2017-08

「いいなり」は「しつけ」が生み出した - 2017.07.19 Wed

子育ての仕方は「持たされている」というのが、多くの人にとっての事実だと僕は感じています。

”さあ、子供が産まれました。では、そこからまっさらなところに子育ての方法を書き込んでいきましょう”ということはまずありえません。
ほとんどの人が、すでに自身の生育歴から、なんらかの子育ての方法を「持たされて」います。





たいていは、自身がされた子育ての方法で我が子にも関わっていきます。

・過保護な子育てをされた人が我が子にも過保護になる
・教育熱心に子育てされたことにより、我が子にも教育熱心になる
・支配的に関わられた人が我が子にも支配的になる。
・叩いて育てられた人が、我が子にも叩きたくなる


中には、自分のされたことと逆側に行く場合もあります。しかし、これも「持たされている」という点では変わりません。

・支配的に育てられたために、我が子には過保護になる
・叩かれて育ったために、我が子には強く出ることを避け「いいなり」になってしまう



こういった影響が強くあることから、自身の子育てがうまくいかなくなってしまうという人は多いです。

「持たされてしまっている」ということが、なにを意味するかというと、「その人たちは悪くない」ということです。

ただ、「適切な援助がいる」ということになります。





「しつけ」の子育ては、大人と子供を上下の関係でとらえて、大人の求める姿にすることを目指しているものなので、当然ながら「いいなり」を望まないし、むしろ積極的にそれを否定します。

しかしながら、実はその「しつけ」自体が「いいなり」を生み出しているという矛盾した現実があります。



「しつけ」が望むのは、子供を型にはめるように大人が「こうあるべき」と考える姿に子供を当てはめることです。

そのために、叱るや怒るを使って関わることもあれば、ダメだしや注意といった過干渉を積み重ねることでそれを達成しようとする人もおります。
子供に支配的だったり、子供との位置関係を上下で強くとらえている人は体罰を使ったりすることで達成しようとする人もおります。


しかし、それらができないタイプの人はそれ以外の方法を使うことで、子供を「こうあるべき」に当てはめることを模索します。

そこででてくるのが、脅しであったり、釣りであったり、「いいなり」です。

「しつけ」は「いいなり」を否定しているように見えて、その実、それを生み出したのも「しつけ」という子育て概念なのです。

いいなりは良くないからと、怒ったり叱ったり、結局またいいなりになったりというのは、振り子があっちに振れまた反対に触れているのを繰り返すようなもので、子育ての安定にはなかなか行き着きません。


ですから、僕は「しつけ」というパラダイム(枠組み)を転換した、新たな子育ての方法をお伝えしています。

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● COMMENT ●

いいなりの橋

思い当たることズバリで、言葉になるとこういう事なんだ、と思いました。

そっち(子供)のいうこと聞いてあげたんだから、こっち(親、私)のいうことも聞いてよね、みたいな、言いなりにさせるために言いなりになるというか…

恩着せがましくて気持ち悪いけど、他の関わり方を知らないし、変えようとしても、つい、慣れたやり方に戻ってしまっている…という状態です。

諦めずに、出来ることから少しずつ…と思います。

おとーちゃんさんのブログ 読ませてもらうようになって5〜6年になります。
以前は記事の内容に納得しつつも どうしてもできない自分がいて。。。問題の根っこ 自身の生育歴(特に母との関係)に気づき 心理学を学んでセラピーを受けて。
今 3人の子育て中ですが 毎日がとても楽しいです。それでも子どもたちとの関わり方がどうしても解らないとき おとーちゃんさんのブログや本を読んでいます。
最近 臨床心理士の長谷川博一さんの「お母さんはしつけをしないで」「お母さん「あなたのために」と言わないで」という本を読みました。
結婚したときや妊娠したとき 自分が親になる可能性の出てきたときに 専門的でそれでいて心が楽になって 子育ての本質が解る おとーちゃんさんや長谷川さんの本に出会えていたらなあと思います。
子育てに悩む周りのお母さんたちに「保育士おとーちゃんという人がいて。。。」とか「心理学を学ぶと子育てが楽になります」とか伝えたり。
子育ては子どもが心健やかに生きていけるために 親がどうしていくかがメインの本当はとっても専門的な知識が必要なことだと思うのですが そういう大事なことが未だに大事なことだと世の中に認知されていないことが専業主婦として子育てしている自分にはときに肩身が狭かったり。。。きっとお母さんたちの誰しもが もっと社会から 一番くらい大事な仕事をしていると思ってもらえて それは本当はとっても楽しいやりがいのあることだと思えたら 子どももお母さんもその延長にある社会も素敵なものになっていくのになあと そう願って今日も子育てしています。

>パタコさん

長谷川さんの本は当事者目線で書かれているので、本当にためになりますね。
僕も必要な人にお勧めしています。

ご自身の問題を乗り越えることができてよかったです。
なかなかそういった内面の問題は周りの人に理解してもらえないことも多いので、孤立無援の戦いになってしまいがちです。
これから、お子さんの子育てを楽しんでいって下さいね。きっとそれがいろいろなものを取り戻す助けになってくれると思います。


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