2017-08

保育士バンクコラム連載 第一回『保護者の抱える「不安」を知ろう!」 - 2017.05.25 Thu

このたび、『保育士バンク!』というサイトで保育に関するコラムを連載していくことになりました。
月2本の更新になる予定です。

『保護者の抱える「不安」を知ろう!』(保育士バンク!)

僕は他にも『ほいくひろば』などでも保育に関する連載をしておりますが、こちらの『保育士バンク!』では、保育士の専門性の柱のひとつである「保護者への支援」を中心に書いていこうかなと考えています。






保育の専門性というのはとても見えにくいです。

保育に関してあまり知らない人や外から見ている人であれば、雑な保育をしていても、きめ細やかな専門性の高い保育をしていてもほとんどその違いは見えないかもしれません。

逆に、
「雑な保育だが親受けはいい保育」 > 「専門性の高い保育だが親にはわかりにくい保育」

外からの評価は、このようになっていることだって多々あります。




そこで僕は思うのですが、子供に対していい保育を目指していくのはもちろんのことです。

しかし、もう一本「保育の専門性の柱」として「保護者への支援」をしっかりと打ち立てるべきだと考えています。
それは時代の変化にともなう必然的な要請といってもいいでしょう。

たとえば児童虐待がデータとしても明らかに増えているように、各家庭の子育ては「ほうっておいてもどうにかなる」という時代ではありません。
そんななかで保育はただ子供を預かっている「子守り」では、もはや不足しているのです。
立派にして現代的になった「子守り」だとしてもそれは同様です。

ともすると、いまの保育界は「立派なおしゃれな豪華な子守り」に向かいかねないきらいがあります。
これは保護者の持つ上辺のニーズは満たすかもしれません。

しかし本当に保護者からの信頼を寄せられ、「ああ保育士って専門的ですごい仕事だ」と思ってもらえるためには、「保護者への支援」を明確に視野に入れていく必要があります。

保育の専門性はとても見えにくいものなのですが、もし保育士が「保護者への支援」をもっと明確に意識してそれを実践できたら、保護者は保育士からのアプローチによって子育ての大変さが軽減されたり、それまでつらいばかりだった子育てが楽しいものと転換できたりするようになります。

この部分は保護者からも実感をともなってあきらかに目に見えるのです。
ですから、ここに力を入れることが保育士の社会的意義を高めることに直結します。



病児保育や夜間・休日保育などのように「”制度やニーズ対応としての”支援」は存在していますが、
保育界はこの「保護者の”子育てそのもの”への支援」はほとんど見過ごしがちといってもいい状況にあるでしょう。


恥ずかしながら僕は新人の頃保護者対応の大変下手な保育士でした。
しかし、その後いろんな偶然や経験が重なって子育てする人の抱えている悩みや問題を寄り添う形で知ることができました。
それができたのは大いなる幸運でした。
このことは一度保育士を離れなければそこまで到達することはなかった点かもしれません。


僕が意図している「保護者への支援」というのは、「保護者へのサービス」といったレベルのことではありません。
大仰かもしれませんが、「人生への寄与」といったものです。
保育士は人の人生を豊かにしたり幸せにすることのできるポテンシャルを持った仕事だからです。


ですから僕はこのコラムをお借りして、保育士の保護者支援・育児支援としての専門性UPのために、僕の持つなにがしかのことをお伝えしていきたいと考えています。


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● COMMENT ●

楽しみにしてます

保護者への支援!
楽しみにしてます。本当に難しいですよね。自分の子育てが行き詰まり困ってる、変えたいというニーズがあればいいですが、子供には困った状況があるのに、変わらない子供が悪い!と思ってる方に対する支援。これが本当に難しい。
ヒントになる記事を楽しみにしてますよー!(プレッシャーかけすぎ?笑)

「支援」まさに!!

「保護者への支援」・・・私は保護者なので、言う立場だとおかしいかもしれないけど、まさにそうだな!と思います!
おとーちゃんがおっしゃるように、親から見て子供の困った姿に親は参って過剰に怒ったり言いなりになったり、益々難しくなっていく・・・私自身「もーだめだー」と思うことがあるからわかります。
しかしそれは単純に「悪い親が」「思う通りにならない子供はおかしくて悪だ、敵だ、やっつけよう!」と思っているわけではないんですよね。

だけど保育士観点からすると、「悪い親」となってしまう。でも本当はそう見える人ほど「困っている」か「自分の困っている現状の本当の原因に気づけない(気づけないように育ってしまった)」かで、そうではない人サイコ的な人はものすごく稀だと思います。
それゆえ「支援をしよう」という心持ちが持てない人も少なくないように感じます。

保護者も、ネットのママ同士の板とかは、例えば公共の場でこどもが騒ぐ時、
「たとえこどもがうるさいままでも、叱っておけばまわりの視線的にも
”ちゃんと面倒みてる”と思われるので叱った方がいい」
という回答もけっこう見かけます。

プロである、という立場があるからこそ、一線をしっかり保ったまま、
保護者をも受容していくようなことが出来た方が、
やはり将来的にもこどものためになるのだろうと思います。
(中学生をほんの数年だけど、みた時に本当にそう感じたのもあります)

まぁでも保護者の立場からすると、先生だから親にも命令してやろう、
弾劾してやろうみたいのは辛いですね。親側も、個性があって、
色々な生活背景があるし、場合によっては、精神病や発達障害があるとか、
全然聞かないと思ったら耳が聞こえなかった、とかいうこともあるわけで。
(様々な人がいるのに、物理的に密接な繋がりがないからわからず、
狭小感覚が全感覚・基準になってしまうというか・・・をなんとなく感じてます)

何ともいえない気分になります

胸がしめつけられる思いです。

私は門外漢であり、ただの一児の母に過ぎませんが、子供を複数人見るだけでも大変なのに、保護者のケアまで求められて、その上薄給だなんて(実際どうか知りませんが、そういう認識あります)なんだか言葉に出来ない思いです。
別に可哀想だと思いたいわけではないのですが・・・

お金が動くとしたら、小中学校のように、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーを置くことで予算を追加する形になるのではないでしょうか。

保護者にアプローチすることで、子供の姿が変わるという経験を積み重ねてきているおとーちゃんだから、出来ることなのだと思います。
素晴らしいことで、必要なことであるのは間違いありません。
しかし、それが保育士に必須のような流れが先行してしまうと、なかなか歯車がかみ合わないというか、燃え尽きちゃう方もより多くなってしまうのかなーと。
私が心配することではないのですが。

保育士が何でも引き受けるのではなく、保育士も気軽に相談できるネットワークとか、あれ?っていう子供や保護者に対して予防のために動いてくれるとか、そういう柔軟な対応ができる組織があればいいなーと思いました。
児相は忙しいと聞きますし。
今は保育園や幼稚園に入る子がほとんどだからこそ、そういうところで、精神的な安心ネットを張れると思うんだけどな。
でも精神的に安定した人ではなく、稼げる人が欲しい日本国には興味ないことなのかなー。

すみません、つれづれしてしまいました。愚痴です。
おとーちゃんの活動をかげながら応援しています。
ありがとうございました。


保育士に対する指導

おとーちゃんさんお疲れ様です。

おとーちゃんさんのおかげで今の時代の保護者たちの辛さが自分でも自覚できるようになって、それだけでもだいぶ救われているのですが、実際に現場で働く現役保育士の世代間の意識の違いというか、ベテラン保育士の後輩保育士への指導というのは時代に合っているものなのでしょうか?
時代にそぐわない、厳しすぎる指導と言う名の無自覚のパワハラなど、やはりあるのでしょうか?
何だか育児、保育に関しては負の遺産が多すぎるような気がして、先が見えない不安で一杯になります。


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