き方なんてどうでもいいことなんだけどね~。


> 遅ればせながらむーちゃんお誕生日おめでとうございます!
> 小さいうちの1年って本当に密度が濃いといいますか、変化が大きくて
> 楽しいですよね^^


ありがとうございます。
ほんとに小さいときの1年の成長は大きいですね。
毎日とっても楽しいです^^

No title

いつの間にか子供ではなく子どもになってましたね~。
やはりそういう問題があったのですね。
保母さんや看護婦さんなどもそういう差別的な問題だということで保育士さん、看護師さんになったんですよね。
保母さん、看護婦さんの方がなんだか温かいイメージでいいと思うんですけどね。

漢字をひらがなにしたところで読み方は同じなんだし、別に子供でもいいと思うんですけどね~。
もっと深く深く考えるとこどもという言葉自体を別の言葉に変えないといけなくなっちゃいますよねぇ。
一体誰が最初に言い出したのでしょう。

さっちんさん


> 漢字をひらがなにしたところで読み方は同じなんだし、別に子供でもいいと思うんですけどね~。
> もっと深く深く考えるとこどもという言葉自体を別の言葉に変えないといけなくなっちゃいますよねぇ。
> 一体誰が最初に言い出したのでしょう。


実際は言葉だけを変えたところで、差別とか蔑視ってことはなくならないし、「言葉を変更しました」というところで議論が終わってしまえば、むしろその実態である差別とかはそのまま放置されてしまったりするのですよね。
なんとも難しい問題であると同時に、現実のそういった事態を見ているとその不毛さにやるせない気分になります。

僕自身けっこうセクハラ受けてるんですよ。
募集要項には男女って書いてあっても、実際願書出しにいったら「男性はとらないですよ」と言われたり、2次面接まで受けたのに「設備などが整ってないので男性は採用できませんでした」とかね。
だったら最初から採れないって言ってくれよって感じでした。(笑)

当時まだ保母、保父の時代でしたけど、職名を「保育士」に変えればいいとかいう議論は空虚でどうでも良かったという思いがありますね・・・。

チャイルドでいいかも。

子供は、子を供える。
雨の神を収めるために子を供える。
いわゆる生贄の儀式から。
そういう意味で子どもになったって
聞いていたのですが。。


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楽しく無理のない子育てを広めたいと2009年ブログ開設。多くの方の応援があって著作の出版や講演活動をするようになりました。 現在は、子育て講演や保育士セミナーの他、『たまひよ』や『AERA with Baby 』等の子育て雑誌の監修やコラム執筆。『ジョブデポ保育士』の監修や育児相談などをいたしております。

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