2017-08

昨日のブログ記事と「いじめに荷担する教員」の関係性 - 2017.08.07 Mon

最近というわけでもなく常にと言っていいほど、いじめに荷担したり、いじめの被害にあっている子を責めたり、そのいじめにあっている子に強い指導や体罰をする教員の存在があります。


また、いじめの被害にあっている子に、

「あなたの我慢が足りない」
「あなたにも悪いところがある」
「あなたの努力で解決できる」
「あなたがわがままを言わなければ丸く収まる」

といったやってはならない指導をするケースも後を絶ちません。





かつて、生徒の葬式ごっこといういじめに参加した教員もそうですし、この前の仙台の中学生いじめ自殺の事件でも教員がその子に体罰を振るっていました。


なぜ、本来子供を守るべき立場にある教員がそのような真逆の行為を行うかというと、前回の記事で述べたことが密接な関係を持っています。




「こうあるべき」という強い価値観を前提に持って子供に関わると、それに適合しない子を否定する心理を持つことを人は避けられません。


もし、その人が幼少期に、自分の失敗やできなかったことに対して強い否定や、不寛容からの冷たい対応、さらには自尊心を打ち砕くような関わりをその親からされていたとしたら、その傾向はいっそう強まります。


その結果、いじめられてしまうようななんらかの弱さや、上手にできない部分などを持っている子を、その教員も、いじめをする子たちと同様に感情的な否定の心のメカニズムが動いてしまいます。

結果的に、いじめをする子よりも、いじめられる子に対して冷たくなってしまったり、そのいじめを見て見ぬふりをしたり、さらには消極的・積極的荷担をしてしまう教員も現れます。



教員になれるだけの学力を獲得した人の中には、親からの「こうあるべき」という強い関わりや、勉強へのプレッシャーを受けて育った人も少なくありません。
なおかつ、前回記事のように「ちゃんと、きちんと、しっかり」を徹底して育てられてきた人も多いです。

その中には、このような他者の弱さに不寛容な人格や傾向を獲得している人の比率も増えることになります。




例えば、いまはだいぶなくなってきたと思いますが、かつては「男子は五分刈りにしなければならない」という中学校や、運動部がたくさん存在していました。

こういった学校や親からの強要は、場合によって他者への不寛容な人格を形成します。


「髪の毛短いとさっぱりしていいよね」とあっけらかんと思えるだけならば、さしたる問題はないでしょう。


しかし、その子がそれを強要される過程で、自分の本心を押さえ込んだり、否定をされたり、自尊心を傷つけられることが起こると、その価値観を習得する中で怒りを蓄積していくことになります。

すると、その怒りは、自分の自尊心を傷つけたその大人には向けられず、その価値観に適合しない他者への攻撃の感情となり、ひいてはそれを人格として獲得していきます。


五分刈りを強要されたというケースで考えていくと、
例えば、髪を長くしている男子生徒を見て「甘えている」「チャラチャラしている」といった蔑視を引き起こします。
それは冷静に論理的に見れば、髪を長くしていることがなにか直接の原因があるわけではありません。

しかし、自身が「こうあるべき」という価値観を強要されてきたために、それ以外の存在を感情レベルで肯定的に受け入れられなくなるのです。
つまりは偏見です。


これまでの日本の教員たちは、自分たちの正しい思い込んでいる偏見から一方的な価値観を押しつけることで、「教育」の名の下に、他者への不寛容さや蔑視を生んでいたと言うことができます。

こういった他者への見方は、いじめのメカニズムとまったく同じです。

教員が、いじめに荷担したり、いじめられる生徒を否定することは、このような経緯を見ればある種の必然です。


現代でも、まだこの種の教員としての適性の向上が明確に意識されていないがために、いじめに荷担したり、いじめられる側を否定する教員を生む土壌があるのではないでしょうか。




もし、いじめ問題の解決、いじめ隠蔽の防止や、体罰防止のための教員への研修を今後強化していくのであれば、教員個人個人のこういったメンタリティの部分へのなんらかのアプローチも必要ではないかと僕は思います。

これらは通常の研修では解決困難な部分です。


もし、僕にこういった研修の講師を任せてもらえるならば、

「弱さの尊重」
「本当の個性とは?」

というテーマで、これらを乗り越えるためのお話しすることができます。



また、僕自身は保育士セミナーで保育を伝えるとき、子供にどう関わるかという行動・知識の部分だけでなく、そのときどきの保育者自身の心理にも触れ、そこに自覚的に気づける視点を与えていくようにしています。




余談ですが、僕は小学校時代、豊田代議士がそのまま教員になったような人が音楽の教師だったために、音楽が大嫌いになりました。
縦笛を見るのはいまでもトラウマです。


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● COMMENT ●

給食を掃除時間になってまでも食べさせようとするのも『こうあるべき』というものなんですかね。確かに残すのはもったいないけど、食べられる量だけ配膳すればいいのにと思ってました。
私は小学校入学当時、給食もあまり食べられない上パックの牛乳が飲めませでした。残しても良かったものの、残す時は先生に言いにいき、手洗い場へ捨てに行かなければいけませんでした。それがとても辛かった覚えがあります。『残してはいけない』と言われたらどうしようとビクビクしてました。3年になり元養護教諭の先生になったらすっかり飲めるようになりましたが。なんでも笑顔で受け止めてくれる先生でした。『こうあるべき』より受け止めて一緒に悩むくらいの先生がたくさんいればいいのに。

>しろくまさん

まさに、食事は「こうあるべき」が山ほどあるストレスポイントです。


アレルギーがあって食べられないという子に「それは甘えだ」食べることを強要したり、頑張って食べようとしたが身体が拒否して嘔吐してしまった子に、その吐瀉物を食べさせたり、「こうあるべき」という規範意識は、人々の正常な判断力を狂わせます。

学校教員は、「こうあるべき」を好む性質を持った人がなりやすいので、ときに学校というのは恐ろしい場所となります。
それは保育園も、幼稚園も気をつけなければ同様です。

おっしゃるとおり、「ダメな自分でも認めてくれた」というときに人はもっともやる気がでるものです。

しかし、子供を管理・支配ありきで見ている人にはそれがいつまでたってもわかりません。

反面教師

おとーちゃんさん、初めまして。
以前からおとーちゃんさんのブログを興味深く拝見しておりました。

豊田代議士のような先生!
私も小学生の頃はそのような先生が担任になる事が多かったので、お気持ちよく分かります。

皆と同じように素早く器用に物事をこなせない私はいつも先生の顔色を伺いながらビクビク過ごしており、失敗すれば怒り狂った先生に皆の前で容赦なく罵倒され、時には叩かれたり引き倒されたり。
「ああ、自分はこんな扱いを受けても仕方ないのだな」
と恐怖に身を固くする日々を過ごしているうち
「自分なんて居ない方が良い、無価値な存在だ」
という諦めのような気持ちを抱くに至り…この時抱いた暗い自己否定の気持ちは、それこそ大人になるまでずっと心の中にありました。

子どもがお腹にいる頃にふとそれが蘇り
自分と同じ思いをする子どもたちが1人でも減るようにと願い、保育士資格を取得した次第です。

かつての先生たちを反面教師とし、子どもたちの声に耳を傾け、皆から取り残されがちな子にこそ温かい励ましを。
そして、一人ひとりがそれぞれの価値をしっかり認められながら成長していってほしいと日々願いつつ仕事に臨んでいます。保育士としてはまだまだ未熟者ですが…精進あるのみですね。

取り留めもない長文、失礼いたしました。
今後とも温かいご教示を宜しくお願い致します。

>ぶちねこさん

子供の育ちを真剣に考えたとき保育士の果たせる役割はとても大きいと思います。
大変な仕事ですが、がんばっていきましょう!

私は幼少時、大人しく意見が言えない子供で、幼稚園の時言いたいことを言えないことで先生によく叱られていました。ある日質問に対して上手く答えられないことを先生に怒られ、◯◯ちゃんのことをみんなで外に出しちゃえ!と先生とクラス全員から体を押され、教室から閉め出されました。大人になっても忘れられません。

今子供が通う幼稚園の先生は、子供の個性を大事にして子供に添った関わりをしてくれる先生が多いと感じていますが、小学校に上がったら、「こうあるべき」と接する先生は多いだろうと想像はつきます。

そういう私も来年子供が小学校に上がることもあり、入学までにこれができていなければいけない、と「こうあるべき」にとらわれてしまって子供に厳しく接してしまうことがあり、子供達が寝たあとに反省です。 せめて親は、できないことも含め丸ごと肯定してあげる存在でいなければ子供がかわいそうですね。

私もどこかで

幼稚園の先生になってしばらくのあいだは、目指すべき姿が分からず、周りの先生に「優しいからー」と言われるのが嫌でした。だから、言う事聞かない子には、ビシッとキツイそと言ってました(^_^;)

でもおとーちゃんのブログに出会って悔い改めました。子供と信頼関係があれば、スッと望ましい方向にクラスが回るって本当だなって思う事が増えて来ました。今は、パートで補助ですが、担任の煩い指示の声が飛ばない方が片付けがスムーズだったりします。

まだ時々やってしまった!ということもありますが。

うちの園は、どちらかというと上から抑えつけるスタイルが多いです。

その中でも酷い人は、年少の子相手にプールの後水着を脱いでいたら、「裏返しになったままの水着持ってる子は中に入れないよ!」と声かけをしていたり。自分で脱いだ水着をひっくり返せ!ということですが…教えていきたい気持ちは分かりますがもう少し伝え方あると思います。
その先生は、先日私が年少組の前を通りかかると、一人の子供を数人の先生で囲んでいました。ちょっとふっくらとした色白の子供でした。「ほら、あの先生にも僕のお腹見て下さいって言って見せておいで」と、私を指差していました。
「そんなことしなくていいんだよ。」と言ってあげるので精一杯でした。暗に太っていることを、責めて辱めているんです。以前もありました。私が、その先生に辱めを受けて来た子供を年長で担任した時に、「俺ホントに嫌やってん。毎日朝何食べて来たの?って聞かれて笑われて、お腹触られて」と話してました。そうですよね。信じられません。

子供だからいいって思うんでしょうか。

こんな先生一体どうしたら変わるんでしょう?
近頃ますます酷くなってきました。
主任に相談してみるべきですかね。

>けふじろさん

その教諭がしていることは、すでに精神的虐待と認定されてもおかしくないレベルになっています。
人の身体的特徴をあげつらったり、笑いものにするというのは許されない行為です。

子供が家庭でそれを親に伝えれば、親によってはクレームとなるでしょうし、親によっては「先生にそんなこと言いづらい」と涙をのんで我慢する人もいるでしょう。



> こんな先生一体どうしたら変わるんでしょう?
> 近頃ますます酷くなってきました。

その当人に、自発的に変えたいという意思がない限り変わることはまずありません。

その意思がない場合は、周りの目や上司のプレッシャーによってそういった行動を押さえておくというのが実際のところです。



> 主任に相談してみるべきですかね。

その必要があるでしょう。
教育の名の下にハラスメントをするというのは、あってはならない行為です。

食事といじめ

セミナーに何度かおじゃましているひろです。

以前勤めていた刑務所みたいな保育園でもありました。
「ご飯食べないとデザートはないよ」や、他の子がお昼寝してるのに端っこで食べさせるのは日常茶飯事。食べたくなくて寝たふりをする子も多く、「寝てても口に入れれば食べるから」と指導された時には驚きました。
そしてひどい時には、50代くらいのパートの保育士と20代の副担任保育士が1歳児の食の細い男の子に向かって「そんなに食べなくてどうするの?」「大きくなってデートに行っても、そんなに食べないともてないよ」と言ったり、50代の方が遅くてちっとも終わらないからとご飯とおかずとデザートの果物をぐちゃぐちゃに混ぜて無理やり口に突っ込み「これって激マズだよねえ」と笑うと、担任も一緒に笑っていました。
私は唖然とし、何も言う事が出来ませんでした。子供の悲しそうな顔が忘れられません。
いじめという言葉を見て、「そうか、あれはいじめだったのか」と思ったら、とても納得がいきました。傍観者になってしまった自分が情けないです。

こういう先生たちにとって、「残さず食べる」ことが至上命令でその大義名分のためには何をしてもいいという感じなので、そこで「これはおかしい」と思った人が何を言おうと聞いてもらえないんですよね。こういう関わりが日常的になってしまってるところだと、まともな人間が少数派になってしまうので、動かせない。中学の時のいじめを思い出します。中学の時のいじめは先生が止めてくれましたが、その保育園では園長もいじめ体質で、保護者にどう思われるかしか考えていなかったので、問題になるような怪我などがなければ子どもたちがどうなっていようが気にしていない様子でした。
私はもう辛くて辞めてしまったけど、当の子供たちは保育園を辞めることも出来ず、1歳では親に訴えることもできなかったわけで。今頃どうなっているのかと本当に心配です。

今は発達障害児の放課後デイサービスで、支配的な関わりがない施設で楽しく働いていますが、今は夏休みでお弁当の時間があるのですが、やはり食事は残してはいけないと思うのかいつもはそうではない先生も少し「座って食べないといけません」「残さず食べないといけません」になってしまいます。おとうちゃん先生がおっしゃる通り、食事の「こうあるべき」の強さを感じます。
うちの子どもも本当に~食が細かったので、健康のことも考えると「残さず食べないと」と思ってしまう気持ちというのも痛いほど分かるんです。
しつけというものはみんなそうですけど、子どもを思う気持ちが混ざっている分厄介な問題だなと思いました。

先生のちから

お父ちゃんさん、こんにちは
長女が年中組になり、感じてますよ〜。
先生が子どもに与える影響力を。
もう全然違います。娘の姿が。
何気なく話す先生の話から、娘が先生を信頼している様子が伝わってきます。
娘は真面目なので、先生は信頼しなければならない、と思っています。
先生がそれに応えてくれたら、娘はぐんと伸びてゆくんだろうな、と思います。

自分もそうしていきたいです。
現実はイライラぷんぷんめんどくさがってばかりですけれども…(笑)


保育士おとうちゃんがおっしゃることがよく分かります。
根が深い…(涙)
ニュースに取り上げられていることは氷山の一角で子どもを大切にできない先生がごろごろいるように思います。勿論よい先生もいるんでしょうが。
先生だけではなく日本全体がいびつで、同調圧力主義で意地悪が蔓延しているように感じます。
やられた相手に返せずやれそうな相手をみつけてやる。
それだけ満たされている人が少なく怒りを抱え相手をいたぶっていることさえ気づかず自分が正しいと押し付けてくる人が多い。
そういった中で生きるのは私は生きづらい。





まさに

まさにうちの両親がそうでした。
私の両親は教員。
祖母も教員でした。
小学生の頃から
持ち物はチャラチャラしたもの持つな、チャラチャラして、勉強ができなくなる。と事あるごとに言われて、家では目立たないようにしていました。
髪型スカートの丈や、私服の色も目立たないように。
母は教え子の悪口をよく言っていたものでチャラチャラしてあんな高校に行って。どうしようもない。などなど。
おかげで私は見た目が派手な人はろくでもない、偏差値が低い学校に行く人は価値がない、と無意識のうちにすり込まれていました。

この価値観は自分の首も相当締めていました。偏差値のいい大学に行けなれば生きている価値がないと信じていたからです。
その呪縛を解くのは本当に本当に大変です。



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楽しく無理のない子育てを広めたいと2009年ブログ開設。多くの方の応援があって著作の出版や講演活動をするようになりました。 現在は、子育て講演や保育士セミナーの他、『たまひよ』や『AERA with Baby 』等の子育て雑誌の監修やコラム執筆。『ジョブデポ保育士』の監修や育児相談などをいたしております。

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