2010-06

早期外国語教育について - 2010.06.28 Mon

早期外国語教育は、こどものうちから母国語以外の言語に親しませて、外国語も習得させてしまおうという考えの早期教育です。

いま日本で多いのは英語教育だと思います。


たしかに、多くの人が自分自身の英語の勉強で苦労していますよね。
中学生以来あれほど勉強させられたのに、簡単な会話すら難しかったという経験をお持ちの方は少なくないと思います。

それが、こどものうちに触れさせてあげることで簡単に習得できるようになるという話があれば大変魅力的に聞こえることは間違いありません。

また、「言葉を習って覚えるこどもはいない。こどものうちであれば自然に覚えられるのだ」という常識(?)とも思われる理屈をあげられると、まったくそのように感じてしまうことでしょう。


たしかに、こどもの記憶力・適応力にはとても優れた面があるので、外国語に触れさせれば身につけてしまう部分はあります。

一見いいことのようですが、実は落とし穴があります。






早期教育の弊害 Vol.2 - 2010.06.26 Sat

前回からの続きです。



ある事例があります。

2歳クラスの男の子でしたので、2歳クラスとはいってもあと数ヶ月で3歳になる子でした。
ほとんど言葉がでません。

たしかに言葉の発達は個人差の大きいものではありますが、その子の場合は母親のその子への関心の薄さ、関わりの少なさがもっとも大きな原因のようでした。また、なんらかの障害があるわけではありません。


保育士からは、もっと言葉をかけたり共感したりする経験をもつように勧めたのですが、母親は自分に原因があると考えたくないのか、それともなにかすることで言葉がでることを期待したのか、こども向け英語教室に通わせました。







早期教育の弊害 Vol.1 - 2010.06.25 Fri

今回は、早期教育の弊害といえるところを見ていきたいと思います。

前にもお話したとおり僕は研究者とかではないので、データうんぬんよりもローカルな視点で見てきた、経験してきたことを中心に。


前々からずいぶん早期教育について考えてきたのですが、なんか『日本の子育て文化 排泄の自立 その1~3』で書いたような、「排泄を早期に確立させようとあせる親と、それに適応できなくてさまざまな問題行動などの影響を表してくるこども」この構造とよく似たことがあるのに気がつきました。

僕のこどもへの関わりのスタンスは、お箸でも排泄でも、遊びでも、挨拶などの人との関わりでもこどもに十分にその力が備わってからすればいいというものです。

「こどもの負担は最小限に、達成感は最大限に」というやつです。


以前の排泄のところで、オムツをはずすのを急いでしまって、結果としてとれないばかりか、イライラしたり情緒不安定になったり、発達に良くない影響をあたえてしまうことがある、という例をいくつかあげました。

叱咤激励したり、時間で行かせたり、ときには人格を辱しめたりして早期におむつを取る、または取れたように「親が思える状況」というのは作り出せます。しかし、そのために多くのことが犠牲になります。


早期教育でも同じ構造があります。






なぜいま早期教育が注目されるのか? - 2010.06.22 Tue

早期教育というのは以前からあるものですが、ここ最近さらに関心が高まり、またその内容も変化しつつあります。
おそらく様々な要因が重なって、いまの状況を生んでいると思います。


早期教育を考えるにあたって、なにがそれを必要としているからなのか、それを知ることはいろいろな問題を乗り越える上で大事なことだと思うので、とりあえず思いつくことをあげてみたいと思います。




・学校教育に対する不安・不満

・ゆとり教育に対する反動


・ニート・ひきこもりなどの社会現象への不安

・「勝ち組・負け組」という言葉に表されるような、社会格差に対する不安



・少子化による、一人一人の子に対する期待の高まり

・また少子化により、一人当たりにかけられる金銭の増大

・親世代の価値観の変化 (ex.金銭観、人生観、幸福観、セレブ志向など)

・親の自己実現の投影(親の希望や、親自身のコンプレックスの克服をこどもに託す など)

・子育てに対する不安・自信の持てなさ


・経済悪化により、『早期教育』という大きな市場への企業の関心の増大

・また、それら企業・マスコミによる宣伝効果



ざっと思いつくところをあげてみましたがどうでしょうか?

これらを簡単にまとめてしまえば、上から ・学校・教育に関する不安  ・社会に対する不安  ・こども、子育てに対する価値観  ・商業的な側面

といった感じです。



こういったものやそれぞれの個々の事情などがあいまって、いま早期教育への関心が高まっているのではないでしょうか。

これはアンケート調査などで導きだされたものではなく、はなはだ僕の主観によって上げたものですから断言できるものではありませんが、どうも多分に「不安感」というものが大きなウエイトを占めているようです。







早期教育の利点 - 2010.06.20 Sun

まず初めにお断りしておきますが、僕は早期教育の必要性はほとんど感じません。
むしろ、過度な早期教育は得るもの以上に失うものが多いと思っています。

(ここでいう早期教育には英才教育・ギフテッド教育の類を含みません。僕はそれらの例に関わっていませんので、除外します。
英才教育・ギフテッド教育とは、すでに特別秀でた能力を持っている子にその能力を伸ばせるよう行う教育のことです。)


早期教育が必要であると思う人が、その必要性の根拠になるものを求めようと思えば、書籍にもネット上にもたくさんの補強材料がみつかることでしょう。

反対に、早期教育に弊害があると思う人が同じようにその根拠を探せばやはり、早期養育の弊害や、無駄を訴えるたくさんの情報がみつかります。


人は信じたいものだけを、取り入れて信じるものです。
だから、早期教育をさせたいと親御さんが思うのならば、僕は止めようとは思いません。

なにごともバランスが肝腎で、適度にするならば必ずしも無駄とは言えないからです。


僕はわりと多くの早期教育をしている家庭の子をみています。
とても裕福な家庭で毎月の習い事に数十万円かけられるうちから、保育園に通う普通の家庭でしているうちまで様々なケースを知っています。


そういう経験から、僕なりに感じた早期教育の利点と欠点があります。


ネットなどで探せば、学術的な考察ってのはたくさんあると思いますので、もっとローカルな視点で感じたことを書いていこうと思います。


そして、今回は「早期教育の利点」についてです。







「じっーーーーー」応用編 - 2010.06.18 Fri

もし、0歳や1歳のお子さんがいて、その子を育て易い子、可愛いらしい子、よく遊べる子、よくしゃべる子、賢い子、勉強のできる子、まあなんでもいいんですが、にしたいと思うなら、こうするといいです。
(別に年齢ももっと大きくてもいいんですが、小さいほど顕著にあらわれるので)


でもね、こう言っといてなんだけど、こどもってほんとに大人の気持ちに敏感だから、こうしてやろうなんて親の欲があって関わったところで、通じないんだよね。あくまでこどもを慈しむ気持ちで接していかないとね・・・。




「じっーーーーーー」 の秘密 - 2010.06.16 Wed

今日、夕ごはんにまいたけのベーコン巻きを作っていたら、息子(4歳)が「おてつだいしてあげるね」とクルクルとベーコンを巻き楊枝をさしてくれました。

もちろん、大人が食べる分がなくなるくらい、よく食べたのは言うまでもありません。
「他の野菜巻いてもおいしいんだよ~」と話すと、「じゃあ、つぎはキャベツとかまこうね~わたくんがやってあげるから!」ととてもはりきっています。


さて、今日のタイトルの「じっーーーー」ですが、なんでしょう。
これはこういうときに使っているんです。



『言い聞かせる』 その2 - 2010.06.11 Fri

この前『言い聞かせる』について書きましたが、僕が思っていた以上にいろいろと反響があり驚いています。

ただ、なんとなく誤解されがちかなという部分も感じたので、今回ちょっと補足です。


『偏食について』 - 2010.06.09 Wed

「偏食が多くて困っている」
「食が細くて心配している」
「いつも遊び食べになってしまって、どうしたらいいかわからない」
「食べるときに座って食べられない」

などなど、しばしば個別に食事についての質問を受けるので、今回、大まかなところだけでもまとめておこうかと思います。



とりあえず、今回は『偏食』についてです。

『認めて育てる』 - 2010.06.08 Tue

よく「ほめて育てる」という言葉をずいぶん前から耳にしてきたと思います。
「ほめて育てる」というのは確かに大切なことなのだけれど、しかしこのことも使いようによっては必ずしもこどもの良い育ちにつながらないこともあります。


僕はよく「言葉の価値」という言い方をしますが、ほめる事もときと場合によっては、この「言葉の価値」を下げることがあります。

それは、こども自身が達成感も感じていないようなときにほめられ、逆に達成感を感じているときにはほめてもらえないようなときです。

こどもの様子をしっかりと見ていないときや、こどもの気持ち・心情を汲み取れない大人にありがちです。


つまり、ほめることはいいことだという先入観で、なんでもかんでもほめていたら、その言葉の価値がなくなってしまって、返ってこどものやる気・気力というものをそぐ結果になってしまいます。



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楽しく無理のない子育てを広めたいと2009年ブログ開設。多くの方の応援があって著作の出版や講演活動をするようになりました。 現在は、子育て講演や保育士セミナーの他、『たまひよ』や『AERA with Baby 』等の子育て雑誌の監修やコラム執筆。『ジョブデポ保育士』の監修や育児相談などをいたしております。

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