2017-07

「寄り添うこと」の大切さ vol.1 - 2017.04.24 Mon

このところ早期教育について、それをさせてしまう親のあり方から考えてきました。

その親(親の親)のあり方が引き起こす実際上の問題は、強い「管理と支配」「束縛」でした。
また、親の期待に応えようとする子供の気持ちを逆手に取るような、親の自己中心的な関わり方の問題もそこには出てきます。





その中心になるのが早期教育でなかったとしても、こういった親からの関わりに苦しんできた人がたくさんいます。
そしてその人たちの中には、二重に苦しまなければならなくなってしまう人がおります。

・自身の生育歴
・我が子の子育て

子供だったときその人は継続的に辛い状況にあってなんとかそれに耐えてきたのに、自身が子供の親になって、そこから親からされたことのフラッシュバックが強くなったり、親からされた好ましくない関わりを繰り返してしまったり、された嫌なことを子供にするまいと強く思うためになにをしたらいいか愕然となるほどわからなくなってしまったり、そうは思っても好ましくない関わりが出ててしまう自分を責め続ける、などの問題に直面し激しく苦しみます。


今回の記事にもそういった方たちからコメントをいただきました。
同様のことは過去にも多くありますし、僕が直接お会いしてお話する方や相談をお受けする方のなかにもたくさんおります。

その状況にある人たちは、強い自己否定の状態に置かれてしまいます。

漠然とした「私はダメな人間だ」といったものから、「私は子供に愛情のない酷い人間だ」「自分は意地悪な恥ずべき心を持っている」などなど。

僕はむしろまったく逆に感じます。

「ああ、この人は善良な心を持っているんだな」と。




自己中心的だったり、自己愛的傾向のある親から育てられた場合、もっとも楽であろうものは、その親と同質の価値観を獲得していくことです。

「自分が正しい。他者が悪い」といった価値観を組み立てて、それにのっとって親から受けたさまざまな負荷を他の誰かに押しつけていくことがおそらくはもっとも楽な道です。

例えばそれは、自分より弱いものへのいじめやハラスメントとして出していきます。

このように自身の人格形成をしていってしまう人もたくさんいます。
しかし、その人はそういった道を拒む優しさや善良さがあったからこそ、その負の連鎖を自分の所で食い止めようとします。

その結果ひとりでふたり分の苦しみを引き受けることとなってしまいます。

親の分と自分の分です

だから、その人はその人自身が「愛情がない」のでも「意地悪」なわけでもないのです。
そういった感情の動きや、関わりをしてしまう「理由を持たされてしまっている」からです。

しかし、現実にはその親の分まで引き受けて苦しんでいるにも関わらず、その状態をその当の親から責められるといった状況すら引き起こされます。
これは控えめに言っても「絶望を感じてしまう状況」だと言えるでしょう。これで苦しまないわけがないよね・・・・・・。




トランプの「ババ抜き」というゲームがあります。
普通は、自分がババを引いてしまったらなんとか誰かに渡そうとします。
しかし、その人は優しすぎるために、誰かにそれを引かせるのをためらってしまうわけですね。

こうして、その人は普通の生育歴をおくってきた人からは理解できないほどの苦しみを持つことになってしまいます。


僕は思うのだけど、そういった人ほど救われるべきだし、幸せになって欲しいです。

つづく。

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● COMMENT ●

よく書いてくださいました。ありがとうございます。
私は育児、離婚を経験し、母との関係のこじれに気が付きました。
子どものとの関わりの中に、無意識に守ろうとする不条理があります。こどもに我慢を覚えさせようとする、とかです。
一般的には自分をひどい親と非難するんでしょうが、私は気が付けて良かった、と思います。それはカウンセリングなどで自分をケアしているからです。

そんな私に呪縛をかけていた母に、おとーちゃんさんの本を読んでもらいました。育児に少しでも良いかかわりが増えれば、、、と期待したからです。すると、途中で読めなくなったと返されました。
不適切かとここに書くのを控えてきましたが、できればここを除きにくるお母さんたちに伝えたかった事です。
おとーちゃんさんの文章読んでるだけで、優しいお母さんです。
世の中には読む事さえできない人もいるんです。
私は読み続けて2年目頃に、子供との関係が良くなっていることに気が付きました。
読むだけで、知るだけで、関わり方が変わったんだと思います。

私の経験ですが、お伝えしたく書きました。

涙がでそうになりました

強い自己否定の中にある人は、実は、誰よりも善良な人である……
とても、とても、優しいお言葉だと思いました。そして救われる想いがしました。私も常に自己否定をしている状態です。自分が他人よりも劣っていて、だめな母親なのだと強く感じてきました。でも、違うのですね。善良なのだと、信じてもいいのですね。

ババ抜きの話も心から感動しました。
子供に対してだけでなく、その親に対しても、愛と優しさにあふれているおとーちゃんさんが大好きです。いつもありがとうございます。続きも楽しみにしています。

おとーちゃんさん、こんにちは。
お久しぶりです。
長男が生まれた時に、このブログに出会って、その長男が年長さんになりました。
次男も産まれ、二人ともヤンチャではありますが、元気にすくすく育ってくれています。
私は、幼い頃は得体のしれない不安感を抱えていました。
明らかな体罰や暴言などを受けた覚えは全くないのに、これがどこから来るのか大人になるまで分からずにいました。ずっと生きづらさを感じ、小さい頃から『私なんて恥ずかしい。もう消えてしまいたい』と思っていました。
子どもを産んで、子育てをしていて、親に対して異常な怒りを感じるようになりました。
そこで、やはり『しつけ』という名の子どもへの支配が、この苦しみの原因だったのだろうな…というところにたどり着きます。
私の性格というか、特性がなければ、両親の育て方で、きっと真っ直ぐに育つことができたのかもしれません。
私は異常に人の顔色が気になり、特に母の表情や言葉に敏感な子どもでした。私のすべては『母が喜ぶか、悲しむか、怒るか』を基準にしていたと言っても言い過ぎではないくらいです。
母から離れた今でも、ふと何かを考えるとき、母がどう思うのかと考える時があります。母は一生懸命、愛情持って、私を育ててくれました。それは間違いありません。
なので、子育てにおけるしつけによる『常識や正しさの押し付け』や『子どもは大人に絶対従うべき』は心を歪ませるのを身を以て知っているつもりです…
なのに、子ども達に母と同じ表情や言葉を向けていることがあり、反省の日々です。それでも、同じ苦しみを背負わせたくないと思い、子ども達に接しています。
乱文になりましたが、すみません。
おとーちゃんさんの優しい言葉が励みになる私がいます。
これからも、応援しています。

保育士おとーちゃんさんこんばんは。ひとり息子が1歳の頃から愛読しています。その息子も今では小学2年生。娘さんと同じ学年だと思います。

私に似て感情のコントロールはちょっと苦手だけど、素直で純粋でお友だちが大好きで、毎日楽しそうに学校に通っています。毎朝「気をつけて行って、気をつけて帰って来てね」と送り出し、「はーい!いってきまーす!」と笑顔で手を振る息子を見送りながら、しみじみと可愛いなぁ、幸せだなぁと感じています。

『ババ抜き』の例え、すごくよく分かります。私も主人や保育士おとーちゃんのブログに出会えてなかったら、きっと今でも誰かにババを受け取ってもらいたくてやっきになっていたと思います。

今では、ババを持ってるから負けとは限らないんだなと思いながら生きています。ババ抜かせないゲームもなかなかスリルがあって面白いです(^^)

とりとめのない文章になりましたが、おとーちゃんのブログで1人でも多くの悩めるお母さんが救われると良いな、と願っています。

泣いてしまいました……

3歳男児が保育園にまだ馴染めておらず、何だか落ち着かない様子なので久しぶりに拝読しに参りました。
カテゴリ名に釣られて読んでみたら……(´;Д;`)ダバァァァ

色々あり実家と距離を置いています。
もしかして息子のことで悩んでるんじゃなくて、私の育てられ方に疑問が湧いてるせいで悩んでるんじゃ?!とハッとさせられました。
産後一年、親への感謝どころか悪い点ばかりが思い出されて苦しかったです。
その後はいい思い出も出て来ましたが、息子を育てる過程で、やっぱり変だったと実両親への不信感が募りました。

今までは何の疑問も持ってなかったし、いい家族だと思い込んでいたので余計にショックでした。

私も夫に聞いてもらうことで自分を肯定してもらい、今頃になって自分の人生を歩き始めました。
が、子育てが……難しいです……
気付くと親と同じように泣いてる我が子に冷酷な言葉を掛けてしまいます……
上から冷たい目で見下ろす、寄り添うことはしない親。
なんとか抜け出したい。


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